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転移しまくるJKトリオ――港区の実家は太い  作者: 青い水


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転移先は雅な世界だと思ったのに

次は日本だということでとりあえず一安心のJKトリオ。

桜「いやあ、グロいものを見せられるんじゃないかと思ってヒヤヒヤしたよ。」


翼「元祖かどうかわかんないけど、マッドサイエンティストだ。」


紬「そしてシスコンを逆方向に拗らせている。」


翼「桜、メントスどうぞ。」


桜「ありがと。」


紬「メントス食べながらコーラ飲むとスッキリするよ。」


桜「ベタな罠を仕掛けるな。」



女神「よしよし、今回も楽しませてもらったぞ。良いところに目を付けて解決したな。ヴィクターに自発的に怪物作りを止めさせる手腕はなかなかのものだった。今回のMVPは桜、おまえだ。ほれ、褒美のアンブローシア饅頭だ。」


桜「ありがとうございます。」


女神「次の転移先は日本だ。かなり昔だ。正確な年代は決められないかなり昔。情報はそれだけだ。では健闘を祈る。」




桜「はい来ました。かなり昔の日本。」


翼「季節は秋ですかね。」


紬「植生から判断すると西日本だね。」


桜「なだらかな丘陵、竹林、さらさら流れる小川。」


翼「典型的な日本昔話だ。」


桜「基本的にお金がかからない世界。」


翼「お金の代わりにざっくりと金銀財宝とか言うよね。」


紬「あの鉢かづき姫がぶちまけるのも金銀財宝。金銀財宝を頭に乗せて暮らすと首がヤバい。」


桜「そこはたぶんアイテムボックス的なものになってるんだよ。」


翼「女のスカートの中から無限の富が生み出されるって話?生々しくてイヤなんだけど。」


紬「確かになあ。でも生み出しちゃう人、古今東西に山ほどいるのも事実。」



桜「ねえ見て、あそこを雅な牛車が通ってるよ。」


翼「お、これは古文で習う平安の世界?」


紬「私、古文苦手なんだけど。古文は翻訳アプリで処理できないし。」


翼「バカね、このご時世、必要が市場を形成し、技術がそれを商売にするんだから、古文も漢文もカメラでテクスト化して即座に翻訳できるのよ。」


桜「そしてそれに慣れた高校生が大学受験で詰む。」



翼「あの牛車の後をついて行ってみよう。」


紬「行くでおじゃる~。」


桜「あ、どこかの家の前で止まった。」


紬「どんな人が降りてくるのかな?」


桜「色白で太めな典型的な御公家様でしょ …… ほらやっぱり。」


翼「家来が恭しく何かを掲げて後に続く。この図式....何だろ...貢ぎ物かな?」


紬「御公家の危険度は低いからもっと近づいてみようよ。」


翼「刀を下げてるよ。」


紬「大化の改新以外で御公家のチャンバラ聞いたことがない。」


桜「確かに。よし、行ってみよう。」



 牛車の側には御者と護衛の家来だけが残っていた。制服姿の女子高生3人が近づいて来たので驚いたようだが、どう見ても危険要素はないと判断したのかすぐに緊張を解いた。


家来「あんたら何者や?」


桜「旅芸人どすえ。」


翼「舞は舞えんけどな。」


紬「こんなんはできるで。」


 紬は吹き戻しを取り出してピーヒャラ伸ばしたり縮めたりして見せた。そして花吹雪を撒いた。


家来「けったいな芸やなあ。でもおもろいわ。」


桜「(……よっしゃ、思った通り関西弁でいける……)立派な牛車ですなあ。」


家来「持ち主の名前が車持皇子ってんだから、そりゃ立派な牛車じゃないとかっこつきまへんで。」


紬「(……うわ、名前がダセえ、カーオーナープリンス……)その立派な牛車の皇子がこの家に何しにいらっしゃいましたのん?」


家来「この家に住むなよ竹のかぐやという姫君に貢ぎ物を持ってきましたんや。」


翼「(へえー、なよ竹のという二つ名があったんだ!)家具屋でっか?」


家来「アホか。家具屋ちゃう、輝くっちゅう意味でかぐやや。」


桜「しなやかで輝かしい姫様どすか、見てみたいわあ。」


紬「で、その車持の皇子はんはどんな貢ぎ物を持ってきはりましたのん?」


家来「蓬莱の玉の枝という宝物や。」


翼「(……蓬莱って中華屋みたいな名前だな……)外国からお取り寄せしなさったんですかいの?(……あかん、もう関西弁もどきが限界だ……)」


家来「お取り寄せなんかできまっかいな。皇子本人が苦労の末に蓬莱山まで行って取って来ましたんや。愛する姫のために。」


桜「まっこと律儀なお人やなあ、皇子はん。(……姫求婚クエストか……)。」


翼「(……かぐやひめでイベントは確定だからさっさと検索しよっと……)うち、ちょっとあちらで花を摘んでくるで。」


家来「なんや、しょんべんかいな、そこの茂みで済ませてきいや。蛇に噛まれんように立ってやるんやで。」


翼「え?は、はいな。(……平安、思ったよりワイルドだな……さてさてかぐや姫っと……)」


紬「うちも行ってくる~!連れナンタラや。」



翼「紬、その蓬莱ナンタラ、偽物だよ。これから偽物を作った職人たちが押し寄せる。」


紬「贋作バレのドタバタシーンが始まるのか...あ、来たみたい。」



職人1「代金払えや!」


職人「材料費もかかってんだ!」


家来「なんや、おまえら?」


 騒がしいので皇子が外に出てきた。


皇子「なんや、騒がしいの....ん?.....おまえらこんなところまで押しかけおって!おとなしく帰らんとぶっ殺すぞ!」


 刀を抜いて大声を出す皇子の様子に驚いてかぐや姫が姿を現した。


かぐや「何事です?皇子!刀を収めなさい!乱暴者は嫌いです!」


皇子「ははっ、これは失礼をば。」


職人たち「皇子が蓬莱の玉の枝の代金をくれまへんのや。」


かぐや「まあ、何てこと。支払いなさい、今すぐ。そしてこのがらくたは持ち帰りなさい。」


皇子「ははっ...」


 それだけ言うとかぐやは家の中に引っ込んでしまった。


桜「これはかなりの修羅場にして愁嘆場。」


翼「皇子ダサバレのピンチ。」


紬「いやピンチじゃなくてもうバレて詰んだ状態だから。」


桜「これが私たちに突きつけられた試練なの?」


翼「たぶんそう。」


紬「女神様も考えたものね。」


まさかのかぐや姫、まさかの贋作バレの修羅場。さあどうするJKトリオ旅団。

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