王様に謁見したけど、面倒なので女神様の顕現で簡単解決、ようやくゴールドの大量消費が始まって二つ名は黄金の巫女になった
やっと目標に近づいて来ました。王様さえ取り込めばこっちのもんです。
ミト「ピンちゃんがお手紙持って帰ってきたよー!」
翼「おお、王様との謁見が決まったか。」
桜「金貨を持って首里へ行こう。船がたくさんあるから海路で送ってもらおう。」
紬「王様と謁見するんだからやっぱり着物だよね?」
桜「そりゃそうでしょう。パンツもはけよ。」
尚清王「面を上げい。」
桜&翼&紬「はっ!」
尚清王「汝らが献げし黄金1000両、しかと受け取った。その忠義、神妙である。」
桜「ありがたきお言葉、痛み入ります。」
尚清王「だが、ゆえなく黄金を差し出す者がおると信じるほど朕も愚かではない。これほどの富を献じる真意は何か、包み隠さず申してみよ。」
桜「その真意は、琉球国に強き国として栄えてもらいたい、その一点だけでございます。ですが、そんな理想を語っただけでは空虚でございましょう。具体的には二つのことを進言するためです。ひとつ、ヨーロッパ人の鉄砲が倭寇の船で日本に漂着する前に琉球国で手に入れること。もうひとつは、石垣島の西方に浮かぶ大きな島、台湾を他国に先んじて手に入れることです。」
尚清王「鉄砲とは何か?」
桜「鉄砲とは鉄の砲身から火薬の力で鉛の弾丸を撃ち出して敵を殺傷する強力な武器です。ヨーロッパではこれを量産して戦争に用いております。鉄砲を構えた部隊を前にすれば勇猛な騎馬隊も歩兵も無力です。弾丸を浴びせられ全滅します。琉球国が強国になるためには、明や日本に先駆けて鉄砲を量産し、東アジアで最高の武力を手に入れることが必要です。」
尚清王「ふむ、なかなか心躍る話じゃ。で、もうひとつの台湾だが、我が国もあの土地について無知なわけではない。漂流などでの接触はある。だが広大な土地に獰猛な蛮族が住み、進出するには相当な危険と犠牲が伴い、投入することになる費用も莫大なものになるので、これまで放置していた。」
桜「幸いにも台湾へは明もまだ進出してはおりません。このまま放置すると西洋人が進出することになります。先住民が居住しているとはいえ広大な空き地です。山も水源も平地もあり、大規模な稲作も可能です。その面積は沖縄本島の30倍にも及びます。そこに住む先住民の外見は私たちとほぼ同じ、政策により同化吸収することは可能です。鉱物資源、植生、人的資源、まさに資源の宝庫でございます。」
尚清王「それだけの巨大な大地、開拓するには膨大な資金が必要になるだろう。」
桜「ご決断いただければ、開発資金は私たちが拠出する用意がございます。3千両...いや5千両...見返りは望みません。」
尚清王「な、なんだと!」
桜「時間がないのです。ポルトガル人を乗せた倭寇の船がやがて種子島に漂着し、鉄砲は日本が入手していまいます。琉球より先に手に入れ量産に成功してしまうのです。そして台湾も、その直後にポルトガル人に発見されてしまい、彼らの言葉でフォルモサと名付けられてしまいます。それに先んじて手を打たないと琉球国の繁栄の芽は潰されてしまいます。」
尚清王「ふむ、話のつじつまは合う。しかし、なぜおまえらは未来を知る者のように語ることができるのだ?その予言はどこで得られた?」
桜「私たちが仕える女神様の啓示です。今この場に顕現をお許しいただけるでしょうか?女神様自身のお言葉をいただければ信じていただけると思います。」
尚清王「...わかった....許そう。」
桜「女神様...お願いします。」
**************************************
女神「あいつ、勝手に私を呼び出すつもりか!」
青水「行ってやれよ。元々はおまえの計画じゃないか。二言三言で片が付く。」
翡翠「そうですね。ここで女神様が出て行かないとすべて詰みになってしまいます。」
女神「ちっ、わかったよ!」
***************************************
女神「あー、コホン、王よ、我は試練の女神じゃ。すべてはこいつらの言うとおりじゃ。全権委任しておるゆえ、よきに計らえ。これは我が加護がこめられた梅干しじゃ。これを食べて我が神意を噛みしめるがよいぞ。ではさらばじゃ。」
尚清王「あ“.....ははぁああ...」
王は玉座から降りてその場にひれ伏した。女神は「そんなにしゃちほこばることはないぞ、王様なんだからもっと偉そうにしろよ」と言いつつ、いつものにへら笑いとともに消えた。
桜「王様...女神様もああおっしゃって消えましたから、どうか頭を上げて玉座へお戻りください。」
尚清王「お、おう。ふう、神の顕現....なんと神々しい。そして賜れたこの紅の謎の霊玉...なんとありがたき。」
紬「ご飯と一緒に食べると美味しいですよ。海苔も加えてお茶漬けもいいかな。」
桜「(おい、せっかく上手くいきかけてるんだから余計なノイズをぶっこむな!)」
尚清王「神が顕現したからには朕は全力でおまえたちとともに歩もう。おまえたちは神意で動いていると確信した。」
桜「ありがとうございます。わたしたちはこれから台湾へ進出し、そこに強靱な港を建設し、海軍の基地を作るのです。西洋人から入手した鉄砲、さらには大砲で武装し、そこから強国琉球を世界に知らしめるのです。女神様から得た知識のすべてを強国琉球のために役立てる所存です。」
尚清王「きょうは神国琉球が誕生した記念すべき日じゃ。ともに歩もう、黄金の巫女たちよ。」
桜&翼&紬「ははっ!」
3人は盛大な送別とともに宮廷を辞し、いったん久米村の拠点へ赴いた。
桜「ねえ蘭ちゃん。王様に謁見して完全な信頼を勝ち取ったよ。」
蘭「おめでとうございます。」
桜「宮廷に献上するので20メートル級の船を10隻新造したいの。1隻いくらになる?」
蘭「およそ300両です。」
桜「ならば、これ、金貨1500枚。これでお願い。できたら私たちの名前で宮廷に納入して。問題なく受け取ってもらえるから。」
蘭「了解しました。」
翼「それから、久米村で農業に詳しい人いない?」
蘭「組織に尋ねれば、農業や薬草に詳しい人材は手配できると思います。」
翼「引っ越して定住できる人を5人くらい手配して。離島の食糧問題を解決したいの。琉球王国は島嶼国家として強くならなくてはならないから。」
蘭「了解しました。なんだか国に漲る力を感じます。私も全身全霊で務めさせていただきます。」
翼「お願いね、蘭ちゃん、頼りにしてるわ。」
桜「次は首里の拠点の守りを固めよう。あそこには士族がたくさん住んでいる。宮廷の動向も漏れ伝わるのが早いはず。方針変更に不満を抱く輩もいるに違いない。」
翼「真鶴ちゃんひとりだと、攻め込まれたらひとたまりもないよ。」
紬「傭兵を雇って拠点を守らせよう。あっちの口入れ屋のおじさんなら10人ぐらいすぐ集められそう。」
真鶴「お帰りなさいませ。」
桜「王様と謁見して全面的な信頼を得たよ。」
真鶴「おめでとうございます。いよいよ作戦は最終段階ですね。」
桜「うん、だからこそ油断しないでここの守りを固めようと思う。はい、この1両で傭兵を10人雇用して拠点を守らせて。交替で周囲を警備させるの。」
真鶴「わかりました。口入れ屋で手配します。」
こういうの、deus ex machina というのでしょうか。神様ポン!でチート解決。ゴールドももう半分以上溶かしましたね。これから琉球は南国の覇者、もう明も薩摩も手を出せないぜ。




