平和って遠い
リザのチームメイトに許可をとり、OKが出れば私は楽しいキャンプになる。今の私はかなり浮わついていた。
ルンルンな気持ちで午後の授業を受けているとドッガーンと遠くで大きな音がした。
誰かが魔力を暴発したんだろうと教師は気にするな~っと言って授業に戻ろうとした。が、またドギャシャーンと破壊音。
立て続けに魔力が暴発とは考えにくい。何か事故があったのかもしれない。
教師も何が起こっているか確かめてくるからと自習になった。
まぁ、誰も自習しないよな。教室はザワザワと誰が暴発したかで盛り上がっている。
「ハッ!魔力の暴発って赤子の癇癪じゃああるまいし。誰だよこんな低レベルなことをしているやつ!」
「魔力が暴発ってよくあることではないだろ?」
またドドーンと音がした。
音の方向は騎士科の運動場の方面。そういえば騎士科でも魔力がある人は今回のキャンプに参加するって書いてあったな~。じゃあ暴発した人も精霊の儀式に参加するのか~。あ、また音がした。
その後また何回も大きな音が続いている。暴発って何回か魔力を放射してガス欠で終わるよね?何度も音が聞こえるって可笑しくないか?
そう思ってたのは私だけではなかったみたいでクラスのほとんどの人が可笑しいと話していた。
その時クラスの扉が勢いよく開いた。開いたのは見覚えがある顔。
「リリシャ!ヤバイ!早く来てくれ!」
そう言いながらズンズンと私の席にやってくるルト。
「え?どうしたの?ルト。今の時間授業中じゃないの。」
「いいから来てくれ!緊急事態だ!」
グイグイ私の手をとって連れていこうとしている。こいつがこんなに焦っているって……一つしかないか。
「ねぇルト。メアリーに何かあった?」
「!話が早いな。ああ、メアリーがキレた。」
なんですと?
私は直ぐ様前の席の彼にちょっと野暮用ができたから教師に言い訳よろしくと一方的に言い残し直ぐ様教室を出て走った。
「メアリーが、キレる、って、大変じゃない!」
後ろからついてきているルトに向けて叫ぶ。
「だから、リリシャに、止めてもらう、ために、来たんだよ!」
走っているから変に途切れてしまうが今は緊急事態。一刻も早く現場に着かなくては。
「先に、メアリーの、所まで、行くから!」
「ああ!わかった!」
返事を待たずに私は脚に強化魔法をかけた。
場所が変わって騎士科の運動場。ここはコロシアム会場になっていて年に数回ある試験等に使われる場所だ。
見学者が怪我をしないように基本的に何処の施設もそうだけど魔法で結界がかかっている。その結界も所々破れていてそこから音が漏れていた。
客席からきた私は下をみる。そこには一人の少女が細いレイピアを杖の代わりにしてガタイのいい騎士科の服をきた男を魔法でギリギリ当たらないようにしながら追い詰めていた。
もちろん少女はメアリーで魔力消費があまりなく、音だけ大きく威力はそこそこな見かけ倒しな魔法を使っていた。
いくら見かけ倒しの魔法だけど当たり処が悪ければケガするぞと言われた魔法だぞ。教師たちは何をしているんだ。
周りを見渡すと教師は教師で誰かに足止めをくらっていた。貴族なのか下手に手をだせれない状況みたいだ。
何このカオス。




