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インフィコード〜無敗のプロゲーマー休止したので超絶難易度ゲーを制覇する〜  作者: あいうえオカキ
不損の平和を目指して

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59/60

軍に対峙するは一騎の王 其の一

「厄介な効果だ、普通に倒せるとは思えないな」


───平和の加護

メガイストスの影に包まれし者は一切の攻撃手段が封じられる。

地上ではメガイストスの一件で大騒ぎ、他の大陸に進んだ最前線部隊まで戻ってくる状況、そんなことも知らずに動物と戯れ続けるカゲツ、洞窟でボスと開戦したガンマ、そして唯一この状況を把握し情報収集に徹する仕事人。


「あいつらどうせこういうのやらねーから俺がやるしかないんだよな·····一応俺が団長だぞ」


ゆぃつは弓使い専用の視覚強化スキルで遠くの丘からシグマ達の戦況を眺めていた。


「別の大陸からここまで移動するには船経由の大航海ルートしか現状存在していない。トッププレイヤー達が情報収集の時間も合わせて戦闘に入るまでには大体4日ってところだな」


正直その短期間の間に倒せるとは思ってない。そしてトップクランの面々がやってきたとしても戦況に大きな変化はないと考えている、なぜって?あれを見ればわかるだろう。


「ん〜?攻撃が出なかった?いや、今の感じ消えたな」


攻撃が消えるとなれば対抗手段はない。ゆぃつはこの段階で一つの仮説を立てていた。


「うぉ、なんだあれ、メメント・モリ並の破壊力だな。」


遠く離れた場所からでも黒い柱は鮮明に見えた。空いた穴が滝のようになっているのも鮮明に見える。


「シグマ達の行動次第でメガイストス戦の大体の見当がつく」


シグマは祓魔剣を取り出しインベントリを確認し始めた。流石にインベントリを見ることはできないがベータとトゥーシューガァンもインベントリ操作を始めた。視線の配り方、状況、今までのゲームの知識をフルに当てはめればあまり難しい推理でもない。


「アレクシカコスは状態異常だとか下方補正なんかも消せる代物、そしてステータス欄を確認するということはそういうこと、そしてさっきの状況と今の状況の違う点は····」


頭の中で黒い柱が出た時と出ていない時の違いを照らし合わせる。


「影か?メガイストスの影に入ると攻撃手段を一切持てなくなるだとか、そんなところだろ。だったらあいつらの攻撃が消えたことに説明が着く、吸収って可能性もあるな」


真偽は分からないが、それも後で照らし合わせれば済む話、今はひとまず状況を持てるだけ持ち帰ること、これに重きを置いていた。


「さてと、もう少し見てから帰るか」


────────────────


「よっと!!なるほど、精鋭部隊って訳か」


戦狂の斧(コボルトキング)の指示によりガンマへと襲い掛かる一般兵(コボルト)、さっきの奴らとはまるで別物、統率の取れた連携、それに付随したコボルト本来の火力、もろに食らえばガンマHPじゃ受けきれないだろう。


「と、来ればだ····俺がやることはおそらく、」


ボス特攻、この統率の一角を担っているモンスターを処理すれば統率の取れないただのコボルト集団、さっきの奴らとなんら変わらない作業ゲーと化す。


『終わるか分からない雑魚処理よりもよっぽど現実的だな』


「───跳躍!」


未だに玉座で肘を着きこちらを驚異とも思っていない戦狂の斧(コボルトキング)

左右に待機している3匹のダンジョンコボルトもそれなりの強さを有しているだろう。数が分かりきっているこいつらの処理も進めるべきだとガンマは判断した。


「三人まとめてかかってきな!じゃねーと痛い目見んぞ!!」


言葉通り戦狂の斧(コボルトキング)はガンマの首を持ち帰るよう命令を出した。


「ビルドアップ!!ヘイスト!」


ガンマの中で定番になりつつある2つのスキルを惜しみなく使い三匹のダンジョンコボルトと肉薄する。

他のコボルト同様連携の成った戦闘スタイル、そこに各々一摘みのオリジナリティが組み合わさっている。


「顎ががら空きなんだよ!───クリティカルスタン!」


両手に大斧を握るダンジョンコボルトの顎を的確に撃ち抜きノックダウンさせた。


『行ける、追撃!····チッ』


「お前が1番めんどくせーな」


片手に大盾、反対には直剣を持った騎士スタイルのコボルト。

他の奴らと違い攻撃以外のステータスが無いようなタイプではなくしっかりとカバーを取る動きができるチームを支える繋ぎ役。

それでいて的確なタイミングに繰り出される正確な攻撃がかなり厄介だ。


「っと、お前はもう必要ないだろ」


三匹目、モンクスタイルのコボルトだが·····拳で戦ってくるコボルトなんぞ驚異でもなんでもない。決まった動作しか許されていない拳、急に腕が捻じ曲がってスネークショット方式で顳かみを殴ってくるとかであれば厄介だが·······そんなことはなく、プロの格ゲーマーと戦えるほどに殴り合いの自信を持つプレイヤーに流石にそれは········


「他の武器はリーチがあったり盾によるカバーがあったり、厄介な点が最低でも一つはあるぞ?お前何しに来たんだよ」


獣の如く雄叫び、それと同時に襲ってくるモンクコボルト。他のダンジョンコボルトだけでなく通常コボルトも連携に入り交じり単純な物量がガンマを襲う。


「この物量は脅威だが、見つけた、ザコボルトも同時に蹴散らす方法を!」


ガンマに対して大斧と直剣を被せ攻撃する。凄まじい威力が出ているがガンマはそれを身一つで躱す。


「これがお前らの弱点その1、仲間ごと殺すって点だな」


ダンジョンコボルトの強力な一撃はガンマを取り囲んでいたコボルトごと粉砕する攻撃だった。今の攻撃だけでも10数匹から数十匹叩き潰されただろう。


「2つ目!モンクコボルトブロック!」


コボルト達が同時に襲ってくるが、実質的な置物のモンクコボルトを盾にコボルト達の攻撃を防ぐ。


「お前達は自分の上司であるダンジョンコボルトを攻撃することができない!ダンジョンコボルトはお前らの事を叩き潰すのに律儀な事だな!」


攻撃が止まったコボルトをガンマはスキルを駆使し吹き飛ばした。大盾持ちと大斧持ちの顔面に向かって飛ばされるコボルト達だが、あいつらは非情なモンスター、空中でそのコボルトを掴んで握りつぶしたり真っ二つに斬っている。

負けじと襲いかかってくるコボルト達だがそれも全て(モンク)がいることによってどうしようもない。モンクコボルトも必死に殴りかかってくるが、ガンマにいなされて顎を蹴り飛ばされる。

よろめいたモンクコボルトは他のコボルトを巻き込みながら尻もちを着いた。


「穴を突くのはチーム戦の基本だよな」


起き上がるモンクコボルトだが、ここで奴らの非情な一面が牙を向いた。


「ッ、思ったよ早かったな」


直剣のコボルトがモンクコボルトの身体を袈裟に、大斧のコボルトが脳天から真っ二つにモンクコボルトを叩き切った。


コボルト達も壁が居なくなったことによってより動きやすい環境が整った。だができる限りの仕事はしてくれたモンクコボルト、多少はこれでやりやすくなったはずだ。


「さてと、第2Rだな」


ガンマは秘密兵器をインベントリから取り出した。毎度おなじみ千色のリス(カラースクワレルカラ)の団栗だ。MPは少ないがノーハンドMP補給方を使うことによって隙もある程度軽減することができる。正直ジュマンジュがいれば相当楽なのだが·····あいにくCTがかなり長く実質一日一回のスキルになっている。


グォォォォオオオ!


「っ!?!遂に動き出したな?戦狂の斧(コボルトキング)!」


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