さまざまなゴーレム相手に盾が割れたので撤退、準備してアメジストドラゴンを倒しにいくんだけど助っ人現る
タンクにとって盾は命、それが破壊されるなんて....
桜「さまざまなゴーレムって言ってたけどね...」
紬「出たっ!ストーンゴーレム3体だ!」
メロ「属性弱点は風ね。」
翼がプロヴォークで攻撃を一手に引き受け、桜が風を纏った桜花で切り裂く。教科書通りの戦闘で一気に殲滅した。
翼「これが最弱なのね。次は何かな?」
桜「出たよ。なんか青っぽいやつ。」
紬「金属っぽいからブロンズゴーレムかな。」
メロ「溶けるかな?」
メロのブレスで表面がただれたが融解はしなかった。だが火を纏った桜の剣戟で四肢が切り落とされた。力はストーンゴーレムより強かったので、翼は押され気味で耐えた。
翼「次は赤っぽいのが3体。」
桜「どう見てもカッパーゴーレムだ。翼、耐えられる?」
翼「さっきより強いならかなり難しい。」
紬「後衛でヒールをかけ続けるよ。」
フィナ「私は火のロールを投げて援護する。」
属性ロールはほとんど効かなかった。メロがヴァイタルアブソーブで精気を吸ってレベルドレインすることで強度を下げ、火を纏った剣戟で桜が何とか倒した。翼はかなりダメージを負った。
桜「カッパーときたら次は....」
翼「出たよ、アイアンゴーレム!もう耐えられないかもしれない。」
メロ「少し下がってて。私が弱体化するまでプロヴォークはしないで。」
メロはヴァイタルアブソーブで限界まで精気を吸い、吸い過ぎたエネルギーをこめて青白い高温のブレスを吐きかけた。
メロ「はい、プロヴォークお願い!」
溶けてただれたアイアンゴーレムの腕をなんとか盾で防いで翼はゴーレムを押しとどめた。そこにウィーカーを唱えた桜の連続切りが炸裂し、アイアンゴーレムたちはようやく鉄くずになった。
桜「ふう、これで終わりかな?」
翼「次があったとしてももう無理。盾にひびが入った。」
メロ「素材を拾って帰ろう。金策で倒れたら笑えない。」
受付嬢「お帰りなさい。どうでした?」
翼「盾が割れたのでアイアンまでで撤退です。」
受付嬢「大変でしたね。鑑定しますね。ちょっとお待ちを ………… 出ました。すべて合わせて55000ゴールドです。アイアンの次はシルバー、最後はゴールドで、全部倒せば12万ゴールドになるのですが、そこまでチャレンジした人はめったにいません。」
桜「どうもありがとう。これで用意を調えてアメジストドラゴンに挑みます。」
受付嬢「頑張ってください。私はダンジョンに入らないようここで冒険者さんたちを引き止めておきます。」
店員「魔法屋マンソンジュ本店へようこそ。」
紬「範囲防御強化と範囲物理攻撃強化をください。」
店員「毎度ありがとうございます。40000ゴールドです。」
翼「次は私の盾を買いに行こう。」
店員「武器と防具の店モデスト本店へようこそ。」
翼「盾が壊れたので新調したい。」
店員「ミスリルの盾を割るとは....とてつもなく強いモンスターとやり合ったのですね。」
翼「次はドラゴン相手だ。」
店員「そうなるとこれ、アダマンシールドでしょう。30000ゴールドです。破損したミスリルシールドは3000ゴールドで引き取ります。」
そのとき店内でこの会話を耳にしたらしいドワーフの冒険者が話しかけてきた。
ドワーフ「ちょっといいか?俺はドワーフのパラディンでシュタールだ。おまえら、アメジストドラゴンを倒しに行くんだって?もし行くなら俺にも一枚噛ませてくれないか?俺はLV45だ。装備も一流だ。決して後悔させないぜ。」
桜「申し出はありがたいけど、分け前はどのくらい要求するつもりなの?」
シュタール「まあそう警戒するな。2割でいい。1/6よりちょっと多いだけだ。これなら文句はないだろ?」
メロ「その話、乗った。タンクがふたりになるとかなり安定する。よろしく頼む。」
シュタール「はっはっは、そう来なくっちゃな。明日行くのか?」
桜「そうだよ。西の岩山だ。朝9時にギルドで待ち合わせよう。」
シュタール「おっしゃ。頼りにしていいぜ。」
西の岩山へ登ると情報通りアメジストドラゴンがいた。紫色に輝く鉱物の身体。どう見ても生物には見えない。内部に臓器があるのかも怪しい。魔法生物か。
メロ「よし、私はヴァイタルアブソーブで極限まで吸ったら、それを元にして高温のブレスを吐く。桜は氷結を纏わせた刀で斬りつけて。クラックが生じるはず。」
桜「了解した。」
紬「私は範囲防御強化と範囲物理攻撃強化を交互に唱える。」
フィナ「私は範囲ヒールで治癒に専念します。」
戦闘が始まった。予定通り、メロは精気を限界まで吸ってそれを元に青白い高温のブレスを浴びせた。熱で変色した部分を桜は氷結を纏った刀で攻撃し、クラック(ひび割れ)を起こした。フィナの効果的な範囲治癒でこちらのダメージは軽微だった。タンクがふたりいるのでアメジストドラゴンの攻撃は分散し、盾への負荷が半減した。クラックを起こした部位がこそげ落ちると、メロのオルタネイト攻撃の隙を突いて桜はウィーカーを発動した。紬のバフのおかげで火力が上がり、アメジストドラゴンの防御力は徐々に下がって行く。シュタールはテールスイングを盾で受け止め、片手ハンマーで殴りつけた。尻尾にひびが入ったようだ。桜はそこに連続斬りを叩き込んだら尻尾が落ちた。バランスを失ってアメジストドラゴンは横転した。
メロ「今だ!ありったけを叩き込むんだ!」
戦闘は30分ほどで終了した。アメジストの塊が辺り一面に転がった。鑑定でいくらになるか見当も付かない。JkトリオはLV33に、フィナはLV32に上がった。
シュタール「サキュバスのおねえちゃん、あんたすごいな。あんたがいなかったら危なかったかもしれん。」
メロ「ふふ、久しぶりに高級な精気を吸わせてもらったわ。」
下山してギルドへ行くと、たくさんの冒険者が受付前にたむろしていた。受付嬢に止められてダンジョンに入れなかったようだ。良かった、犠牲者が少なくて済んだ。
受付嬢「お帰りなさい。どうでした?」
桜「鑑定してちょうだい。いっぱいあるの。」
受付嬢「まあ、これは....ちょっとお待ちを ………… すごい...史上最高額かもしれない...150万ゴールドです。」
シュタール「ヒュ~!取り分は30万ゴールドだ!俺も新記録だ!」
メロ「私とフィナは24万ゴールド。すごい、しばらく遊んで暮らせる。」
桜「私たちは72万ゴールド、遠征でこんなに稼げた。」
翼「まだそこで達成感に浸っちゃダメなのよ。ヴァンパイア退治が残ってるから。」
紬「そうだった。急にお金が転がり込んだので忘れるところだった。」
桜「鍛冶屋へ行こう。」
ようやく準備が整いそうです。受付嬢のおかげで犠牲者の数も抑制されました。次回はいよいよヴァンパイア討伐です。




