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転移しまくるJKトリオ――港区の実家は太い  作者: 青い水


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アミアージュは頼りになる、風光明媚なホイットビーでデメテル号を待つ

ホイットビーのあの長い階段、199段あります。観光客は数えながら歩くらしい。


桜「それじゃあ行こうか、池袋のヨシヨシジュエリーショップ。」


翼「とりあえずみんな口座から30万円下ろして拠出したから90万円。」


紬「あそこで売ってるアミアージュのアクセは平均30000円だから30個買える。」


桜「その場で地金を外してルースにしてもらおう。ケースは持ってきた。」


桜「みんなペイペイは?」


翼「17万円。10万切ると親が補充するので、いったん5万にしてから補充もらった。」


紬「私も同じ。現在は18万円。」


桜「私は無条件に月10万円チャージだから60万円超えちゃったよ。なので、モンペルとか細々しいのは私が払う。どうせ来月また10万円入るから。親は全く残高をチェックしてないけど、あまり多いとチャージやめるかも知れないしね。」


翼&紬「ありがてー!」


桜「アミアージュは人造宝石ではなくて合成宝石だね。成分は天然宝石と同じ。だから鑑定してもふつうに宝石となる。」


翼「合成宝石とは言え、30個もケースに入れて持ち歩くと緊張する。」


紬「だから移動はすべてタクシーだよ。」


桜「餅は餅屋、ルースにしたあとの加工の可能性についてショップでいろいろ訊こう。」



挿絵(By みてみん)



翼「加工の方向性としてはどんなものがあるでしょう?」


スタッフ「ペンダント、指輪、髪飾り....いろいろありますが、アミアージュの特性を活かすならイヤリングも良いですよ。同じ色で同じ大きさのペアを天然石で揃えるのは難しいので需要があります。」


桜「なるほど...では、このエメラルドとルビーとアクアマリンでペアを揃えてください。」


スタッフ「かしこまりました。」


紬「こんなのヴィクトリア朝ロンドンに持ち込んだら大変な騒ぎになるでしょうね。」


スタッフ「それはもう争奪戦になりますよ。探しても見つからないペアですから。」



桜「良し、このままタクシーでセーフハウスへ向かい、お宝を冷蔵庫に入れてからモンベルだ。」


翼「服と下着とフリーズドライ飯....防虫スプレー、LEDランタン、うーん、あとは店で気になったもの。」


紬「それが終わったらドンキだよ。撃退グッズと高性能水鉄砲だ。」


桜「聖水砲!」


紬「あと防犯用超音波ブザーというのがある。コウモリになったら鳴らしてやろう。」


桜「結束バンドはカーミラが破壊できたからドラキュラもできるかもね。」


翼「………… あった、ほら、ステンレス製の強化結束バンドがある。」


紬「私たち、物語のどのあたりに飛ばされるんだろう?」


桜「ジョナサン・ハーカーとともにドラキュラ城へというのはなさそうね。それじゃ女神様が言ってた“イギリス”じゃなくなるから。」


紬「デメテル号でドラキュラがイギリスに到着するヨークシャー州のホィットビーか、それよりあとの、ドラキュラがすでに居を構えたロンドンか。」


翼「女神様の性格を考えるとホイットビーね。絶対デメテル号を出したいと思うはずだもの。」


紬「ルーシーが初めて噛まれたのもホイットビーだしね。」


桜「ねえ、うちら必ず制服で転移しなくちゃならないと思う?」


翼「さあ?女神様ももう気にしてないかも。」


桜「ヴィクトリア朝の文化って、裏では欲望まみれでひどいこといっぱいしてるけど、表面上は取りすましてるじゃん。そんななかにあの制服姿で飛び込むと....」


翼「スカート短すぎ問題。」


桜「そうなんだよ。膝上とかありえない。痴女扱いだよ、きっと。」


紬「ここはクラシカルな秋冬物で乗り込むざますわよ。ロンドン、絶対寒いし。」


翼「じゃあ、今から買いに行こうか?」


桜「JKもたまには私服のオシャレを披露しないとね。」



 すべての買物を終えたJK旅団は、セーフハウスに旅支度を置いて、明日に備えて早めに帰宅した。自宅で食べる晩飯は安心だ。桜は寿司にありついた。父親が大相撲で好きな力士が勝ったので大盤振る舞いで特上を取ったからだ。翼は、女子力を上げようとクッキング動画を見ながらビーフストロガノフに挑戦したが、付け焼き刃で上手く行くはずもなく、結局カレールーを割り入れてカレーライスになってしまった。紬は、父も母も仕事で帰りが遅くなったので、弟と自宅焼き肉をした。これは料理とは言えないが、満足感はある。



 金曜日の放課後になった。三人はセーフハウスに集まって旅支度の最終点検をした。


桜「そういえばずいぶんあちこち飛ばされたけど、イギリスって初めてじゃない?」


翼「ホントだ。イギリスの作家が書いた作品はいっぱいあったけど、イギリスという土地に転移するのは初めてだ。」


紬「環境は期待しないほうが良いよ。世界の工場が煙もくもく出してる世界だから。」


桜「ホイットビーなら風光明媚で空気も良いはず。」



挿絵(By みてみん)



桜「やった!ホイットビーだ!」


翼「日のあるうちにフランを換金してホテルを探そう。」



挿絵(By みてみん)



桜「簡単に換金できたけど60ポンドだった。」


翼「1500フランが60ポンド。文字面だけ見ると激減したように見える。」


紬「えーとね …… 19世紀末の60ポンドは …… 日本円で200万円くらい。」


桜「ならこのホイットビーでのしばらくの宿代には足りるね。数日でロンドンに移ることになる。アミアージュはロンドンで換金だ。」


いよいよドラキュラの世界に転移しました。これから長くなりそうです。よろしくお付き合いください。

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