介入する物語が判明したので、ふつうのJKとして観光でキャッキャウフフ
AIのハルシネーションはひどいですね。いつも罵倒しまくって罵倒語が弾切れになりました。あとイヤな挙動も、いくら制止してもやめてくれない。ジェミニだと勝手に小芝居を出してくる、Chat-GPTだと、「もし興味があるなら」などと詐欺師のセールストークみたいなのをぶち込んでくる。
桜「ヒントがないと何の物語なのかわからないよ。」
翼「検索じゃ埒が明かない。でもチャッピーに尋ねると嘘を言いそう。」
紬「言うよね~、あいつ、息するように嘘を言う。」
桜「ハルシネーションだっけ?仕方がない。それを織り込み済みで使うリテラシーがないバカは滅ぶ。」
翼「そうそう、大学で起こった惨事が多数報告されてる。」
紬「バカだよねー、AIが嘘つかないという前提でレポートとかにコピペ貼るやつ。」
桜「どのAIが信頼できるかという判断もできない。みんな嘘をつく。特に文学ネタは弱い。タイトルと作者のセットですらまともに処理できない。」
翼「基本的に理系脳だから、そっち方面に割いてるリソースが極小なんだよ、きっと。」
紬「安全保障的に複数のAIに質問して、多くが一致したらそれってことかな。」
桜「それでも万全ではないけど次善の策だね。では行こう。チャットモロン、ゲミニ揉み手、コピロー威張りんぼ、グロッキーヤンキー、全起動!」
翼「2つが一致でゴーティエの“死霊の恋”、チャッピーは“スマラ”、コピローは“聖アントワーヌの誘惑”。どうする?」
紬「その3つを検索してみたら、たぶん“死霊の恋”だよ。“スマラ”はねーわ。」
翼「画像検索したらさっきの美女と若い坊さんが出てきたからこれで決定だ。」
桜「良し、それでは潤沢な資金を投入してスーパーリッチなスイートに泊まろう!」
翼「ホテルで落ち着いたら小説をチェックだよ。これもアマゾンプライムならKindleで読み放題だ。」
JK旅団は椿姫介入のときに使ったオテル・ムーリスに投宿した。一度泊まっているので安心できるし、コンシェルジュも良い働きをしてくれる。
桜「ホテルにサロンが付いてるのね。前回は利用しなかったわ。」
翼「豪華だし、コーヒーも美味しい。」
紬「ふふふ、持ってきた私服が違和感ない感じにフィット。」
桜「19世紀にミニスカは破廉恥だわ。」
翼「私たち、シュタイアーマルクの古城でどんな風に見られていたんだろ?」
紬「東洋痴女。」
翼「歴史に汚点を残した...いやいや、あれはフィクションだからセーフ。」
桜「さて、小説を読むと、さっき見た衝撃的な出会いの場面の次は、あの若い司祭ロミュアルドがロバに乗って近郊の村に赴任するみたい。」
翼「ゴージャスな美女を見たあとで華やかなパリを出てひなびた村へ赴任、現代人でもその落差が身にしみるやつだ。」
紬「世界共通の感覚、都落ち。ロバで伴走するのは先輩司祭のセラピオン。こいつは徹底的にカトリックの人。ときどき容赦ない。」
桜「ロバに揺られて進むと遠くに御殿のような建物が見えて、セラピオンが、あれはコンシーニ侯爵の愛妾クラリモンドの館だったと教えてもらう。」
翼「コンシーニ侯爵はフィレンツェ出身でフランスに嫁ぐマリー・ド・メディシスの寵臣だった人だって。王妃の覚えめでたく元帥にまで出世したんだって。」
紬「あの美人、大政治家の愛妾だったのか.....ちょっと待って、そのコンシーニとやらは16~17世紀の人だよね.今は1850年だから....250年前だ。」
桜「ヴァンパイアとしては良い塩梅に熟成してるね。」
翼「ちょっと、桜、ワインじゃないんだから。」
紬「短い作品だからもう読み終わっちゃったけど、うちら、どこに落とし所を見つけるの?」
桜「そこなんだよなー。まあ迫り来る危機という感じの物語でもないので、もう少し考えよ。」
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翡翠「ああ、気になります。どうなっちゃうの?」
青水「原典ではセラピオンに滅ぼされるよ、クラリモンド。」
翡翠「何とかならないのですか?」
女神「異世界に召喚してエラたちサキュバスチームといっしょに精気を吸ったり血を吸ったりで楽しく暮らす。」
翡翠「異世界がヴァンパイアだらけになります。」
女神「そうでもないみたいだぞ。クラリモンドが吸ってもヴァンパイアになる気配はない。ちょっとしか吸わないしな。」
青水「一時期いたじゃないか、エラのコンカフェにスタッフとして。」
女神「そう言えばそうだったな。美人だから客がたくさん付いた。ナンバーワンだった。」
翡翠「上手く言えないけど....何かちょっとイヤ、その解決....」
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桜「明日はロミュアルドの赴任先へ行ってみよう。」
翼「そのあとでクラリモンドがいるかもしれないコンシーニ侯爵の館も訪ねてみようよ。入れるかどうかわからないけど。」
紬「明日まで暇になった。」
桜「お金はいっぱいあるから金策する必要もないし...」
翼「観光する?この時代はもうルーブル美術館があるよ。モナリザ...観ても仕方がないけど今なら並ばずに観られるんじゃない?」
紬「ノートルダム大聖堂は修復工事中。凱旋門はまだ新品でピカピカ。」
桜「良し、一般JKとしてキャッキャウフフしながらパリ観光しよう!」
JK旅団がふつうの観光を楽しんでいるころ、ロミュアルドはひなびた村の古い教会に付設された司祭館に到着した。出迎えたのはニワトリが数羽と老犬、そして世話係のバルバラだった。バルバラは年配の家政婦で、新任のロミュアルドに、このまま雇ってもらえるのかと尋ねた。ロミュアルドは、ニワトリも犬もバルバラもすべて今まで通りにここにいてもらってかまわないと告げ、みな満足した様子だった。先輩のセラピオン神父はバルバラに給金を渡し、パリへ戻っていった。ロミュアルドは1人になると、大聖堂の前で言葉をかけてきたクラリモンドのことを思い出し反芻した。頭を振って祈祷書に集中しようとしたが無駄だった。耳にこびりついた歌のルフランのように、クラリモンドの声が....“私は美、私は若さ、私は命”が繰り返し頭の中で鳴り響いた。
ゴーティエの文章はとても練り込んだ美しいものです。ロマン派に分類されることもありますが、彼自身はそれを望んでいませんでした。芸術至上主義の文筆家としてずっと格上だと思っていたのでしょう。




