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放浪王子と引きこもり姫の追放社不結婚  作者: 熊出
第九章・成人期ヘンリル国編

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「剣がないのは若干心許ないな」

「ごめんなさい」


 そう言ってミリィが杖を振るう。

 三人の白衣の男が昏倒した。

 睡眠の魔法だ。


「安眠をもたらす魔法をこのように悪用する羽目になろうとは……」


 やれやれ、と言った感じでミリィは溜息を吐く。


「仕方あるまい。これも意思を持った人間に近づくためよ」


 俺は淡々と言って、白衣を剥ぎ取り始める。

 そして、衣服の上に羽織った。

 これで俺達の区別はつかないという寸法だ。

 ミリィとリンドもそれに倣った。


「武器や杖はどうする? 目立つよ?」


「言われてみればそうだな」


 盲点だった。


「ミリィは必須だ。ミリィの読心は支配者探しに役立つ」


「ま、元々のチーム分けって感じかね。武具類は私が見てるよ」


 そう言ってリンドはその場に腰を下ろした。

 俺もミリィも装備している品を置く。


「剣がないのは若干心許ないな」


「あんたの腕力なら十分だろ」


 はいはい、とばかりに手を振るリンド。

 俺達は移動を始めた。

 白衣の男達がさっていった城の中へ。



つづく

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