念願の不動産購入、東京では絶対無理な5LDK、だけどサツマ・クランが...
女神様の出した条件のひとつ、お家が買えました。だけど...
桜「王宮が動き始めたみたいだから、私たちは家を買いに行こうか。」
翼「そうだね。女神様の出した条件のひとつ、さっさとクリアしよう。」
紬「170万ゴールド以上ある。豪邸が買えちゃう。」
3人は不動産屋を数件回って、コンカフェから遠くない便利な場所に80万ゴールドで瀟洒な住居を購入した。
翼「やったー!新居だ!」
桜「異世界だけど我が家をゲットするとテンションが上がるね。」
紬「5LDKだよ。東京に戻ったら一生買えないよ。」
翼「実家より大きい。」
桜「そりゃそうだよ。東京が特殊なんだよ。」
翼「キッチンのコンロ、青い炎が出るけどガスなのかなあ?」
紬「異世界だから何か魔法的なやつじゃない?」
桜「ライトは黄色っぽい。」
翼「そういえばコンカフェの照明、いろんな色が使われていたよ。」
紬「いろいろ仕組みがわからない。」
桜「お風呂が大きい。シャワーもお湯が出る。」
翼「見た目は中世っぽいけど現実の19世紀よりずっと快適ね。」
桜「今度フィナちゃんや中岡さんたちを呼んでお披露目パーティをしよう!」
紬「賛成!」
翼「あと女神様案件で残るはドラゴン討伐だけか。」
桜「ドラゴンと言えば強力なブレス。何か対策はあるのかな?」
紬「ドラクエでさんざんひどい目に遭ったもんね、ドラゴンブレス。」
翼「範囲ブレスシールドがあるかもしれない。」
桜「中岡さんたちLV50だって言ってたよね。今度訊いてみよう。」
翼「うちら、レベル上げしないとドラゴンに挑めないんじゃない?」
紬「王都じゃ簡単に上がらなそう。」
桜「でもサツマ・クランの動きが怪しい今、王都を離れるのもね。」
翼「そういえばギルドに押しかけたサツマ・クラン、どうなったんだろう?」
紬「ギルドへ行ってみよう。」
受付嬢「いらっしゃいませ。」
桜「こないだ大勢のサツマ・クランが嘆願書を持ってここに来たでしょ。」
受付嬢「はい、大変な目に遭いました。上司を出せとすごまれて。」
翼「どうしたの?」
受付嬢「嘆願書はとりあえず預かりますと言ったら....」
翼「暴れ出した?」
受付嬢「はい、今すぐ返答しろとすごまれて、カウンターの奥に入り込まれそうになって衛兵が出てきて....」
紬「うわ、最低!」
受付嬢「衛兵ともみ合いになって怪我人が出て...」
桜「受付嬢さん、怖かったね...」
受付嬢「はい、かなりパニクりました。でも王宮防衛隊が駆けつけてくれたんです。」
翼「よかった、間に合った。」
受付嬢「通告してくださったんですね。ありがとうございました。」
紬「で、どうなったの?」
受付嬢「戦闘行為をした10人は現行犯逮捕され、それ以外は防衛隊が到着した瞬間に逃亡しました。」
桜「この先どうなるか不安だけど、ギルドも防衛体制を整えておいてくださいね。」
受付嬢「上層部が手配しているようです。」
桜「王都防衛隊で詳細を聞きに行こう。」
翼「あそこ、内部にサツマ・クランを抱え込んでるから厄介なことになってるかも。」
桜「こんにちは。こないだサツマ・クランを通報した者です。」
隊員「ああ、君たちか。おかげで惨事を未然に防げた。
翼「間に合って良かったです。」
隊員「逮捕した10人は監禁して尋問している。」
桜「逃げたやつらは?」
隊員「拠点に見張りを付けている。」
紬「防衛隊内部にいる元サツマ・クランは?」
隊員「それなんだが、上層部が粛正のための対策を考えた。あえてやつらに尋問させ、それを隠れて監視した。」
桜「おお、それはすばらしい。」
隊員「この作戦で怪しい挙動を見せた8人を拘束した。そして...粛正の動きを察知した4人が脱走した。」
翼「王宮も事態を掴んでいると思います。」
隊員「ああ、近々命令が下るだろう。」
そんな話をしていると、防衛隊に緊急の知らせが入った。サツマ・クランを監視していた見張りが突破され、クランが町の外へ全員逃亡したというのだ。騒然となった王宮防衛隊を辞して、3人はコンカフェを目指した。
桜「逃亡したって、どこへ行ったんだろう?」
翼「山の中でおとなしく自活...はなさそう。」
紬「別の町に行ったに決まってるよ。他の町は王都防衛隊の警備が手薄だもの。」
エラ「あら、いらっしゃい。メロが言ってたわ。あなたたち、お家を買ったんですって?おめでとう。」
桜「ありがとうございます。」
翼「ちょっと相談がありまして。」
エラ「あら、じゃあ中へどうぞ。」
エラ「何かしら、相談って?」
桜「サツマ・クランが大規模摘発を察知して王都から脱出しました。」
エラ「あら、それは良かったわ。あの人たちのおかげで町の雰囲気が最悪になってたもの。」
翼「この町は平和になったけど、どこかの町に攻め込まないか心配。」
エラ「そうね...王都防衛隊の警備が手薄だわ。」
紬「武装勢力が300人以上いるんです。」
エラ「湾岸の港町や山麓の町はひとたまりもないわね。」
桜「あいつら統率が取れているので動きが速い。西郷は軍人政治家だから。」
エラ「メロと一緒にちょっと湾岸の港町の様子を見に行って。何かあったら女神様経由で私に知らせて。」
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女神「女神様経由だと!私を電話機代わりに使うのか?」
翡翠「電話がないので仕方がありません。」
青水「そうだな。徒歩で2日はかかる。手遅れになると困るしな。」
女神「私の加護で異世界にスマホをばらまいてやろうか。」
青水「やめろ。世界観が壊れる。」
翡翠「そうですよ。町が変なことになってしまいます。」
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王都を脱出したサツマ・クランを追って湾岸の港町へ向かいます。さすがに軍隊相手に荒事はできませんが。




