第26話 希望と絶望の境
魔力結石ならもしかしたら....彼女を救える? 魔術なら俺の力で消せる、だったら俺のこの力は....このためにあるのかもしれない...
リドルはまっすぐ走り出すとフィリアに触れようと手を前へ出す、フィリアは巨大な拳による殴打がリドルを襲うがリドルは止まらない、リドルはその圧をものともせずに手を前へ出そうとするが男がリドルを掴み後ろへ共に飛ぶ。
「痛ってて...何をやってんだ、死ぬかもしれないんだぞ」
男は擦り傷をつくりながらもリドルに言うとリドルは立ち上がる。
「俺は魔法を消すことができるんだ...もしかしたらフィリアを...救えるかもしれない...!」
リドルは再び飛び込もうとするが男は止める。
「そうだとしてもだ...もしも治らなかったらどうする、お前は死ぬかもしれないんだ....そうだな...一つ考えがある」
男はリドルに耳打ちすると二人は逆方向へと別れ、フィリアを中心して円を描くようにすると男はフィリアに石を投げ飛ばす。
「こっちだ! こっちに来い!」
男は手招きをしながら走り、フィリアが男の方へ走り出したその瞬間にリドルはフィリアの方へ向く。
「今助けるから....」
リドルがフィリアを追いかけようとしたその時、何かに後ろから羽交締めにされ、リドルは身動きを取れなくなる。
「ぐ...!」
リドルが後ろを見た時、そこにはロッド王がいた。
「そんな簡単な作戦で止められるとでも思ったか? ここで終わりだよ」
リドルは必死に抵抗するがフィリアは既に男の目の前に迫っていた。
「終わりだよ」
ロッド王が笑いながらそう言ったその時、男はニヤリと笑う。
「いいや、充分だ!」
男は髪の毛を上へと上げると地面に散乱する髪は中央へと一気に集まりフィリアに髪は接触し、その先にはリドルの指に掴まれていた。
「最大出力だ!」
リドルが髪の毛を王の腕に巻き付けると同時に男は放電しフィリアに電撃が走る。
「ピギャあ゛あ゛あ゛アアアアアアアア!!」
フィリアはとんでもない轟音で叫び出し、立ったまま気絶する。
王とリドルも地面へ倒れる。
「リドル!」
男はリドルの元へ走り出そうとするがリドルは痛みに耐えながら笑顔を作る。
「大丈....夫...だ....それよりも....フィリアを.....」
男はリドルを担ぐために走り出したその次の瞬間に、フィリアの拳が男を襲う。
「が..........!?」
男は腹にその拳を喰らい吹っ飛ばされる。
リドルは全身の痛みで立ち上がることすら困難であった、だがこのままでは死んでしまう、リドルは何とか立ちあがろうとするが身体がいうことを聞かない。
そしてフィリアが男に追撃を入れようと拳を振り上げ、無慈悲にも男の身体の元へと落ちる。
フィリアの拳は振り下ろされることなく、フィリアは後ろへと下がった。
「危なかった....な....」
男は手を差し出すように上に上げていた、そこにあったのはリドルの小指であった。
リドルは全身の力、そのすべての気力を持ってリドルは走り出す、全身が痛い、死ぬほど痛い、だけどそれ以上に彼女を救うことが必要だ、気にするな、走れ
リドルはフィリアの体に飛び込むと抱きしめる。
そしてゆっくりと身体は光の粒子へと変わり、フィリアの姿へと戻っていく。
「フィリア...よかった...よかったよ、戻ってきてくれて....」
リドルは泣きながらフィリアを抱きしめる、涙が止まらない、助からないかもしれないと思った、もう戻らないかもしれないと思った...だけどフィリアはそこにいた。
フィリアは唇を震わせながら発する。
「リドル....ありがとう....」
フィリアの笑顔は今までよりも柔和で、穏やかで、でも優しい笑顔だった、生きれた幸せ、それを俺は噛み締めようとしたその時、フィリアの下半身は赤く、黝く、液状になり始めていた。
「フィリア...何が起きて....?」
「リドル.....」
フィリアは小さな力で顔をリドルの顔へ近づけると、唇を交わす、柔らかく、軽く、なのに重い、それは喜ばしいものではない、悲痛なものであった。
その直後、フィリアの眼、口、鼻、耳、あらゆるところから血が垂れ...そしてその瞬間にフィリアの肉は溶け、骨だけになるのであった。




