騎士科
メアリー視点
刻は遡り数日前のこと。
メアリーは胸を膨らませていた。
クラスは入学して直ぐにあるテストの成績で発表されるとあって暫定で2組のクラスにいた。ここでは貴族も平民も関係なく、実力主義の世界だ。
成績上位30名は1組になり2組から6組は成績関係なく振り分けられる。また、半年に一度クラス替えがあり、トーナメントが組まされ1組から6組全ての騎士科の生徒が参加する。
みんな今いる順位から上がり、1組に入るのに必死で毎年裏で暗躍する人や事故に見せかけた不意討ち等もあるとの専らの噂だ。だが暗躍しようが不意討ちが起ころうが生徒たちは自己責任として処理される。暗躍はバラせばそこで終わるし、不意討ちは不利な時こそ困難を越える試練なのだ!というのが元騎士団員だった担任が最初のトーナメントについての説明時に言ってた事だった。
それはさておき、最初のテストは1週間かけて行われる。
体力テストから魔法の属性確認。そして騎士科らしく剣の実技がある。
実技は自分の得意な得物でよく、防具は魔法がかかっていてある程度の威力は緩和してくれるという魔法科の魔道具科が発明した優れものだ。
メアリーは体力テストも男子顔負けの成績を残し魔力の属性は光魔法と土魔法が水晶に出てきた。あと残るのは実技のテストだけになった。
得物はレイピアで昔リリシャが選んでくれたものだった。当時は腕力が余りなく、身体も同年代に比べて小さかったので同年代と魔物が出る(といっても子どもでも倒せるレベル)地域に出掛けようとなるとメアリーはいつも置いていかれて泣いていた。そんなある日リリシャはニコニコしながらこのレイピアを持ってきて
「この剣レイピアっていうんだけどね。敵を斬るっていうより突くって方が向いている武器なんだよ。脚の早いメアリーにぴったりだと思ったんだ~」とヒット&アウェイを教えてくれたのだった。勿論漫画の知識で。
お陰様で攻撃から退避はお手の物で、退避途中に魔法で目眩まし等も出来る腕前になった。
気づけば剣の腕前や体力は周りにいる同年代を抜かしており、メアリーは一人で魔物退治やギルドの依頼をするまでになっていた。
(ついに自分の剣の腕前がわかるんだ。楽しみ!)
自分の順番までの間は他の選手を観察も出来てキラキラしながら観客席で観戦していた。
(この学園で1組に入れれば今度あるギルドのCランク昇格テストの自信にもなるから頑張ろう!)
観戦をしていたメアリーに後ろから声がかかってきた。
「やぁ、昨日は助かったよ。」
聞き覚えのある声がした。




