24 新たな? 仲間達
向かった講義室の片隅に、マザーと見知らぬ女子二人が座っていた。……見知らぬ?
「やっ、相変わらずバカしてるわねー」
「はぁっ!?」
行先でヒラヒラ手を振っているのは、いるはずがないながらも見覚えのある顔。黒髪ロングながら、どこかボーイッシュという相反したイメージを抱かせるその女は。
「なんでお前がいるんだ!?」
「そりゃ、この大学に入学したからに決まってるでしょ」
見た目だけは美人のくせして軽い & サバサバした態度も間違いなくご本人登場。
中高同級生の七瀬葵がそこにいた。
「嘘だ! まったく知らないぞ!」
「私だって知らなかったわよ。合格発表の張り出し見た時、びっくりしたんだから。まさか同じ大学受けてるとはねー。しかも、同学類」
「同学類!?」
矢継ぎ早に明かされる驚愕の事実に、状況把握がまるで追いつかない。
「今まで全く気付かなかったぞ!?」
「そりゃ、お仲間だって思われたくなかったから声もかけなかったし。あと、あんたバカだし?」
狼狽える俺の様子等気にも留めずに、七瀬はあっさり。無駄に添付される悪口まで通常営業だ。
「ま、私達の話は置いといて、皆、お待たせだから話を進めましょ」
挙句、勝手に打ち切ってくる。相も変わらずのマイペースぶりだ。
「二人は知り合い?」
七瀬の正面に座っていたマザーが口元を人差し指で押えながら首をかしげる様、いと可愛い。久しぶりの七瀬節に疲弊した俺の心をホーリーライト。
「不本意ながら中学からの同級生です」
からの闇のブレス。
「おいこら」
「えー、同郷なんだ!」「幼馴染!? 素敵!」「どういうことだダサメガネ!」
マザーと七瀬の隣女子の黄色い反応 & ダサメンの醜き雄叫び。
「ほー、二人は地元がここなのか?」
筋肉先輩まで脱線が止まらない。
「いいえ、長野です」
戸惑いを知らない女、七瀬、平静即答。
「それなのに一緒って示し合わせて来たとか!?」
「あっはっは、それはないわ、ゆずっち」
乙女チック反応が止まらない七瀬のお隣さんとそのおでこを突く七瀬。
「貴様ぁ! 男子校生垂涎の女子同級生だと!」
胸倉掴んでくるは嫉妬の化身ダサメン。
ダーッ、会話の交通渋滞、ハンパない!
「あー、はいはい! 二人の話はおいおい聞くとして、まずは落ち着かない?」
パンパンとエンジェルが手を叩き、ようやく皆が静まる。
助かった……けどマイエンジェル? ちょっとキャラ変してません?
「そうですねーこいつと私の関係に楽しいことなんてチリ一つないんで。早いところ説明聞きたいです」
一年のくせしてすんなり要望を上げる女、七瀬。アイアンハートは揺るがない。
「ということらしいので、筋肉先輩」
エンジェルが七瀬返球を受けて、筋肉先輩に。
「うむ、そうだな。とりあえずのところ、希望者はこの四人のようだし、説明を始めよう」
ごつい腕を組んで、筋肉先輩は頷いた。
「全員座るとしようか」
勧めに従い、俺達は七瀬 & 一年らしきそのお隣さんと向かい合う形で席についた。
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