16 その漢、凶暴につき
「よし、俺達も飲むとするか!」「そうだな、筋肉! コールは穂乃果、任せたぞ!」
「え、え?」
先輩巨漢タッグに丸投げされた女神は、巨漢タッグを交互にキョロキョロと見やる。
余計な混ざり物なき、純粋女神一人コール。
「「フウウウウゥゥー」」
高鳴る波動を鎮めようと、ひとりでに溢れた深呼吸がダサメンと重なる。
自然に俺達は見つめ合う。引っ込んでろ。
『『女神のコールは俺のものだ』』
言葉なき戦意を、俺達はぶつけ合った。
「えっと、SOSO粗相SOSO粗相」
女神ソロコール。
どこか恥ずかしがるようなたどたどしさながらも、綺麗なソプラノ。いと尊き至高の連峰前で、美しい指がアルファベットを作り出す。
それを我がものと証明するため、誰よりも早く盃を空けてみせる!
「SOSO粗相♪!」
「「ごちそうさまぁ!」」
バカな!?
女神の正面、両脇。凶悪な笑顔を浮かべた獣が二頭、盃をブルーシートに叩きつけていた。
早すぎる。
圧倒的敗北感と女神ソロコールのあまりに短い幕切れに打ちひしがれる俺とダサメンなど目にも入れず、獣二頭は意気揚々と互いの杯におかわりを注ぎ合っている。
「「ご、ご馳走さまです」」
周回遅れともいえる大差をつけられた俺達は、項垂れるしかない。
「どうした? 急に大人しくなって」「まったくだ。夜はまだまだこれからだというのに」
上機嫌な巨漢先輩タッグはキョトンとした様子で、両手の酒瓶を掲げている。
女神の恩寵にトップという結果で応えられない以上、これ以上の戦は無意味。
俺達の心にサレンダーという言葉が鎌首をもたげる。
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