クラリモンドは全力でロミュアルドを愛するよ、そしてJKトリオ、とくに紬は変な自信を付けた
いよいよクラリモンドはロミュアルドの攻略を本格化させます
司祭館でロミュアルドは昨夜のことを考えていた。最初は夢だったと思おうとしたが、バルバラが迎え入れて寝床まで連れて行ったこと。寝床で足を洗ってくれたこと。すべてバルバラという動かぬ事実を介しているので夢ではあり得なかった。それにしても、謎の東洋人の娘たちが自分を救い出してここまで連れてきたのは神の恩寵だったのだろうか?信仰の光は微塵も感じなかったが....
バルバラ「司祭様、夕食のパンをお持ちしました。」
ロミュアルド「ありがとう。そこへ置いていってくれ。」
バルバラ「夕べは遅かったのですからゆっくり休んでくださいね。」
ロミュアルド「わかった。バルバラももう休みなさい。ボンニュイ。」
バルバラ「Bonne nuit, prêtre.(おやすみなさい、司祭様)」
バルバラが退去してロミュアルドがパンを食べていると、窓のカーテンが揺れて風が吹き込んできた。何だろうと窓際に寄ってみようとすると、目の前に手に小さなランプを掲げたクラリモンドが立っていた。昨夜と同じ薄物を一枚羽織っただけのしどけない姿だった。
ロミュアルド「クラリモンド!」
クラリモンド「言ったわよね、すぐにまた逢えるって。来ちゃった。」
ロミュアルド「君にまた逢えてうれしい....が少し大胆すぎではないか?」
クラリモンド「大丈夫よ、誰にも見られてないわ。これから一緒に来て。私たちは恋人同士になるのよ。」
ロミュアルド「それは無理だ。私は司祭だ。」
クラリモンド「そんなの...ちょっと勇気を出せばどうにでもなるわ。あなたを探し出すための苦労を聞いたら、あなたもきっと納得してくれるはず。」
ロミュアルド「君は私を探し出したのか?」
クラリモンド「そうよ...気が遠くなるくらい長い間...私はとても遠い国にいたの。太陽も月もない...踏みしめる大地も羽ばたける空もない...ただ広くて暗いだけの場所。あれは死だったのかしら?でも、ほら、私はここにいる。だって、愛は死より強いから...最後に愛は死に勝利するの。墓石を持ち上げるのに苦労したわ。手は痣だらけになった。ね、お願い。この手にキスして。きっと痣も癒えるわ。」
ロミュアルドはクラリモンドの手を取って口づけした。
クラリモンド「あなたを探して見つけたのよ、あの大聖堂で...あの最悪の瞬間に...私、思わず言ったわ...”Malheureux,malheureux, qu’as tu fait?(哀れな人、何てことしてくれたの?)”って。だってあなた、やっと探し当てた私の目の前で恋の道を自ら断ち切ったのよ。ひどい人...」
ロミュアルド「君が私を探していたなんて知らなかったんだ。」
クラリモンド「死の中で目覚めた愛が導いたのだから知るはずもないのだけど。でもね...私、諦めないって決めたの。だってせっかく見つけて、ようやくキスしてもらえたんだもの。あなたは私のたったひとりの恋人なのよ。だから、ね、一緒に来て。夢のような夜を過ごしましょう。ほら、これに着替えて。今夜のあなたは私の騎士、私はあなたの姫、良いわね。」
ロミュアルド「わかった。一緒に行こう。」
ロミュアルドは豪華な貴族の服に着替えてクラリモンドの手を取った。ふたりの身体は宙に浮き、大きな黒い馬車の中に吸い込まれた。
***************************************
女神「やりおったな、あの美人ヴァンパイア、女の魅力と運命の恋物語だけでロミュアルドをたらし込んだぞ!」
翡翠「女神様...言い方!」
青水「原典でもだいたいあんな感じだよ。クラリモンドは恋する女、不死者なので恋する死者(La morte amoureuse)だ。あの感じで美女に迫られて落ちない男はいない。」
女神「おまえは酒飲みで皮肉屋だから、落ちないかも、いや落ちる力もないだろうがな。」
青水「人を不能見たいにいうな!俺だってなあ...」
女神「ほれほれ、おっぱい見せてやろうか?」
翡翠「やめてください、ふたりとも!」
青水「え?俺も?」
****************************************
桜「結局またホテルに戻ってきた。」
紬「コンシェルジュは笑っていたよ。冒険は十分に堪能なさいましたかって。」
翼「出戻りだからちょっとハズい...がしかし、収穫はあった。」
桜「おう、鋼鉄の乙女野営団は解散したが、鋼鉄の全裸ウズメ団の活躍で大収穫だった。」
紬「その何にでも鋼鉄のを付けるのやめなよ。鋼鉄の全裸っていろいろ破綻してるから。」
翼「昨夜のクラリモンド、少しかわいかった。」
桜「うちらと年齢差が何百年もあるのにウブっ子だったね。」
翼「うちらをライバルになるかもって警戒したのにはびっくり。顔面偏差値が倍以上開いてるのに。」
紬「へへえ、あれでなんだか自信持っちゃった。私、けっこう魔性の女っぽいから。」
翼「いやいや、それを言うなら魔物の女だよ。」
紬「昨夜さんざん煽ったから、今ごろ連れ込んでいろいろやってんなあ...」
桜「いやらしいよだれを垂らして想像すんな。」
ロミュアルド「君と二人きりの夜だなんて夢のようだ。」
クラリモンド「ここなら誰にも邪魔されずに思い切り愛し合えるわよ。」
ロミュアルド「ああ、神よ....許し給え...」
クラリモンド「あら、神様も気になんてしてないわ。愛は尊いの。」
ロミュアルド「そうだね...君を見ていると本当にそう思えるよ。」
クラリモンド「遠くの村まで往復したからかしら...少し目眩がするわ...悪いけど寝室まで連れて行ってくれない?」
ロミュアルド「ああ、それはいけない。さあ、この手を取って...」
寝室に入るとクラリモンドはベッドに倒れ込んだ。そして、身をかがめて心配そうに見守るロミュアルドを物欲しそうに見つめた。何が欲しい?口づけか?いや、そうではなさそうだ。その視線はロミュアルドの身体を嘗め回し、そして指先に固定された。
クラリモンド「その小指...咥えても良い?」
ロミュアルド「え?」
クラリモンド「だってさっき手を取ってくれたとき、とってもかわいかったんだもの...ね、お願い。」
ロミュアルドが手を差し出すと、クラリモンドは愛おしそうにそれを手に取り、小指を口に運んだ。暖かく蠱惑的な唇がそれを吸い、そして小指の先にクラリモンドの歯が当たった。チクリ...小さな痛みをロミュアルドは感じた。クラリモンドの舌が小指の先を舐めた。すると青ざめていたクラリモンドの頬にほんの少しだけ赤みが戻った。
クラリモンド「ごめんなさい。私...そういう存在なの。」
ロミュアルド「かまわない。もっと吸ってくれてもかまわない。」
クラリモンド「いえ、もうこれで大丈夫。そして、たぶんあなたも少し元気になったはずよ。」
ロミュアルド「確かに....今まで知らなかった昂ぶりを身体に感じる。」
クラリモンド「ロミュアルド...来て...思いのままに私を抱いて...」
ロミュアルド「ああ、クラリモンド...愛してる...」
紬の予想通り、本格的に「やってんなあ」になっています。これ以上は見せられないよ。




