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インフィコード〜無敗のプロゲーマー休止したので超絶難易度ゲーを制覇する〜  作者: あいうえオカキ
不損の平和を目指して

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耳目障りな百足と心と踊る二本足

「さーて 入口付近でこの交戦具合 この先何が待ち構えているか楽しみだな」

隠密の蜘蛛(サイレントスパイダー)の群れを仕留めたガンマはエリアの攻略を進めるべく更に深く晶洞の探索を続けた。


「この水晶(クリスタル)を掘れるとしたらどれだけの大金(ゴールド)になるか......魚釣り貯金も減りつつあるしどこかで安定した収入ルートを確保しとかないと後々困るな 」


ゲームにおいて数百万単位のお金は一瞬で無くなる。どっかのゲームでは食いかけのリンゴが2万円で売ってたりするんだ、現実とお金の価値が同じだと考える愚か者は存在しないだろう。

例えばアマリリス戦の時にベータが躊躇なく使ってた――生命の冥水は7,500,000Gとかいう法外な値段だそれを数十本単位で持っていたのは流石に可笑しいが、それでもガンマの金欠具合が伺えるだろう。


「ライトニングビートルの角は溢れかえるほど持ってるし........虫専門の買取屋とかいれば紹介して欲しいわ....」


ガンマがここまでお金に焦っている理由はただ1つ、コスモとの直接対決を見越してのことだ。いつになるかは分からないがもしかしたら大量の金銭が必要になるタイミングが来るかもしれない、なんなら突如として目の前に現れ直接対決になる.....なんてことも可能性としてはある。生命の冥水、あればだが別の蘇生アイテム......なんにせよゴールドが無ければ行動に移すことすらできない、エリアの攻略と並行して進めなければならない。


「っ 来たな?音が違うってことは新手だな」


カサカサという音は似ているが意図的に隠されたような音と雰囲気は無い。足の数も何やら蜘蛛よりも遥かに多く()()というのが言い方としては正しい、そんな雰囲気がしている。


「うぇっ」


洞窟の奥から姿を現したのはうねうねカサカサ動く気持ちの悪い生物、ムカデだ。ガンマは基本的に虫が嫌い、子供たちが好きそうな虫は行けるがムカデだとかカメムシなんかは最悪に嫌いだ。嫌いな敵は全部カゲツの仕事だから今まで殺り合わずに済んでいたが.....今はそうできる状況じゃない。つまり、


『ま、まずい.............キモイ!カブトムシとか蜘蛛とかは全然いい、でもムカデは違うだろ!やばいまじで逃げたい..........でも逃げたくない.........とくれば.....』


ガンマは目を瞑った状態で音だけを頼りに戦闘を始めた。遊ぶことはしない。一瞬で殺す、そう心に誓いめちゃくちゃ不快な音を頼りに敵との距離を図る。顔が徐々に引き攣るが、今は仕方がない。我慢に我慢を重ねムカデを叩き潰した。目を瞑ったまま潰した現場を見ないように晶洞の攻略を再開した。


「一気に帰りたくなってきた」


その後道中には隠密の蜘蛛(サイレントスパイダー)と名前も見ずに倒したムカデが居たが、容赦なく遊ぶこともなく、語ることも無いほどに効率重視の攻略方法を実践しダンプカーが洞窟で虫を踏み潰すかのように走りながら敵を一掃している。


「思ったより深いなここ大分進んだけどまだまだ続いてる」


数十分は進んでいるがまだまだ続いている晶洞、水晶(クリスタル)の量が徐々に増え始め洞窟の中は水色に照らされていた。更に少し気になる点がある。それは虫共についてだ。


「こんだけ水晶に囲まれていきてりゃドロップアイテムに少しは含まれてそうなもんだけど、それに襲いかかってくるってよりかは()()()()()って感じなんだよな」


蜘蛛も隠れている個体以外見かけすらしなかった。ムカデも洞窟の奥から足早に迫ってくる奴らだけで群生していたり巣を作っている奴らは1匹もいなかった。洞窟で生態系を築いてるにしてはあまりにも貧相すぎるとも感じた。


「ゲームだから食料とかが必要ないのはそりゃそうなんだけど 初めに襲ってきた奴ら以外連携らしいこと、というか単体ばっかりだったし、」


考えているとその考えに終止符を打つ存在が現れた。


「ん?なんだ?」


かなり開けた空間が目の前に広がっていた。咄嗟に岩陰に隠れたガンマは中をこっそりと確認した。


「はーなるほどな」


理解した。何故虫共が逃げてきていたり群れをなさず1匹で生きているヤツらがほとんどだったのか、洞窟の最深部に更に強い生物が潜んでいるというテンプレート展開だったからだ。


「あれは....コボルトか?ユグトラシアの森にも居たやつだな 今の俺だったら何も苦戦することはないだろうけど.......()()()()()に居るやつは分からねーな」


焚き火を炊いていたり武器を研いでいるコボルト達、完全に住処としているみたいだ。そんなコボルト達が守っているだろうその扉。巨大な扉、前に戦ったゴーレム達も余裕で通れてしまう程には巨大だ。


「こいつらに追い払われて入口まで逃げてきたんだろうな、虫は嫌いだが俺が仇を取ってやるよ」


推定100匹以上のコボルトが居るがどうってことない。コボルト相手に拮抗していた頃の俺とはレベルが数段階違う、今の俺であれば容易く片付けることができるだろう。


「まずは挨拶がわりの」


最近のマイブームMP装填団栗をのんびりしているコボルト達に投げつけた。運良くヘッドショットしたコボルトや腕が吹き飛んだコボルトなんかもいたがやれたのはせいぜい数匹程度、奇襲としては成功とは言えないだろう。


「やっぱり制度に難アリだな トゥーシューガァンに頼んでるのが完成したらこの奇襲で10匹は持って行けそうだな」


とはいえ奇襲を仕掛けることで奴らの連携を少しでも乱す、結果的に見たら数を減らす意味の奇襲は成功していないが万全の体勢を崩すという意味での奇襲は大いに成功と捉えられるだろう。


「スキルぶん回して時短で行かせてもらうぜ!」


ヘイスト ビルドアップ ホークアイ を同時に使用しコボルトの群れへと駆け出した。


「――冥府の魂撃!!!」


コボルト達に自ら囲まれに行ったガンマは群れの中心で高火力なスキルを地面に叩きつけた。


「全方位!どっからでもかかって来やがれ!ノーダメ倒してやっからよ!」


虫ばっかで嫌気がさしていたガンマの元に舞い降りてきたトータル数百本を超える足、ストレスは溜めずにその人うちに解放するのが人生豊かにするコツだ、そう心で考えながらガンマはコボルトとの戦闘を開始した。

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