表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転移しまくるJKトリオ――港区の実家は太い  作者: 青い水


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

64/167

桜の屁理屈が英国国教会の牧師に受け入れたれたのでJK対魔防衛隊は教会公認に

ローラ父がイギリス人退役将校で良かったですね。もし聖職者がカトリックだったらJK対魔防衛隊は異端審問にかけられちゃいます。

 人が集まってきた。窓ガラスを割って大猫が外に飛び出したのだから、事件として人が集まるのは当然だった。ライフル銃を抱えてローラ父がやって来た。


ローラ父「何があったのかね?」


桜「ヴァンパイアが現れて戦闘になりました。何とか拘束したのですが、拘束具を破壊して窓を破って逃亡しました。」


ローラ父「君たちは一体....」


翼「We are highschool girls from Japan.」


ローラ父「(ハイスクール....?なんだそれは?高等教育を授ける学校か?)You are namely highly educated?」


紬「いや、そうでもないですけど、へっへっへ。(翼!いろいろ通じないから英語喋るのやめな!)」


桜「ただのスチューデントです。日本とヨーロッパではいろいろ違うので説明は割愛させていただきます。」


翼「ヴァンパイアへの対処について本を読んでいろいろ学びました。」


紬「何とか撃退できましたが、これで終わりにはならないでしょう。あのヴァンパイアはカーミラです。」


ローラ父「な、なんと....!あのカーミラが?」


桜「私たちもヴァンパイアについては良くわかっておりません。ただ問題なのは、カーミラとローラさんがここで親密にしていたことです。どんな交流があったのかはわかりません。医師と聖職者によるローラさんの検査が必要だと思います。」


ローラ父「確かに...、すぐに手配しよう。」



*************************************


女神「おお、なかなか冷静に対処したじゃないか、あのJKトリオ!」


青水「もともとかなり身体能力と胆力が高い上に、女神の安全装置で負けはないと知ってるからな。」


翡翠「女神様...私にも危機察知強制転移を実装してください。ズルい、あの子たちばかり。」


女神「わかった、わかった。使うことはほぼないだろうが、死にそうになったら強制転移ということにしといてやるよ。」


***************************************


医師「ローラさんを診断しました。首に複数の傷があります。傷というか穿たれた穴のような跡です。癒えているのでそのうち消えると思われます。」


牧師「面談しましたが、幼いころの夢とつながった現在の夢の話しか聴くことができませんでした。カーミラの記憶は夢として処理されているようです。ただし、カーミラという存在は彼女にとって敵対的なものではなく、新たな世界へ導く宗教的な天使のようなものと位置づけられているようです。」


桜「そういえば、城内の古い絵画をクリーニングに出しますよね?」


ローラ父「そうだが、それとカーミラに何か関係が?」


桜「修復されて良く見えるようになったポートレイトにカーミラが描かれているはずです。」


ローラ父「何と!祖先の絵にカーミラが描かれているのか?」


桜「はい、その血の契りこそがローラさんとカーミラの結びつきなのでしょう。」


紬「カルンシュタイン家の血....何か思い当たるのではないでしょうか?」


ローラ父「カルンシュタイン家は、今は滅んだ一族だが、確かにかつてこの地を治めていた領主の一族だった。私の妻はそこの家系に連なる。」


桜「修復された絵画が戻ってきたらローラさんと一緒に見ましょう。何かわかるかも知れません。」


翼「それから、ローラさんの寝室には入り口に下男、寝室内に下女を配置して、監視を怠らないようにしたほうが良いと思われます。ヴァンパイアは神出鬼没です。霧になってドアの隙間から忍び込むことも可能です。私たちの寝室もローラさんの部屋の近くに移してもらえれば。」


ローラ父「かまわんが、君たちの安全は....?」


桜「私たちには神の加護...いいえ、白状しましょう...女神の加護があるので大丈夫です。奇異に聞こえるかも知れませんが異端や異教徒という敵対的な存在ではありません。私たちの女神はイエス・キリストとも友好的な存在です。」



************************************


女神「ヘーックション!なんだ、あいつ、勝手にイエスとお友だちにしおって。」


翡翠「女神様のコミュ力ならイエス様とすぐお友だちになれそうじゃありませんか。」


女神「あいつ....なんだか根暗だから苦手なんだがな...」


*************************************


 牧師はこの説明を聞いて一瞬混乱したが、アングリカンなので19世紀の啓蒙主義神学のあらゆる言説をここに接続して納得の図式をすぐさま構築した。


牧師「その説明は異端でも異教的でもありません。あなたもキリスト者で問題はありません。」



 その夜、カーミラは実体としては現れなかった。だがローラの夢に侵入した。



挿絵(By みてみん)



ローラ「ああ、あなた...カーミラなの?....急にお城から消えてしまって心配してたのよ。」


カーミラ「いろいろあってお城に戻れなくなっちゃった。もう会えないかも知れない。」


ローラ「そんな!なぜ、なぜなの?私たちこんなに愛し合っているのに。」


カーミラ「愛はね....痛くて辛いものなのよ....。私の初恋も...とても痛くてたくさん血が出たわ。」


ローラ「カーミラの初恋?」


カーミラ「あれはいつだったのだろう?もう思い出せないほど昔、舞踏会デビューの夜のことよ....海の底から上を見上げて海面にキラキラする裏側の水面....そんな記憶だわ。私、ベッドで殺されたの。この首の傷はそのときのもので...痛かったけど甘美で...二度と消えない烙印。私の命を奪った残酷な愛。愛は犠牲を欲しがるの。」


ローラ「私も命を愛に捧げます。」


カーミラ「戻れなくなるのよ。」


ローラ「だからこそです。」


カーミラ「明日、明日の晩に会いに行くわ...邪魔が入るかも知れないけど、どうにかする。」


ローラ「待ってます。連れて行ってくれるのを待ってます。」


カーミラがどこぞの吸血鬼によってヴァンパイア化したエピソードは原典をレディコミ耽美に翻案したものです。カーミラを眷属にしたヴァンパイアについて、原典ではそれ以上何も触れられてはいません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ