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― 立秋に誓う ― (4)b
「長く話すと疲れるな!」
足を伸ばした姉さまの上に頭を乗せて寝そべってしまった雷公さんは、これからってところで「交替!」って続きを振ってしまった。
やれやれと首を振って、嬉しいことに僕の頭も乗せてくれて、さて……と――。
続きの前に少しだけ補足をしようか。
時は負け色も濃くありつつあるのに、まだ犠牲者を生み続けている頃。
一人の男がいた。四十路を過ぎていたが、自身の記憶はもちろん、それ以前の記憶もなぜか持っていた男である。一つ前の和暦に死亡扱いされていたため、お国のために働かされることもなく、北に南にと休むことなく駆けずりまわっていた。
疲れも見せず、一年ぶりに逢うものと愉しい時を過ごして別れた。次の日、また駆けずりまわろうとした直後、それが落下した。
即死は免れたが、己の寿命がかなり短くなることを悟った男は、無理をしてでも己がやっていることを優先した。
終戦後、しばらくして男は人知れず静かに彼岸へ渡った。次に生まれてくる己に続きを託して……。だが生まれてきた新しい己は、長生きできなかった。
次も、その次も……。口減らしや病、また自身の能力の著しい低下により左眼を擬態することが難しくなったため殺されたりしたせいで、多くは赤子のまま、一番長生きして五つまでしか生きられなかった――。




