ゲーム探索日記 その8
今回も短くなってしまいました……。
明日、続けてさらに短いの投稿します。
いままでと同じように覚醒する意識。
未だ混乱が続く頭で先ほどの戦闘のログを確認する。
『モンスターが現れた!
MHP:160 MSP:11 MPP:14 MOP:14 MEP: 225
ステータス 体力269 スタミナ 157 素早さ2 防御力19 攻撃力17 です
どのくらいの力をこめますか?:50
モンスターの攻撃。
しかし、勇者は攻撃を防ぎきった。
ステータス 体力269 スタミナ 17 素早さ2 防御力19 攻撃力17 です
どのくらいの力をこめますか?:17
モンスターの攻撃。
しかし、勇者は攻撃を防ぎきった。』
やはり、あれはおかしかったのだ。
確かにスタミナにまだ余裕があったはずで、消費スタミナも50のはずで。
でも、実質140も消費している。
モンスターの素早さが11ってことはスタミナを140も消費すれば攻撃できない訳が無い。
でも、スタミナは急激に減って17になっている。
一気に力が抜けたあの時に起きたんだろう。
なんだ、なんなんだ?
こんなおかしい、わからない。
バグなのか?
バグだとしたら、どうしてこんなことになったんだ?
なにもバグになるようなことはして……いや、魔法か?
いや、でもこれまでだってなにもなかった。
魔法がアウトなら殴る蹴るもアウトのはずだ。
それこそイレギュラーな要素なのだから。
だとしたら、一体なんなんだ?
何が原因なんだ?
今まで確かだったものが覆る恐怖。
次から次へと湧いてくる疑問は頭の中でひしめいている。
そもそも、ここにいること自体がおかしいんだ。
どうして俺はここにいる?
いろいろとわからないことが多すぎる。
ここは俺の作ったプログラムの中で、現実に戻るために進んでいるはずで。
プログラムの中は文字だけで実体などなかった。
ゆがみの姿のモンスターなどいなかった。
プログラム通りなら魔王を倒せば現実に戻れる。
だが、本当にここはプログラムの中なのか?
俺の知っているものの中なのか?
この繰り返しに意味はあるのか?
本当にここから出られるのか?
そんな保証は、どこにもないのに。
これから、どうなるのか?
俺は……どうなるのだろうか?
彼は薄氷を踏み抜いたのだ。
足下から染み渡る恐怖。
刺すような冷気の中に膝が、腰が、胸が沈んでいく。
希望などどこにもないのだ。
響き渡る叫喚の声。
どのくらいそうしていたかはわからない。
立ち上がることも忘れて虚空を見つめていた。
俺の中の時間の流れは変わってしまったようで、無駄に時間が経つことを厭わなくなっていた。
これも、変わったことのひとつ。
食欲も、眠気も、性欲もない。
ただ、前に進むことだけを目的に進んできた。
現実と乖離した体。
けれども、精神は現実のままで、今なおパソコンの画面の前に座って画面に夢中になっていた時と変わらない。
恐ろしい。
わからない。
混乱し、ぐちゃぐちゃになった頭は、真っ白になって、そして
考えることを放棄した。
現実だったら時と人のぬくもり、身体的欲望が精神を癒す補助をするのだろう。
全ては時が解決するとはよく言うが、それは周りのフォローがあってこそだ。
だが、ここにあるのはは限りなく広がる時と白い空間だけ。
人のぬくもりを欲しても、ここにいるのは彼一人。
時が彼を癒すのかもしれない。
それがいつになるかはわからない。
しかし、時間は止まることなく流れ続けた。
読んでくださりありがとうございます。
メンタル的にアウトになるのはもう少し後の予定だったのに……。
急ぎ過ぎだよ勇者(笑)さん……。




