たまには女神っぽく???
シオンはノルン聖教会について調べていた。
部屋にはクロードとセツナが情報交換にやってきていた。
「まさか教会が裏で糸を引いているとは女神ノルン様も嘆いておられますよ」
「しかし、なぜじゃ?妾が治めるノルン聖王国に来ればいいだけのことじゃろうに。なぜレグルス王国にこだわるのじゃ?」
「それはシオン姫殿下がレグルス王国のお生まれですからね。基本的に他国の王になっても、生まれた国が1番大事に思われるのですよ」
ふむふむ。
異世界特有の常識と言うやつじゃな。
「それに姫殿下は女神ノルン様がレグルス王国に遣わした『天使』と言う触れ込みでノルン教会の上層部は喧伝しております」
「なんじゃと!妾はそんな恥ずかしい呼び名は嫌じゃぞ!?」
いや、呼び名ではなくてね?
教会がね、レグルス王国にってうたっているから、他国にいられると都合が悪いんですって事だよ?
「昔から教会は民のよりどころの半面、闇の部分もありますからね」
「とはいえ、怪しいが証拠までないのじゃ」
「そこが教会の嫌らしい所なんですよね。姫殿下の人気を逆手に取って、言葉巧みに狂信者を実行犯に仕立てあげるのですから」
まいったのぅ。
一通り鑑定は終わったが、この後で教会の接触で狂信者に変貌する者が現れる可能性があるのじゃ。
「問題は解決に時間が掛かるかも知れない事ですね。ノルン聖王国は新しく生まれ変わったばかりです。長期間、姫殿下が留守にするのはマズイです」
そうなのじゃ。
しかし妾がいないと両親がすぐに暗殺されそうじゃしのぅ。
どうにかならんのかーーーーーー!!!!!!!
シオンはムキィーーー!とキレた。
『あら?それなら簡単よ。新しい宗教を作ればいいのよ♪』
うん?
どういうことじゃ?
『古いノルン教会はヤバいことをやっている宗教だから女神様が認めた新ノルン教会を設立して旧ノルン教会を弾圧すればいいのよ♪』
おおっ♪
それは素晴らしい案なのじゃ!
「あの姫殿下、誰とお話しているんですか?」
「えっ、セツナじゃ………ない?」
シオンはキョロキョロと周囲を見渡した。
「お化けなのじゃ!?」
『キャ~!お化け怖い!?』
ポンッ
女神ノルンが現れた。
!?
「「女神ノルン様!!」」
「お化けはどこ!?」
キョロキョロするノルンだったか、自分のことか!と気付いてコホンッと咳をしてからポーズを取った。
「失礼しました。シオン、先日ぶりですね」
「はっ!女神ノルン様におかれましてはご機嫌麗しく」
「堅苦しい挨拶はまた今度にしましょう。それよりノルン教会のこと、よろしくお願いしたいの。私の名前の教会が悪いことをしていると、減点………じゃなかった、私の神力が弱くなっちゃうの」
!?
「女神様にも影響が!?」
「もしシオンちゃんが良ければ私も力を貸すわよ♪」
「そんな畏れ多いのじゃ………」
「シオンちゃん、何が一番大事か履き違えてはダメよ?必要なら女神の私でさえも使いなさい」
「か、かしこまりましたのじゃ。ノルン様にはここぞと言う所で生誕祭の時のように降臨して頂いて、こちらの正当性を認めて貰うのじゃ」
「OK!それじゃその時にまた会いましょう。教会って自分達が絶対正しいと思い込んでいるから面倒なのよね~シオンちゃんも宗教と政治は上手く使わないとダメだからね」
ノルンはそう言って消えていった。
「ま、まさかこんなに気軽に現れてくれるなんて」
「こんなに早くまたお会いできるなんて、やはり姫殿下は女神様の寵愛を受けておられるんですね」
クロードとセツナは興奮していた。
「もしこの事が多くの者に知れ渡ると、今のノルン教のような狂信者が増産されますよ」
「そうですね。女神様が気軽に会い現れることは秘密にしておきましょう」
クロードとセツナは秘密を共有する仲間としてガシッと握手を交わしたのだった。
「ノルン様のおかげでなんとかなりそうじゃな。2人にはノルン教会を罠に嵌める作戦を考えて欲しいのじゃ。それと教会が秘密裏に持っておる魔薬の製造方法も何とか入手して欲しいのじゃが、できるかのぅ?」
「姫殿下、お任せ下さい。女神様が我々に付いておられるのです。絶対に任務を完遂してみせます!」
「私も全力で考えます。お任せ下さい」
本物の女神を再度見たことで2人の目に狂信者特有の狂気の炎が宿っていた事にシオンは気付かなかった。




