トゥイードゥルディーとトゥイードゥルダムは美少年ショタ、ハンプティ・ダンプティは卵
しばらく進むと、思った通り、道がふたつに分かれている。どちらかの道が白の女王の城に続くはずだ。さてどうしたものかと悩んでいると、双子とおぼしき少年が現れた。
少年1「ぼくたちを蝋人形だと思うなら金を払え。蝋人形館はタダじゃない。」
少年2「ぼくたちを生きていると思うなら何か喋れ。」
紬「あ、美形ショタがダブルで出現、萌えが二乗でズルい。」
翼「二倍じゃないの?」
紬「萌えはかけ算で増える。」
少年1「おい、無視するな。ぼくはトゥイードゥルダム。」
少年2「ぼくはトゥイードゥルディーだ。」
ダム「これから決闘するので立会人をしろ。」
ディー「ぼくがこいつのオモチャを壊したって言いがかりを付けられたんでね。」
桜「ちょっと....やめなさいよ、兄弟で。」
紬「そうよ。ほら、ミルキーをあげる。そしてお姉さんが抱っこしてあげるから。」
翼「でもダムとディーって思ってたのと違う。もっと小デブだったような。」
ダム「聞き捨てならないな。ハンプティー・ダンプティーとごっちゃにしてないか?」
ディー「原作の挿絵がひどすぎたんだ。設定は双子というだけだったのに。」
紬「ホントそれ。カワイイは正義なのに。」
桜「ところで、名前が長いのではしょるけど、双子くん、どっちの道が白い女王の城に続いているか知ってる?」
ダム「知っている。以上。」
桜「何それ?」
ダム「おまえは尋ねた。”Do you know which way....?” ぼくは答えた。”Yes, I know.” 会話はこれで成立だ。」
翼「Can you tell me which way leads us to the castle of White Qween?」
ディー「Yes, I can. That’s all.」
桜「おい、何だよ、それ!」
翼「桜、ここでキレたら負けだ。」
紬「現国オバケの紬姐さんが何とかしてみせよう。………… ねえ、ぼくたち。どっちの道が白の女王の城に続くのか答えないと、ムギューして生乳を顔に押し当てちゃうぞ。」
ダム&ディー「あうっ!」
紬「ほれほれ、いいんだろう!人生謳歌、煩悩のファイア♩」
ダム&ディー「ひいっ...左です、左。お願い、許して。」
桜「紬....何が現国オバケだよ。それ、完全に痴女じゃん。ドン引きだわ。」
紬「勝てば官軍だ。」
3人、いやアリスを含めて4人は左の道を進んだ。アリスはさっきのやりとりが全く理解できていない。生乳を生乳だと思ったのかもしれない。液体なのにどうやって押し当てるの?まあいいや。道がわかったし。しばらく進むと、壁が立ちはだかって、超えられるかどうか微妙な高さで道をふさいでいる。その壁の上に置いてあった卵がどんどん大きくなって人間の姿になり、壁に腰掛けて4人を見下ろしている。
桜「あのー、もしかしてハンプティ・ダンプティさんですか?」
アリス「それ以外に考えられないわ。その名前が顔に書いてあるもの。完全に卵そのものよ!」
ハンプティ「俺を卵と呼ぶとはずいぶんと小生意気な娘だ。」
紬「あ...これ...落ちて卵が割れる歌になるやつだ。」
アリス「Humpty Dumpty sat on a wall. Humpty Dumpty had a great fall♪」
ハンプティ「ふん、落ちて割れるような間抜けではないと名誉に誓って断言しよう。」
アリス「名誉って何?落ちたら名誉も壊れるの?」
ハンプティ「名誉はおまえが降参する理由だよ。」
アリス「名誉にそんな意味があるのかしら?」
ハンプティ「意味なんて好きなだけ言葉に詰め込むことができる。バカとガキにはそれがわからないだけだ。」
桜「あー、クソ面倒くさい!おまえらイギリス人は!」
翼「そうだそうだ!沈黙しろ!語り得ぬものを語ろうとするな!」
紬「ミルキーぶつけるぞ!」
ハンプティ「やめろ!殻が壊れる!」
桜「ならば壁を超えるから邪魔をするな。いや、むしろ私たちを引っ張り上げろ。」
ハンプティ「わかったよ、もう。」
一行がしばらく進むと町があった。広場でライオンとユニコーンが何やら争っている。どうやら王冠をめぐっての争いのようだ。ライオンとユニコーン、肉食動物と...たぶん肉食ではない空想動物、ライオンが押していて、ユニコーンがパタパタと逃げ回っている。
桜「うわ、なんだか微妙な争い。」
翼「血は一滴も流れなさそう。」
紬「ユニコーン、上空から突撃しろ!おまえの角は何のためにある!」
桜「おい紬、平和な争いに油を注ぐな。」
ライオン「ふふふ、これでチェックメイトだ。」
ユニコーン「仕方がないな。ジェントルマンらしくノーサイドと行こうじゃないか。」
ライオン「異論はない。」
ユニコーン「では割り勘でプラムケーキを注文しよう。」
アリス「はい、ご注文のプラムケーキです。」
ライオン「ふむ、切り分けてくれ。」
ユニコーン「残りは諸君に進呈しよう。スコットランドの名誉とともに。」
ライオン「イングランドの勝利とともに。」
4人がプラムケーキを堪能し紅茶を飲んでいると、町の外から大きな太鼓の音が聞こえてきた。ライオンとユニコーンは固い握手を交わしてその場を離れた。そして、城門から軍勢を率いた赤い女王の騎士と白い女王の騎士が現れた。
言語の迷宮っぽいアリス世界を物理で突破するJKトリオ。そういえば今回、いつもの「鋼鉄の~」という二つ名を使いませんね。鋼鉄とアリス、たしかに折り合いが悪い。次回はそろそろアリス編のラストでしょうか。




