「新しい約束なのですよ」
リンドと歩き始める。
目的地は決まった。
まずは、リンドの妹の様態を見に行く。
そんなに遠くはないらしい。
「ミリィちゃん、そんな指輪してたっけ」
リンドが目ざとく左手薬指の指輪に気がつく。
ミリィは微笑んだ。
「新しい約束なのですよ」
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「これが力を制御する指輪だ」
そう言って、仙人は二個の指輪をミリィとクラフトに渡した。
「これがあれば敵を欺くことも、模倣能力者への対応も可能になるだろう」
「では」
そう言ってミリィは指に指輪をはめようとする。
「まあまて、ミリィ」
クラフトはそっぽを向いて言う。
「西方の国にだ。こういう習わしがあるらしい。指輪を交換し、永遠の愛を誓うと」
フレアはぼんやりとした目で二人を見ている。
ミリィは、くすりと笑った。
「それでは私が仲人を勤めよう」
仙人が言う。
クラフトはミリィを見た。
「これから我らが進むは修羅が道。道半ばで倒れるなよ、ミリィ」
「クラフト様こそ。母国の民に安寧を齎しください」
「では、誓いの言葉を。健やかなる時も病める時も、汝クラフトはミリィを妻とし愛することを誓うか」
「誓います」
「汝ミリィはクラフトを旦那とし愛することを誓うか」
「誓います」
「では、指輪の交換を」
クラフトが、ミリィの手を取る。
「左手の薬指に嵌めるのが風習らしい」
そう言って、指輪をミリィの指に通す。
電流が走ったように、しびれた。
ミリィは微笑んでクラフトを見上げると、クラフトの指に指輪を嵌める。
「お前となら、永遠も生きれるかも知れない」
「何度目の結婚式ですか、感極まりすぎですよ」
苦笑交じりに言うミリィだった。
二人の道は分かたれた。
しかし、その先に、繋がると信じている。
道中編、完




