王都に帰還したJKトリオ、なんと不在中に西郷隆盛が転生して冒険者になっていた
中岡慎太郎に続き、なんと西郷隆盛までもが異世界の王都に転生していたとは!
中岡「おまえたち、遠征してたんだって?」
桜「はい、山麓の町と始まりの町を訪れていました。」
シルヴィ「遠征ってすごく稼げてレベルも上がるのね。フィナにレベルを抜かれてしまったわ。フィナはLV34の賢者、私はLV32の魔法剣士だもの。」
中岡「高リスク、高リターン...家族がいる俺にはできない芸当だ。」
翼「これでシルヴィさんたちも姉妹パーティで回せるようになったわね。」
桜「私たちがいない間に王都に何か変化はありましたか?」
エルヴィ「....うちの旦那を暗殺しようとしてた人が転生してきた...」
紬「え?幕末の近江屋で?」
中岡「ああ....刺客本人ではなくてその黒幕なんだが....」
桜「薩長の大物ですか?」
中岡「....西郷隆盛、その人だ。」
翼&紬「えーっ!小学生でも知ってる有名人だ。」
中岡「史実通り、西南戦争に負けて自刃し、三途の川であの甘やかしの女神に転生させられたんだ。」
桜「この王都でもう会ったんですか?」
中岡「ああ、アーベントイアーでな。全く悪びれていなかった。」
翼「ふつうは気まずいでしょ?前世を考えれば。」
中岡「暗殺について自分はあずかり知らんだとさ。薩長として一枚岩に考えるなと言ってた。」
紬「まあ...日本史に詳しくないけど、明治政府になってから薩摩と長州で仲良しって感じではなかったかもしれませんしね。」
中岡「異世界に転生した身だ。前世のことは忘れようと俺も思ったさ。今を生きるのが大事だ。」
エルヴィ「私たち、ようやく念願の我が家を買ったんですよ。」
中岡「共働きでコツコツ貯めた金で借家暮らしとおさらばできた。」
桜「すごい!中岡さん、立派なパパとママじゃないですか。」
紬「うちのパパとママも共働きです。お子さんはお姉さんと弟ですか?」
エルヴィ「そうよ。5歳と3歳になるの。」
紬「2歳違い、うちと同じです。」
桜「そうか、紬の弟は15歳か...まさかブラコンじゃないだろうな。」
紬「まさか。血縁ブレーキはかかるように設計されているんだよ、私の趣味は。」
桜「で、西郷さんも冒険者を?」
中岡「ああ、俺と同じように甘やかしの女神から軍資金10万ゴールドを持たされて転生したので、それを元手に装備をそろえた。あんな大男だが、後衛の賢者でLV24だ。」
翼「えーっ!どう見てもタンクがお似合いなのに。」
中岡「あいつは若いころの怪我が原因でチャンバラができないんだ。」
桜「なんか苦手だから目を合わせないようにしとこっと。」
翼「たしかに。港区JKと一番折り合いが悪いタイプ。」
中岡「はっはっは、違いない。」
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女神「くそ、あのデブ女神、余計なことばかりしおって。」
青水「あの西郷隆盛を子リスちゃんにしてマシュマロを口に放り込んだか....うわ、絵面がきつすぎる。」
翡翠「大物政治家にして軍人....異世界に波乱を巻き起こさなければ良いのですが。」
青水「翡翠...おまえがそれを言うと...預言にしか聞こえないんだが。」
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JKダンジョン攻略隊は王都ギルドを訪れた。遠征で手に入れたヴァンパイアの財宝を鑑定してもらうためである。
受付嬢「お久しぶりです。鑑定ですか?」
桜「はい。遠征で手に入れたヴァンパイアの財宝です。よろしくお願いします。」
受付嬢「お待ちください ………… すごい...70万ゴールドです。」
翼「ねえ、うちらの手持ち、150万ぐらいになったよ。」
紬「不動産を買えるんじゃない?アメジストドラゴン討伐は女神の言うドラゴン退治にカウントされるのかな?」
桜「あれは別物扱いかも。ダンジョンじゃなかったし。それにメロちゃんやシュタールさんに手伝ってもらったじゃん。」
翼「そろそろ東京に帰りたい。原宿でクレープ食べたい。」
3人が宿屋に向かって歩いていると、目玉が大きい大男が10人ぐらいの仲間を引き連れてギルドに向かうのが見えた。
桜「目を合わせるなよ、きっと西郷だ。」
翼「うわー、徒党を組んでる。」
紬「10人パーティなの?パーティって何人までとかないの?」
桜「わかんない。でも人数が多いと手に入る金額が少なくなるよ。」
翼「まあ、うちらには関係ない。それより不動産屋へ行こう。どんな物件があるか目星を付けておかなくっちゃ。」
紬「立地が良いところの小綺麗な家は50万~70万ってとこか。」
桜「買えちゃうね。」
翼「あっ!忘れてた。ヴァンパイアの財宝、うちらが全部もらっちゃうわけにはいかない。メロとフィナにも分けないと。」
紬「そうだった!危ねー!全部パクるところだった。」
桜「5等分すると14万ゴールド、うちらの取り分は42万ゴールドだよ。」
翼「うちらの全資金は125万くらいか。」
紬「ともかくふたりに分配金を渡しに行こう。まずコンカフェだ。」
桜「はい、メロの取り分だよ。」
メロ「わーい、ありがとう。これで部屋をお姫様モードに改装するんだ。」
翼「うちらもそろそろ家を買おうと思ってる。」
メロ「この近所、お店も多くて便利だよ。」
紬「うん、人通りが多いほうが安心できるね。うちら女3人だし。」
メロ「エリアによっては物騒なところもあるから、内覧のときは周辺環境のチェックも大事だよ。」
紬「メロちゃん、お店では角も翼もなくて、本当にかわいいちっちゃな女の子って感じだね。見てるとよだれが出そう。」
桜「堂々と変態をカミングアウトするな。」
メロ「おっきくなったりちっちゃくなったり、吸った精気の量で変わるからね。」
翼「フィナちゃんにも分配金を渡したい。」
メロ「それならギルドの受付に預けておくのがいちばん確実。必ず来るし、必ず渡してくれる。」
桜「なるほど。じゃあ行ってくる。またね!」
メロ「うん、バイバイ!」
ギルドに行くと、目玉の大きな大男がリーダーらしいパーティがクエスト終了の報告とドロップアイテムの鑑定をしていた。さっき見たときは10人だったが7人に減っている。
試練の女神が言うように、甘やかしの女神、よけいなことをしてくれました。西郷隆盛、おとなしく冒険者生活を満喫する男ではなさそうです。JKトリオ、ようやくお金が貯まって家も買えそうなのに、事件に巻き込まれそう。




