女神の褒美で果実が熟す、お胸のサイズも...思ったようには膨れない、予備校で模試を受ける
年齢はそのままでどんそんツヤツヤになるってどんな感じなのかな?
桜「ふう、戻ってすぐトイレだ。」
翼「早いな、桜。ならば私はシャワーだ。」
紬「う、出遅れた。」
女神「いやあ、今回も大活躍だったな、愛天使諸君!」
紬「あ、女神様...その恥ずかしい名前は返上します。」
女神「そうか?気に入ると思ったんだがな。」
紬「今日は土曜日なので、家に帰れますよね?」
女神「そうだな。帰ってしっかり日常に備えよ。」
紬「天使様の謎ムービーに女神様が出ていましたが。」
女神「あれか?あれは作者の怠慢だ。過去の物語の一部をそのまま再利用した。自分の作品だから盗作にはならないが、あまり褒められたことではない。」
紬「でもあそこに出た女神様、威厳があってかっこよかったですよ。いつものニタニタ笑いが消えてたし。」
女神「そうか、じゃこれから威厳モードにしようかな。」
紬「でもニタニタ笑いはもうトレードマークになってますからね、キャラ変すると読者がとまどうかも。」
女神「人気商売は難しいな。」
桜「あ、女神様、こんにちは。」
女神「おう、桜か。全裸パフォーマンス、見事にセンターを務めたな。」
桜「やるからには全力でがモットーですから。」
翼「女神様、こんにちは。」
女神「翼も頑張ったな。オールヌードで大の字。」
翼「ちょっと...そこ褒めるところじゃありませんから。」
女神「さて、今日は解散でまた来週だ。今回も全員に褒美を取らせよう。アンブローシアせんべいだ。これでもう“青い果実なんて言わせない。」
桜「果実が熟すとどうなるんですか?」
女神「女っぷりが上がる。年齢はそのままだが魅力が増す。」
翼「信じて良いのですね?」
女神「ああ、自分でも感じないか、成熟の膨らみ。」
桜「そう言われてみれば....」
女神「すまん、桜、おまえは変わってないかもしれん。」
桜「えーっ...ひどいですぅ...」
女神「来週まで十分に英気を養うように。来週もヨーロッパだ。今言えるのはこれだけだ。」
翼「行っちゃった。ヨーロッパとだけ言い置いて...」
桜「考えても仕方がないよ。アイテムを補充して家に帰ろう。」
桜「そういえば明日の日曜日、予備校で模擬試験じゃん。」
翼「世知がないね、まだ2年生なのに。」
紬「一貫校だともう決戦モードだよ。高校の授業が2年の前期で終わる。」
桜「うーわ、何が悲しくてそんな地獄に飛び込むんだろ?」
翼「難関大学に入れれば人生がイージーモードになると信じてるとか。」
桜「バカだね~、難関大学になんか入っちゃったら周りがみんな頭が良くって、うちらみたいな一般JKは地獄を見るよ。」
紬「間違いない。」
桜「ほどほどのところに入って人生謳歌...」
紬「煩悩のファイヤー!」
桜「いや....違うから。人生を謳歌しつつしっかり成長して、社会に出てから本気出す。」
翼「うん、毎週転移させられて苦労しているとしみじみそう思う。学業では乗り越えられないことばかり。」
桜「そういうこと。転移は悪いことばかりじゃない。しっかり成長できてるし、女神様に感謝だね。」
翌日、試験会場にやって来た三人は、何も申し合わせてはいなかったが、制服で集合してしまった。校則では模試を受けるときの服装は自由だ。
桜「制服で集まってしまったわけだが...」
翼「制服組が多いね。」
紬「校則で決まってるところも多いんだよ、きっと。」
温「あの...その制服、かっこいいですね?いいなあ。」
紬「えーと...あなたの制服も素朴で素敵よ。」
温「多摩の日野高校です。名前も日野温っていいます。」
桜「うちらは港区立三田高校だよ。私は桜、この子は翼、そしてこのメガネかけた子が紬。」
温「アーバンですね、港区。」
桜「そうかも知れないけど、最近はほとんど都内で遊べないんだ。」
温「何か正義の味方的な活動をなさってるんですか?」
翼「正義というか....その...上手く言えないけど...試練かな。」
温「三田高校って名前だけですでに賢そうですね。やはり難関校を目指してるんですか?」
紬「まさか!手軽なところに入って人生謳歌、煩悩のファイヤーを目指すのよ。」
翼「ファイヤーはこいつだけだけどね。」
温「煩悩....私にも薄々あります。彼氏への煩悩。」
桜「え?彼氏持ち?ごめん、そうは見えなかった。」
温「人生...何があるかわからないのです。とても危険な場面で思わず彼氏ができてしまったのです。」
紬「羨ましいような、そうでもないような...」
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女神「何だ、あの女は?私が知らないキャラか?」
青水「ああ、あれは“変身ヒーローカップルの、人に言えない悩み――変身すると男女が入れ替わる”という作品の主人公だ。女神とは無縁のラノベ。カメオ出演だな。」
翡翠「なんだか実直で好感が持てるキャラクターですね。」
青水「そうなんだよ。健気をそのまま形にしたような女だ。」
女神「ちっ、私の知らない世界を作りおって...」
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金曜日になって三人は渋谷のセーフハウスに集合した。携行品は30分前に江上が発表する転移先によって決める。
桜「前回は恋愛相談の回だったから武器は必要なかった。」
翼「女の武器は使ったけどね。全裸。」
紬「転移先でいつも全裸になってるからだんだん羞恥心が摩耗してきた。これも成長か。」
桜「使いどころを間違えなければな。」
女神「さて、予告したように次の転移先はヨーロッパ、17世紀末のフランスだ。パリではないぞ。何となくフランスだ。」
桜「何となくフランスって....また童話的なやつですか?」
女神「そうだ。物語の名は“青ひげ”だ。」
翼「…… 検索しても男性美容の話しか出ない。」
紬「もっと工夫して検索しなよ。物語とか付けてやれば?」
翼「…… あ、これだ。シャルル・ペロー。」
女神「じゃあ30分後な。頑張れよ。」
こっちの執筆に全力を注いでるので、温ちゃんの物語は止まったままだ。ごめんね、温ちゃん。




