第23話 死と闇を進む
ルイーゼは拳銃を掴むと必死に奪おうとし、コールはルイーゼを蹴り飛ばそうとするその瞬間にキールが銃を奪う。
「ルイーゼ....生きていたんだな...!」
「まあ危なかったけどね!!」
ルイーゼは拳銃をコールに向ける。
「両手を上に——」
ルイーゼが言う暇もなくコールはすぐにルイーゼの首元に拳を入れようとし、ルイーゼは体勢を崩しながらも引き金を引き詠唱をする。
「ファイア!」
コールの左手へ銃弾が着弾するがすぐにルイーゼの銃を掴むとその次の瞬間にコールは距離を取り、その瞬間に拳銃は爆発する。
「あっつ...!!」
ルイーゼは手を負傷し、痛みで手首を抑える。
キールは高く跳ぶと回転しながらコールの首へ蹴りを入れる。
「ぐ....!」
コールは顔を顰めながらもキールの足を掴み、そのままの勢いで地面へと倒れ、その瞬間にキールの首を絞める。
「かは......!」
キールは必死に腕を退かそうと力を入れるが全くと言っていいほどその抵抗は意味がない、息ができない、それどころか首をへし折られそうになるほどの力に死にかけ、ルイーゼがコールの顔面を蹴るが全く変わらない、何度蹴り続けても動かない、コールのその執念はまさに狂気的であった。
〜王城〜
巨大な城壁を前にリドルは悩んでいた。
「火薬で...いや音でバレるか...」
リドルはレンガの間に指を入れると魔力結石と小さな植物の種を取り出すと指を抜いてそこへ二つを押し込むように入れる。
「リカバリー」
リドルが詠唱すると魔力結石が淡く光り、種から芽がゆっくりとレンガの中で成長し、突き抜けていく。
「電撃をお願いします」
レイド人の男が植物に髪を結ぶと電撃を放つ。
雷撃が植物間を通り、植物は真っ黒に焦げ、壁を蹴るとそのまま崩れ落ちる。
「よし、行きますよ」
リドル達はそのまま中庭を茂みを伝うようにしてゆっくりと進む、そしてそのまま王城に入ろうとするが扉には衛兵を見つけ一旦止まる。
「どうする...迂回しますか...?」
後ろの男にリドルが聞くとレイド人の男は細い糸のようなものを見せる。
「これは結んで伸ばした髪だ、今から壊した壁のところを爆破する、それで衛兵の気を引こう」
「わかりました」
そしてしばらくすると爆発音が鳴り響き、衛兵達が崩れた壁の方向へと走る。
「衛兵が一人だけ残っていますね、気絶させましょう」
リドルはかがみながらゆっくりと衛兵へ近づくと茂みから飛び出す。
「おい!貴——!」
すぐに衛兵の首元を抑え、衛兵は抵抗するがそのまま意識を失う。
「...行きましょう」
王城内は爆発音に惹かれているのか衛兵は誰一人いなかった、リドル達は王城内をあてもなく走る、どこに皆がいるかもわからない、部屋を一つずつ開けて回りつづけ、古ぼけた扉のドアの部に手をかけた時、扉が霧にように消えると地面に落とし戸が現れる。
「これは...地下室...? みんな、地下室を見つけた、ちょっと見てくる」
「じゃあ俺たちも見に...」
「いや、ここが関係ない可能性もあるから、俺だけが行くよ」
「何かあったときが危険だ、俺も行くよ」
リドルは落とし戸を開けると梯子を見つけ、一番に降りていく。
「暗い...」
「ここに皆が居るのか...?」
そうして二人は床へと降りると側面に蝋燭が点々と置かれた長い廊下を見つける。
鎖の音が常に軋む、そんな恐怖を覚えるような場所を二人は進む。
「大丈夫かよ...ここは」
「わからない、でもここにありそうだよ」
リドルが歩く中で横に牢屋を見つける。
「牢屋...白骨死体...ここかもしれないね、最悪のケースはあるけど」
「ひでえ...」
よく見るとそこにはたくさんの牢屋があった、埃っぽく血や死体の臭い、今にも逃げ出したいその場には動物などが捕えられている、劣悪なそれは人としての尊厳を最大限に侮辱しているそんな空間で、牢屋に獣人の少女を見つけるのであった。




