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「今、とっても悪いことを考えていますね?」
人の波が動き始めた。
一点へ向かって歩き始める。
俺達もその波に乗ることにした。
歩いていく。その先に、食材の山が見える。
それが白服の男達に一人ずつ手渡されていく。
俺達の番が近づく。
ミリィに問う。
「彼らはどうだ、記憶はあるか」
ミリィは沈んだ表情で返す。
「残念ながら、彼らも昨日の記憶も曖昧なようです。ただ、反射的に同じ行動を繰り返している」
「ううむ。最低限の行動さえ取れれば日常に支障はないということか。勉強になるな」
「で、どうする?」
リンドが静かな表情で俺に聞く。
妹の病を治すために錬金術の知識が欲しい彼女。
ヘンリルへ辿り着けたことは一縷の望みだった。
ミリィが俺の顔を覗き込んで苦笑する。
「今、とっても悪いことを考えていますね?」
俺は苦笑する。
「俺は所詮社不だ。王の器ではないのかもしれないな」
リンドは戸惑うような表情をしている。
つづく




