#18 魔力過多
「改めて、経過観察?とかなんかそんな感じで来たよ。ステータスもまた測ろうね」
また石を握らされた。一括で測れるようにした方がいいんじゃないか、面倒くさい……
「MPが3しか無いね。念のため今日はもう魔法使っちゃダメだよ」
生活魔法で魔力枯渇になることはほぼ無く、大体不発になるらしいが。俺のMPも炎と水で1ずつしか消費してないし、大体スポナーに吸わせた分だけ減っている。
「最大値も本当は見たいんだけどね」
「そういう魔道具は無いんですか?」
「実際に魔力が入ってないと難しいからね。外から魔力を流してみて測る方法もあるけど、一般人にやると魔力過多のリスクがねえ」
「魔力過多って何?」
「本当は身体に入らない分の魔力を無理矢理押し込もうとすると、色々と不都合が起きるんだよ。魔法使いが最大MPを上げようと思ったら必要なことではあるんだけど、大体最大MPの1.5倍くらいが関の山だね。魔力操作のスキル持ってても本人のMPが多すぎると10MPくらいは誤差が出ちゃうからなあ……」
「ジルコはMPがいくつあるの?」
「人前で僕のこと絶対に呼び捨てにするなよ。……うーん」
ジルコはおもむろに俺の使ったMP測定器を指で摘み上げた。
「このくらいかな」
人差し指と親指で挟まれた石は一瞬で粉々になり、塵も残らなかった。
指の隙間がそのまま保たれていることから、純粋に魔力圧のみで石が霧散したことが分かる。触った感じ結構ちゃんとした石だったのに……いくら一般人用の測定器といっても、さすが魔塔の研究者といったところか。多分魔塔って魔法使いの上澄みが集まる場所だろ。
「……それ壊していいの?」
「まあ、よくあることだから」
やっぱ石がバラバラなのはちゃんと意味があるのだなと思った。
「俺も魔力欲しい!」
「話聞いてた?」
こうしちゃいられない。
「あのさ、魔力を人以外に貯めといて、それを使うとかできないの?」
「それはできるぞ。というか君もさっきやってただろ」
「え?」
「さっき魔力を水に変えてたろ?あれの逆をやればいい。結局魔力操作の話になるし、魔力操作ができるやつは最大MPも高いからあんま意味無いんだけどな」
とにかく魔力操作を覚えないと進まなさそうだな。しかしジルコをこのまま帰すのももったいない。
「ジルコ、俺のスキル調べてるんだよね。なんで?」
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