61 はじめてのお仕事・ノーマル? モード
さーて、これからの細谷さんは?
作業の繰り返し、読んでて楽しくならない苦行だし、おまけに意識も半飛び・曖昧模糊だから、またまたダイジェストでお送りするよ♪
アットやどかり祭実行委員会室。
「ガッデム! なぜあいつらは必要書類の提出もできないんだ!」
「出店申請を行いながら、企画として必要な作業も行えない。これが世に名高きうんこ製造機というものに他あるまい」
「クソ。時間がない。とりあえず総当たりで、電話を掛けるぞ」
「人見知りのこの俺に顔も見たことない相手に電話を掛けろと!?」
「変わるんだろ! 企画説明会で決意も虚しく、カチコチだった己を乗り越えて見せろ!」
「貴様、それは禁則事項だぞ!」
2アワー アフター。コンティニューやどかり祭実行委員会室。
「今週中、できれば明日にでも出してください。このままでは、机椅子の貸出を行えません。取り急ぎ、机椅子の使用予定数を口頭で構いませんので、教えていただけますか?」
「机、二十!? どうしてそんなに使うんですか!? 去年の倍以上ですよ!? ちゃんと確認した上で言ってますか!?」
喧々囂々、息も絶え絶え。俺とダサメンは何も映さぬ瞳を天にルック アップ。
「未提出企画への電話は終わったな?」
「ああ。出なかった企画には留守電、留守電機能すらない者には日を改めて掛け直すしかあるまい」
「そうだな。現状での使用予定も聞いてはみたものの、奴らまるで当てにならん。正式に書類が出るまでは割り当てを行えなそうだな」
「取り急ぎ、提出があった企画から割り当てるしかあるまい」
チラリと壁時計を確認し、
「現場確認には遅いな。とりあえず、飯を補給しながら、次の作業を検討するとしよう」
加えて1アワー アフター。第2エリア、学類神輿作成スペース。
「あれ? お前らこっちに来てる余裕あるのか?」
見返りソフモヒゴリラ。類人猿でなく、美人をくれ。
「余裕はな、作るものなんだよ」
「できないは噓つきの言葉だぞ」
飼いならされた俺達は、社畜に相応しき模範解答を返す。
「こいつらやべえぞ」
「今に始まったことではあるまい」
ソフモヒゴリラ&モヤシ。
「ふん、大方女子目当てに相違あるまい。さもしい奴らだ」
フィート ブサメン金髪。
「お前らと一緒にするな」
「さっさと作業を教えろ」
怒りビキビキ俺達。
「ふん、遅れて来ておいて何様のつもりだ? 教えて欲しければ靴でも舐めることだな」
「「アアンッ!?」」
ブサメン金髪に殺意の波動を滾らせていると、
「あ、八代くーん! 手伝ってくれるの!?」
「やどかり祭実行委員で忙しいって聞いてたから来てくれないと思ってたのに!」
「ありがとー!」
「え、あ。その」
拉致られダサメン、キョドりながら女子に引き摺られていく。
救援要請を求む目線を俺達に送ってくるが、
「「「「ああ?」」」」
揃って親指を下に向け、イケメン ゴートゥーヘル。慈悲はない。
※※※
あくる別日の実行委員会室。
「現場確認の残りは?」
「共用棟は終わり。あとは体芸エリア、5C棟の502と601講義室だけだ」
掛け時計確認。
まだ、立ち入り可能時間。
続いて、5C棟の講義スケジュール表を確認し、
「両方空いてる! 今日で終わらせるぞ!」
「ぃよっし! ……待て。この後、未提出企画が来る予定じゃなかったか?」
「ガッデム!!」
未提出企画死すべし。慈悲はない。
「企画は俺が対応しておく。現場確認を任せられるか?」
「合点承知。任せたぞ!」
「お前もな!」
1アワー アフター。
「現場確認、終了!」
「グッジョブ! オーイエー!」
パアァン! と俺達は手を打ち鳴らし、苦行①達成を祝う。
おめでとう。おめでとう。室内にいたお仲間の生ける屍達がか細い拍手で祝福してくれる。
ありがとう。
「あと確認が取れてない企画は?」
「音信不通2、連絡済未提出3、提出期日確認済み6!」
ゆっくり祝う間もなく業務確認。
「……とりあえず連絡済未提出団体に催促連絡するぞ!」
「オッケー!」
10ミニッツ アフター。
「連絡済未提出3、今週中提出確認!」
「オーイエ!」
おめでとう。おめでとう。ありがとう。
「音信不通はどうする!」
「そっちは俺が総務局に実施可否の確認をしておく。電気申請も確認できていないからな」
と、筋肉先輩。いたのか。
自身のハイテンション&心なしか萎んで見える筋肉先輩の筋肉に気付かなかった。
「よくやったな、お前ら。もう一息だ。今日のところは、これで美味いものでも食ってこい」
筋肉先輩と傍らにいた肉だるま先輩が、千円札を一枚ずつ差し出してくれる。
「「せ、先輩っ!」」
溢れ出す涙を禁じ得ない。
しかし、ふと気付く。全身の筋肉と脂肪どころか、その差し出す手すら張りなく萎びていることに。
「先輩方は、お食事は?」
「あ? ああ、俺達は後で食うから心配するな」
パソコンに向かいながら、肉だるま先輩が片手を上げる。
その背に、いつものありありと漲っていた覇気は見えない。
「それじゃあ、今日は四人でコンビニ弁当でパーッとやりましょう!」
「そうしましょう! 何、食いたいです? 俺達、買ってきますよ!」
俺の提案に、ダサメンが迷うことなく乗ってくる。
「「……お前ら」」
振り返った萎び先輩方は、目を丸くした後、困ったように苦笑。
「後輩に心配を掛けるとは情けない」
「まったくだ。悪いな、お前ら」
萎びながらも、変わらずでかい手で頭を掻きながら、
「肉の弁当! あとビール!」
「同じく。今日くらいは飲んでも罰は当たるまい。これで全員分買ってこい!」
追加に差し出された千円×2は、ありがたく頂戴しとくことにする。偉大なる先輩方に素直に甘えるとしよう。
「「サーイエッサー!」」
久方ぶりのアルコールは、度数は低くとも全身に染み渡るように美味かった。
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価をよろしくお願いします!
していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!
ぜひよろしくお願いします!




