清史郎、冷しゃぶを作りながら娘をなじる!
24話目投稿!
春先に夏の話とかねぇ?
献立考えるのも楽じゃないですよね。
「まったく、やってくれたのう!」
「やりましたねー。ダメでしたか?」
「ガインの弟子はとんでもないのう!肝っ玉もでかそうだしのう」ガハハッ
「違ぇねぇ!」ガハハッ
「よし、決まったわぃ!ちょっと待っておれ」
「はい!」
ドゴル爺が部屋の席を立ち部屋の奥へと進んでいった。
「何が決まったんですかね?」
「ストレンジャー討伐依頼じゃねぇか?」
「直様受けましょう!」
根本の解決にはなって無いですが、一安心ですかね?取り敢えず私は認められたと思っておきましょう。
「待たせたのう。この靴なんじゃが、お詫びに受けとってくれんかのう?」
「なんだその古臭い靴はよぉ?」
「古臭いとはなんじゃっ!」
「良い色合いになってますね。渋さがありますよ!かなり使い混んでありますねぇ!」
「ガインは駄目じゃのう。それに比べ、清史郎はわかっとるのぅ!わしのお古ですまんが貰ってやってはくれんか?」
「お古だなんて!とても素敵な物ですよ!ありがたく受け取らせて頂きます!」
「おい、清史郎ぅ良いのか?新品も作ってもらえるんだぞ?」
「新品にこの味は出せませんよ!素敵な物です!」
「ホッホッ!その靴はのう、疾風イタチの皮で出来とるんじゃよ。軽いし、音も出にくい、良い靴じゃよ。儂の愛用しとった靴じゃて。大切に使っておくれ。くたびれたら、ここに持ってくると良い。調整してやるからのう!その時は有料じゃよ?」
「わかりました!大切にしますドゴル爺!」
「うむ、いつでも来るといい!オーダーメイドも受けてやるからのう!えぇ素材を期待しとるからのう」
これは素晴らしい!リングブーツとはっ!ホームランですよ!グランドスラムです!青味がかった革!それにリングと金具の装飾が…素晴らしい!この使い古した色合い!他には出せません!良い物です!これは良い物です!
「早速履かせて頂きますよ!」
「テンション上がってんなぁ清史郎よぉ」
「はい、これは素敵ですねぇ!」
「喜んでもらえて何よりじゃよ!サイズが合わなければ言うと良い。調整してやるからのう」
「はい!」
サイズを少し詰めて貰い店を後にする。外には未だ何人もの鍛冶職人がいるが、それを無視し、狼達を連れ、キング達の元に急ぐ。
「ガインさん、これは良いですよ!なんか足が早くなった気分です!」
「実際なってんだろうよ!疾風イタチなんてそんな簡単に狩れんぞぉ!速すぎっからなぁ!」
「そんなに早いんですか?」
「そりゃあな!疾風って言うぐらいだからな!ほとんど何かいたか?くらいのイタチだ」
「そんなモンスターもいるんですね」
「あぁ、腐る程いるからなぁモンスターなんてよぅ!」
「鑑定」
疾風イタチの革靴
AGI +18
DFE +16
疾風イタチの皮を鞣してリングブーツに加工した物。足音を消す効果があり、風の様に駆ける事が出来る。
「どうだぁ?靴の性能はよぉ?」
「サンダルの9倍以上の性能ですね。これは素晴らしい!」
「良い物だな!大切にしろよぉ!」
「わかりました!」
そろそろ見えて来ましたね。キングさんが手を振っていますね。軽く飲んでログアウトしましょう。では、飲んできますね!
Another worlds格納…格納完了
現実世界に帰還します…帰還準備完了
お疲れ様、清史郎!
「ふぅー。疲れましたねぇ」
狼達も元気になりましたし、レベルも上がりました。資金繰りも順調。靴も手に入りました。充実してますね。現実よりね!このままでは、ゲーマーになってしまいますよ!
さてと、時間は?午後8時12分ですね。長居をしてしまいました。夕ご飯の準備を急いでしないとですね。
清史郎は、献立を考えながらキッチンへ移動する。
「お帰りパパ!遅かったじゃない」
「ええ、向こうで少し飲んでました」
「へー、1人で?」
「いえ、友人達とですよ!」
「友達出来たんだ!今度紹介してね!」
「わかりました」
紹介しますとも!椿さんに言われたら紹介しない訳にはいきませんよ!楽しみにしていてください!やや個性的な面々ですが!
さて、キャベツをささっと洗いますか!
「椿さん、セカンディルはどんな感じですか?」
「狩場の奪い合いね!レベル上げもしにくい感じよ」
「レベル上げですか?」
「そうね、レベル上げないと先に進めないじゃない!」
「先に進むと何かあるんですか?」
「あるんじゃない?知らないけど!」
目的不明じゃ無いですか。キャベツの水気を取って、千切りですね。プロの技をみせますよ!トントントントンってね!まあ、物書きなんですけどね。
「町はどうですか?もう、ポーションも無いでしょう?」
「そうね、ファスティアから持ち込んで転売してるプレイヤーが出て来てたわね。パパ、ファスティアにはポーションあるの?」
「少しずつですが供給されてますよ。ポーションと初心者ポーションになりますが…」
千切りしたキャベツを水に晒しておきますよ!お米を洗って炊飯器に入れときますか!優しく洗いますよ!洗ったらお急ぎ炊飯ですね!お腹空きましたからね。
「羨ましい!一度ファスティアに戻ろうかしら?」
「来ますかファスティアに。友人も紹介したいですしね」
「そうね、明日戻ってみるわ。ポーションも買いたいし、パパの友人にも会ってみたいから」
「お待ちしてますよ椿さん」
人参を桂剥きしますよ。明日ですか?会えますかね?と言うか、会ってお願い!寂しいの!娘成分が足りませんよ!桂剥きしたら千切りにして、玉ねぎも細く切って、キャベツと一緒に水に晒しておきましょう!
「何時くらいに戻って来ます?」
「朝にはいるはずよ!何で?」
「では、9時に冒険者ギルド前で待ち合わせにしましょう!」
「わかったわ!で、晩ご飯は何かしら?」
「ゲームの疲れを吹き飛ばせ!って事で冷しゃぶですよ!」
「ラッキー!お肉多めでお願いパパっ!」
うぉー!盛りますよ!肉をこれでもかとーっ!でも、野菜も少しは食べてねー!一人一人、皿に乗せて強制しますからー!肉は増量します!決定です!
「かしこまりー!」
「ふふっ!何それ!」
「愛が溢れただけですよ椿さん!」
「何それ!」ふふっ
勢い溢れましたね!久しぶりの会話でしたもの!仕方ありませんよね!それに明日は、ゲームでも会えますものね!空も飛べるかもしれません!あっ、そろそろ鍋に水を入れて火にかけときましょう。
「パパ、レベル上がった?いくつ?」
「やっと5になりました!明日も上がると思いますよ?」
「やっと上げ始めたのね。何やってたの今まで?」
「金策とゴミ拾いですかね?」
「ん?ゴミ拾い?そんなクエストあった?」
「クエストってなんですか椿さん?」
「冒険者ギルドの依頼とかよ!」
「なるほど!違いますよ!ストレンジャー案件ですよ。困ったものです」
「ファスティアも大変なのね!セカンディルは酷い物だけど!」
「そっちもですか。ゲームって殺伐としてるんですねぇ」
「このゲームが殊更変なのよ!」
「そうなんですか?私は初めてなのでわかりませんが、ストレンジャーのマナーが悪いことだけはわかりましたよ!」
「スキルは手に入らないし!ジョブは無職のままだし!スキルのレベルも上がらないし!おかしいわよ!」
「落ち着いてください椿さん!」
「うがー!ゲーマーの名が廃るわよ!」
ゲーマーって何なんですかね?モンスターを狩り倒す事なんですかね?レベル上げて目的地不明の最前線へ行く事なんですかね?さて、氷水をボウルに用意して、豚肉を沸騰した鍋に投入!色が変わったらザルにダバー!急いで氷水にぶち込みますよ!ジャバジャバジャバジャバ冷やして、キッチンペーパーで水気をとったら盛り付けですね。野菜を敷いて乗せるだけ!お米が炊けるまでラップをかけて冷蔵庫にイン!
「ゲーマーって何ですか椿さん?」
「最前線を行く事よパパ!」
「最前線に何があるかわからないのにですか?」
「そうよ!進めば何かあるはずなのよ!」
「それは、町に迷惑をかけているストレンジャーを放ったらかしにしてもですか?」
「そ、それは…」
「まあ、ゲームですから何やっても、どう楽しんでも良いんでしょうけどね。リアル過ぎるゲームですから、疑問を投げかけてみただけですよ」
「パパ?もしかして何か知ってるの?」
「どう言う事ですか?」
「スキルとかジョブとか?」
「簡単にジョブに就ける方法とか?」
「あるの?教えて!すぐに!」
「良いですよ!犯罪者になれば勝手に就くそうですよ!その後は狩りの対象ですね。牢屋しか待ってませんけどね。あと、切り捨て御免らしいですよ!」
「それは嫌だけど、有力な情報ね!掲示板でも載ってなかったわ!」
「その掲示板、大丈夫ですか?私より遅れないですか?」
ゲーマーさん達どうかしてますね。目的も無いのに最前線らしいですよ!そこは本当に最前線かもわからないのにね。面白いですね。哲学ですかね、これは!
「ゲーマーの情報交換の場所よ!大丈夫に決まってるじゃない!」
「そうなんですか?最前線の根拠は、町の名前だけとかじゃないですよね?」
「そ、そうよ!数字で表してるじゃない!普通に考えたら先に進めるはずよっ!」
「普通にやってもジョブもスキルも手に入ってませんし、先に進めた根拠は数字だけですか?その普通は既に信用出来ませんねぇ」
「じゃあパパはジョブやスキルを手に入れてるのっ?!」
失敗しましたね。喧嘩売ってるみたいになってしまいました。反省ですね。これが教訓になってくれれば良いのですが。
「はい、ジョブに就いてますし、スキルも増えてますよ」
「なっ!なんでよっ!」
「成り行きですかね?」
「成り行きってなんなのよ!」
あー、これは怒ってますね。私の言い方が不味かったのはわかりますけど。現に、煽りましたからねぇ。明らかに!
「まあ、明日のお楽しみで!」
「パパに負けるとか、悔しすぎる!なんでなのよー!」
「さて、ご飯にしましょうか!栄養付けて頑張りましょう椿さん!」
「うん、食べる!食べて頑張るっ!」
可愛いー!膨れっ面とか可愛すぎて眩暈が!さあ、用意しますよ冷しゃぶ!たんとおあがり!炊飯器頑張って!お急ぎを更にお急ぎで!
久々の会話は家族のものとは思えない物でしたが、仕方ないですね。ゲームが関わると椿さんは感情的になりますから。初心者に負けるとか嫌なんでしょうね。
さて、明日は椿さんとゲーム出来るんですかね?会うだけで終わりだったら泣けますね。今から土下座しますか?した方が良いですかね?
夕食が終わり各部屋に戻り1日が終わる。
「明日は楽しめると良いですね椿さん」
清史郎は、微笑みながら仕事を始める。
ナックビーナスが引退しました。
何を支えに生きていけば良いのですか!
おお、神はおりませぬか?




