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転移しまくるJKトリオ――港区の実家は太い  作者: 青い水


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翼のピンチ、ポニテが掴まれた、そしてドラキュラ討伐は新たな局面へ

危機一髪です、ポニテだけに。一発だと思ってる人、入試で失敗しますからしっかり覚えましょうね。

 三人は鉄格子が外れた窓から病院内に侵入した。そして、足元にレンフィールドの死体が転がっているのを発見して思わず息を飲んだ。


桜「見るなよ。夢見が悪くなる。」


翼「ナンマイダ!」


紬「おい、そこはアーメンだろ。」


桜「探偵なら死体を触診して、まだ暖かいとか言いそうだが...」


紬「うちらは無理です。」


翼「ミナさんの寝室がどこかわからないけど、しらみつぶしに探そう。」



 三人は病院部分をスルーしてセワードの居住空間に限定して捜索を開始した。こうすることでチェックすべき部屋数はずいぶん減る。三つめの部屋のドアを開けたとき、ベッドでミナを抱えたドラキュラがいた。三人は濃縮ニンニク水が詰まった高性能水鉄砲を構えた。



桜「ミナさんを放せ!」


翼「放しても食らってもらうけどな!」



 しかしその瞬間、ドラキュラは霧になって消え、次の瞬間...なんと三人の背後に現れた。しかも翼のポニテを掴んでいる。



挿絵(By みてみん)



翼「きゃーっ!」


桜「うわ、こいつ!」


紬「至近距離で撃ってやる!」



 翼ひとりだけだったら即刻アウトの状況だったが、両脇から桜と紬のショートレンジショットを浴びてドラキュラは手を放し、後退してコウモリに変身し窓から逃亡した。



桜「はあ、びっくりした。」


翼「ううう、泣きそう...」


紬「よしよし、怖かったね...」



 寝室内を見るとベッドにミナが倒れていた。着衣が乱れ肩が丸出しになっている。ベッドシーツには血痕。遅かった。噛まれてる。



桜「ミナさん!ねえ、大丈夫?」


ミナ「あ、皆さん...私....」


翼「セワード先生がいない...どうしよう?」


紬「とりあえず手持ちの救急キットでなんとかしよう。消毒液とガーゼと絆創膏。」



 三人が応急処置を済ませてミナを宥めていると、男たちが戻ってきた。ジョナサンは寝室内の異常に気付き、混乱の発作を起こしそうになった。アーサーが宥め、セワードが脈を測り、医師の威厳で発作を止めた。



ミナ「ジョナサン....私....汚れてしまった。」


ジョナサン「ミナ...大丈夫だ...君は....きれいだ。」


ミナ「もうみんなと一緒にいられないかもしれない...」



 ヴァン・ヘルシングが前へ出てミナの様子を見て、首筋の刺し傷を発見した。しばらく唇を噛んで考え込んだが、男たちのほうに振り返って言った。


ヘルシング「心配するなとは言わない。だが希望を捨てる必要はない。ヴァンパイアの吸血には二通りある。ひとつは捕食、つまり血を養分とするために殺害すること。そしてもうひとつは眷属化するための吸血だ。見てわかるようにミナさんは生きている。となればやつの狙いは眷属化だったのだろう。しかし、眷属化するためには3~4回の吸血で血の交換をしなければならない。ミナさんはたった1回だ。これから我々が守り切ればミナさんの勝ちだ。良いな。」


アーサー「守り切るだけじゃ足りませんね。やつを討伐しなければ安心できません。」


ヘルシング「その通り。やつが滅すればすべての呪いも消える。」


ジョナサン「この手で....この手で殺してやる...あの悪魔を!」


クインシー「ところでお嬢さんたちは?」


桜「ミナさんの友だちです。胸騒ぎがしたので様子を見に来ました。」


紬「もう少しというところで間に合いませんでしたが。」


翼「返り討ちに遭うところでした。油断しました。」


桜「私たちで協力できることがあれば...」


ヘルシング「ありがたい申し出だが、若い女性を危険な目には遭わせられないな。」


紬「はい、そうおっしゃるでしょうね...でも、それってときどきピンチのフラグになるんですよ。」


ヘルシング「フラグ?旗か?」


紬「危ないからここに残れといってひとりにされたときに狙われる...今回のように。」


桜「私たちは三人なので大丈夫ですが。」


翼「私たちはもう三回もドラキュラと戦っています。」


桜「油断するつもりはありません。今後も皆さんの前に現れることになるでしょう。」


紬「ではミナさんのこと、よろしくお願いしますね。それからアーサーさん、ルーシーさんのお母様が亡くなって彼女がひとりになったら、お屋敷に引き取ったほうが安全だと思います。世間体より身の安全が大事です。」


アーサー「そうですね。そうしましょう。」



 数日後にアーサーの父親が息を引き取り、その翌日にルーシーの母親が亡くなった。慌ただしく葬儀を済ませたあと、ルーシーは紬の提案通りゴダルミング卿となったアーサーの館に引っ越した。メイドたちには多額の退職金を支払って暇を出し、ヒリンガムの掃除と管理のためにひとりだけ残した。館はやがて売却される予定だ。その手続きはジョナサンが請け負うことになるだろう。



桜「それにしてもドラキュラは油断ならないわね。」


翼「招待されないと入れない。入って良いですかとも言えない。ということでこのホテル内にいる限りは安全ね。」


紬「ホテルがゲストを招待...現代ならあるかもしれないけど、ふつうはないね。」


桜「さて、これからあの人たちのドラキュラ討伐作戦が始まるわけだけど...」


翼「ドラキュラをロンドンでやっつけないと、うちらもトランシルヴァニアまで追跡する羽目に陥るよ。」


紬「船に乗るだけでもイヤだ。酔い止めは持ってきたけど。」


翼「アイルランドからコーンウォールの船旅...うう、地獄だったよ。エチケット袋を広げてスマホで翻訳してた。」


桜「あの頃より船はそうとうマシにはなってるけどね。1000年ぐらい経ってるし。ドーバーからカレーまで1時間ぐらいだよ。」


翼「それなら良いか...ってなんねえわ。そのあとの陸路が地獄だろ?」


桜「そうでもないんだな。すでにオリエント・エクスプレスが走ってる。」


紬「え、マジ?乗ってみたい。」


桜「まあ、紬ならそう言うだろうが、やはり短期解決が一番だよ。そこで問題なんだが、もしドラキュラがニンニク対策してきたらどうする?」


翼「あまり考えたくないけど、あいつもバカじゃないし。」


紬「数百年も生きてるからそれなりに修羅場をくぐってきたしね。」


桜「なので秘密兵器を仕込もうと思う。そのためにはまず資金だ。」


翼「まだ400ポンドあるけど、足りない?」


紬「桜、いったいどんな新兵器を考えてるんだよ?」


桜「銀の弾丸を撃つピストル。」


翼「マジか!ますます鋼鉄の乙女じゃないか!」


紬「アミアージュのルースがまだ24個残ってる。」


桜「前回はイヤリング用のペアを3セット売って600ポンドだった。今度はバラ売りなのでひとつ60で売ってやろう。宝石商も大喜びさ。」


紬「1440ポンドか。日本円にして4500万円ぐらいになる。」


桜「いやいや一度にそんなに大量に放出すると目立つから、とりあえず半分の12個な。」


いやあ、JKなのに危険な武器に手を出そうとしていますね。現代に持ち帰ったら逮捕ですよ。

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