↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
放浪王子と引きこもり姫の追放社不結婚  作者: 熊出
第四章・青年期ハイラル国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
51/128

「返してもらうぞ、お前が奪ったもの!」

 レイヴンは高速で駆け始めた。


「露払いは任せる!」


 そう言って跳躍する。

 魔力の触手が次々に襲いかかってくる。


 それを次々に断つ。


「ミルドの武器か……」


 ネクロマンサーが舌打ちしてさらに高度を上げる。

 逆側の壁を蹴ってこちらも高度を上げる。


「ええい、地を這う蟻が!」


 ネクロマンサーが剣を抜き、退魔の剣を弾く。

 退魔の剣は飛んでいき、からんからんと音を立てて飛んでいった。


 レイヴンはその時から相手の視界から消えていた。

 天井を蹴って地面に行ったのだ。

 そして地面を蹴り跳躍する。


 相手の腹部を殴り、そのまま天井にぶつけた。

 相手が血反吐を吐いて地面に落下していく。


 床に降りて、天を回転していた退魔の剣を掴む。


「ま、軽くこんなもんよ」


 レイヴンはそう言ってリーシェに近づく。


「辛い思いをしたな」


 リーシェは首を横に振る。


「今は、陛下の下に」


「待ってくれ!」


 ヒョウンの声が響く。

 そして、彼が抱えているアイリンの姿を見て一同言葉を失った。

 肩から腰にかけて深い傷がある。

 迷彩カラーの服は血で真っ赤だ。


「すぐに治療する。リーシェちゃんとレイヴンは行って!」


 リディがそう言って駆け寄る。


「ヒョウン君も、行って! 後は私の仕事だ」


 三人は頷いて、駆け始めた。



+++


 炎の渦に飛び込む。

 顔だけは隠し、灼熱に飲まれる。


「一歩届かなかったようだ……な?」


 老人が目を丸くする。

 焼かれる先から傷口が医療されていく。

 一瞬は剣を持つ手すら焼けたが、飛び込んだ。


 想像を絶する痛み。

 しかし耐えた。


「一人で無茶しないで、陛下!」


 ミリィが自分を奮い立たせてガイエルの範囲を広げる。


「すまん、妻よ!」


 牙を剥き出しにする。


「返してもらうぞ、お前が奪ったもの!」


 そう言って、俺は相手の喉笛を食いちぎった。

 相手は崩れ落ち、血の噴水が起きた。

 肉片を吐き、念入りに血を吐き出す。


 仲間達がやってくる。


「終わったよ、皆」


 俺は呟くように言っていた。

 長い長い旅、その一区切りが終わろうとしていた。


つづく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。