JK旅団は裸のニンフになった、そしてロミュアルドはクラリモンドとキス
大邸宅に付きもののファウンテン。月明かりの下で沐浴。贅沢な時間です。その間にストーリーは進みます。
翼「ねえ、みんな、あそこに噴水があるよ。」
桜「どれ、浄水器にかけられるか水質を調べてみよう。 ………… OKだ。どうやら湧き水みたい。」
紬「飲料水を確保したら沐浴と洗濯をしよう。」
桜「うちらパリの廃墟のニンフになる。」
翼「眼下に揺れるガス灯の光。優雅だねえ。」
紬「折しも今夜は満月でござる。」
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女神「おい、青水、サービスシーンだ。裸のニンフの沐浴だ。」
翡翠「視覚遮断!急々如律令!」
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JK旅団が沐浴を楽しみ、お花を摘み、ジオラインメッシュのブラとパンツを洗濯して干し、着替えたころ、橋を疾走してくる黒い馬車が見えた。
桜「おいでなすった。」
翼「ゴースト馬車。」
馬車は、階段の下には停まらずそのまま左折して西の門に吸い込まれていった。JK旅団は急いでキャンプを畳み、馬車に戻って御者にあれを追うように伝えた。西の門の先は、翼が予想したように中庭につながっていて、馬車は建物に横付けして客を降ろせるようになっていた。
紬「御者さん、うちらが戻ってくるまでここで待っててね。」
御者「ウィ、メドモワゼル。」
JK旅団は中庭に開いた出入口から館へ侵入した。随所にランプが灯され、室内はぼんやりと明るかった。メイドや下男の姿も見えるが、こちらに気付く気配はない。というか実体感がない。JKトリオもよく知るアストラル体だ。
桜「これはもうクラリモンドの夢の世界ね。」
翼「ゴーストハウス探検みたいなシチュだけど、恐怖とか全然ないね。」
紬「この世界の主が穏やかな性格なんじゃない。あの超絶美人。」
そのころロミュアルドは、象牙の杖を持ち黒いビロードの服を着た執事に出迎えられていた。執事はロミュアルドを見て泣き崩れた。
執事「司祭様...間に合いませんでした。秘蹟は行われず、魂は迷い続けることになるかもしれません。せめて....せめて亡骸をお弔いください。」
ロミュアルド「魂は...もし魂が迷い始めているなら...まだ近くにいるかも知れません。呼びかけて導いてみましょう。」
執事「こちらです、こちらの寝室です。」
クラリモンドの亡骸はうっすらと目を開けまるで生きているように妖艶な姿で横たわっていた。そして....なんとロミュアルドに声をかけたのである。
クラリモンド「ああ、ロミュアルド....待ってたわ....待ちくたびれて死んじゃった...でも逢えてうれしい...お願い、キスして...」
死者の最後の願いを断ることはできなかった...いや....官能の誘惑を断ち切ることはできなかった。ロミュアルドはクラリモンドの紅く冷たい唇に口づけをした。クラリモンドの身体にわずかな命が蘇ったような熱が生まれた。
クラリモンド「ありがとう、ロミュアルド。これでもうふたりは一緒よ。いつでも逢える。いつでも逢いに行けるのよ....でも今夜はここまで.....またすぐ逢えるわ...」
それだけ言うとクラリモンドの身体から魂が抜け、屍に戻った身体はがくりとロミュアルドの腕をすり抜け寝台に沈んだ。そして窓が突然開き、風が吹き込み、抜け出したクラリモンドの魂を運び去ってしまった。
JK旅団は窓が開く物音に気付いたので、クラリモンドの寝室のほうへ進んだ。すると廊下で亡霊のような青い顔をしたロミュアルドと遭遇した。
桜「司祭様!」
紬「Qu’est-ce qu’il y a?(どうなさいました?)」
翼「幽霊でも見たような顔してますよ。」
ロミュアルド「ん?君たちは....ああ、叙階式にいた異国の娘たちか。」
桜「クラリモンドに会いましたね?」
ロミュアルド「ああ...生きているのか死んでいるのかわからなかったが...」
翼「ともかく私たちが司祭館まで送ります。今夜はもう遅い。」
紬「中庭に馬車を待たせています。さあ、どうぞ。」
紬は短く御者に状況を説明し、微笑みながらミルキーを残りの箱ごと渡した。御者は笑顔で感謝を伝え、司祭を乗せてシニー村を目指した。車内で司祭は固まっている。
桜「クラリモンドさんは...また逢える...そう言っていませんでしたか。」
ロミュアルド「ああ....私は司祭として禁忌を犯してしまった...罰を受けるだろう...」
翼「気を確かに持って!罰なんかありません!」
紬「大事なのは...司祭...いえロミュアルドさん....あなた自身の幸せを掴むことなんですよ。」
桜「私たち、何ができるか考えてみます。きっと助けになると思いますよ。」
JK旅団は司祭館に到着して、出迎えたバルバラにロミュアルドを託した。桜はついでにフルーツグミを一袋渡して片目を瞑った。………… ホテルに戻った3人はさっそく作戦会議を始めた。
桜「どういう結末に導くか、そこから決めよう。」
翼「原作では、先輩司祭のセラピオンがロミュアルドを連れてクラリモンドの亡骸が安置された霊廟を発見する。」
紬「無慈悲に亡骸に聖水をぶっかけて消滅させる。容赦ないね、あいつ。出世するタイプか?」
桜「どうだろうね?19世紀も半ばだから、ガチ宗教原理主義者は出世しにくいかもよ。世俗と衝突すると力関係が変わってきてるから。」
翼「お、経営者目線の説明だ。」
桜「うちらとしてはセラピオンの破壊工作は阻止したい。」
翼「だよね。それじゃ儚い悲恋として終わり、ロミュアルドは爺になるまでそれを抱え込む。」
紬「難しいのは、人間とヴァンパイアの恋をどう成就させるかだね。」
翼「それなんだよ。寿命も違うし。」
紬「ロミュアルドもヴァンパイア化して未来永劫愛し合うのは?」
桜「それがだね、クラリモンドには眷属化の能力がなさそうなんだよ。」
翼「せめてロミュアルドが天命を全うしてこの世を去るまで一緒にいるっていうのは?」
桜「うちらはそれを美しいと思えるけど、ロミュアルドの信仰がそれを許すかどうか。」
紬「それは女の魅力次第だよ。すべてを捨ててもこの女と一緒になりたいと思わせれば勝ちだ。そう思えなければ女をやっていられない。」
翼「おお、女神のご褒美が効いているな。熟した果実の意見だ。」
桜「ロミュアルドには接触できるけど、クラリモンドに会うのは難しい。」
紬「いつでも実体として存在しているわけじゃないからね。」
翼「セラピオンが暴く霊廟へ先に行ってもそこには屍があるだけだし。」
桜「実体化のトリガーはロミュアルドと逢いたくなる恋心だけだからうちらにはどうしようもない。」
翼「こういうのは、ちょっとストーカー気味だけど、真心で伝え続けるしかないかな。相手が男なら絶対イヤだけど、美女相手ならやれる気がする。」
桜「突撃か....無策のようで案外有効かも知れない。」
紬「館に陣を敷こう。水場もある。持久戦も可能だ。」
JK旅団の呼びかけはクラリモンドに届くのでしょうか?今回は水場が確保できているのでキャンプは快適ですね。




