山麓の町、廃墟ダンジョンの攻略、制圧すれば温泉に入れる、紬のやる気がMAX
いよいよ遠征先で最初のダンジョンの攻略を始めます。報酬はなかなか魅力的です。
桜「じゃあ、出発!」
翼「遠征へ!」
紬「かわいい子と温泉へ!」
桜「おい!」
翼「歩いて遠征って江戸時代みたいだね。」
紬「弥次喜多道中。」
桜「なんかメロ、少しおっきくなってないか?」
メロ「ふふーん、町を出るとき通行人から少しずつ吸ってきた。得意技、こっそり吸精。」
桜「女で良かった。男だったら毎日しぼみそうだ。」
翼「魔物からも吸えるの?」
メロ「うん。美味しいのと美味しくないのがいるけど。」
紬「そういえば猫ちゃんのときオーガから吸ってたじゃん。オーガがチビになった。」
メロ「お腹いっぱいになったけど、大味であまり美味しくなかった。」
フィナ「私もおっきくなりたいな。」
メロ「背丈のわりにわりとおっきいんじゃない。育てば細巨乳。」
桜「....遠慮しないでいじってもいいんだぞ...」
紬「いや...自分も巻き込まれるので...」
メロ「もう少し歩くと廃墟ダンジョンがあるよ。」
桜「敵は?」
メロ「1階は雑魚。ゴブリンとコボルドばかりが群れてる。2階はゾンビがいっぱい。他にもケルベロスとかダークナイトとか。」
桜「廃墟の他に町もあるんだろ?」
メロ「うん、山麓の町ね。宿屋とギルドもあるし、温泉もある。」
紬「何、温泉だと!」
メロ「うん、でも廃墟をきれいにしないと湯量が足りないんだ。」
紬「全力で討伐しよう!フィナ、いいな!」
フィナ「うん、終わったら温泉に入ろうね。」
紬「いかん、温泉に入る前からのぼせて鼻血が出そうだ。」
桜「とりあえず宿を取って、町を散策しよう。」
翼「ここがギルドね。なんだかギルド特有のギスギスした感じがないわね。田舎の役場みたい。」
受付嬢「山麓の町のギルドへようこそ。」
桜「うわ、びっくりした。こんにちは。ここは静かですね。」
受付嬢「廃墟ダンジョンしかありませんからね。わざわざ訪れる冒険者も少ないんですよ。温泉目当てぐらいでしょうか、来るのは。」
紬「私がその温泉目当てです。ぜひクエストを受注したい。」
受付嬢「あの廃墟の魔物を殲滅していただければ40000ゴールドです。ドロップ素材はそれとは別に鑑定します。」
桜「なかなか景気がいいですね。受注しましょう。」
受付嬢「ではここにご署名をお願いします。登録料は300ゴールドです。」
翼「この町には店はないのですか?」
受付嬢「ありません。ポーションなどの消費アイテムはここで販売しています。」
紬「ではポーション100本とMP回復剤を50本...」
受付嬢「そんなに在庫はありません。ポーションは30本、MP回復剤は10本だけです。田舎ですから。」
紬「...ではそれで。」
桜「ここか...さて、乗り込みますか。」
メロ「迷わないようにマッピングしながら進むんだよ。」
紬「オートマッピングが実装されてないのか。」
翼「ゲームじゃないんだよ。」
フィナ「私、脳内記憶でマッピングできます。」
桜「なんて有能な子なんだ。紬とトレードに...」
紬「おい!」
崩れた玄関に入ると、すぐに矢が飛んできた。翼は盾で矢を防ぎ、紬は範囲シールドを張った。
桜「いきなりかよ!」
翼「戦国武将じゃないんだから名乗りを上げたりしないでしょ。」
フィオナが矢の方向から推測して範囲攻撃魔法を唱えた。風魔法だ。火を放つと建物が燃える可能性がある。肉が切り裂かれる音がして血の臭いが漂ってきた。警戒しながら近づくとコボルドの死体が7つ転がっていた。ドロップ素材を拾ってさらに進む。範囲シールドは切らさない。廊下の突き当たりに出た。右と左から多数のゴブリンが突撃してきた。プロヴォークしている翼に群がる。翼はリジェネレートで耐えながら、近づく敵を切り倒している。桜は桜花に風を纏わせて敵の中心に切り込み、すごい速度で切り倒している。反対側の集団には紬の範囲光魔法が放たれ、一度に5~6隊のモンスターが蒸発した。フィナは状況を見ながら要所要所に属性ロールを投げている。10分の戦闘で約50体の敵が倒れた。3人はLV28に、フィナはLV26に上がった。
桜「ふう、レベルが上がったからHPとMPも満タンになったよ。」
翼「さすがに数が多かったね。ドロップ素材もこんなにたくさん。」
メロ「アイテムボックスには無限に入るよー。どんどん放り込んで。中で勝手にきれいになるから。」
桜「1階はこんなものか。」
メロ「あっちに上り階段があるよ。この廃墟に地下はないから、あそこが次のポイントだ。」
翼「そういえばメロは戦闘のとき何してたの?」
メロ「雑魚は美味しくないからただ見てた。」
翼「食事に来てるんかい!」
2階に上がると壁と廊下の色が変わった。角を曲がるたびに変わる。どうやら廊下に敵は出没せず、部屋を開けると会敵になるようだ。
メロ「その部屋、そこそこ強くて美味しそうな匂いがする。開けてみよう。」
返事を聞かずにメロがドアを開けると、ミノタウロスが2体いた。巨大な斧を振り上げて翼に斬りかかる。翼はミスリルの盾でこれを受けるが、力負けして膝をついた。そこに桜が風を纏った桜花で斬りかかったが、あまりダメージを与えられない。メロが炎のブレスを吐いた。
メロ「ミノタウロスは牛だから火でステーキにするんだよ。風じゃダメだ。」
その場にステーキハウスの匂いが漂った。もう1体のミノタウロスは火を纏った桜の桜花に切り刻まれ、サイコロステーキになった。メロは瀕死のミノタウロスから精気を吸いまくり、満足げにゲップした。縮んで仔牛になったミノタウロスに翼がとどめを刺した。
桜「すげえ、メロって火も吐けるんだ。」
メロ「ファイアードラゴンの精気を吸ったら吐けるようになった。エラはアイスドラゴンの精気を吸ったからアイスブレスを吐けるよ。」
紬「よし、この調子でこの階も制覇しよう。」
メロとエラにはまだ隠された能力があるのですが、それは人間の男性相手に発動させると、とても過酷なパニッシュメントになるのです。




