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臨時収入

マーガレットとの会談の後、早急に貴族の残党共の掃討に入った。


「思った以上に呆気なかったのぅ?」


50人という侮れない数の為に、着いたその夜に夜襲を掛ける事にしたのだ。向こうもシオンが到着したのは知っていただろう。いや、だからこそ、その日の夜に攻めてくるとは思わなかったのだ。


敵のアジトの場所は調べがついていたので闇夜に紛れて一気に奇襲をかけた所、1人も逃すことなく殲滅する事ができたのだった。


「…………妾はここにきて驚きっぱなしじゃ」

「はい、私もです」


いくらこの金ピカな領主の館とはいえ、すでに別の執政官が護衛と一緒に住んでいる状態で、わざわざ侵入しにきたことに違和感を覚えたシオンは『神眼』を使って領主の屋敷という神殿を調べたところ、隠し部屋を発見した。

そこにはインゴットにされた金塊が大きな部屋いっぱいに積まれていたのだ。


「確かにこれだけの金塊じゃと、危険を犯してでも取り返しに来るじゃろうな」

「ええ、いったいどれほどの鉱夫を使い捨てたのか考えたくもありません」


シオンはマーガレットと相談して、この金塊を一度王都に運ぶことにした。


「鉱山の視察が終わってからじゃが、街の開発資金に少し残して王都に移動させるのじゃ。これだけあれば資金不足で手付かずだった政策ができそうじゃ。今からが楽しみじゃ♪」


本気でこれだけの金塊を民のための政策に活用しようとしているシオンを見て、マーガレットは改めてシオン姫殿下についていけば、より良い国になっていくだろうと思うのだった。


そして寄り道にはなったがようやく鉱山の視察として山脈に行くことになりました。

ガイアディアの街から1時間ほど馬車でゆっくりと坂道を登って行くと鉱山の入口に着きました。


「ここが中央の鉱山なのじゃな」


後ろを向くと街が小さく見えた。


「はい。左右の別坑道はここから30分ほど歩いた先にあります。ここを封鎖しても、左右の鉱山を開発すれば問題ないかと。すでに入口付近では、同じ鉱物資源が採れることは確認済みですので」

「仕事が早いのぅ。ならば鉱山の入口を今、潰してしまおうかの?」


「今ですか?申し訳ございません。爆破用の爆薬など用意ができておりません」

「いや、妾の魔法で壊してしまうのじゃ。中には誰もおらぬな?」

「はい。数日前から見張りを立てて誰も入れておりません」

「よし、皆の者を下がらせよ。魔法の使えるもので簡単な結界も張ってもらうのじゃ。怪我人など出したくなのでな」


「かしこまりました。姫殿下の超絶魔法を観られるのですね!」


マーガレットはキラキラした目でシオンを見た。

先の戦いで特大魔法を使ったことは兵士の間で噂になっていたのだ。いつの間にか英雄を見るような視線にシオンは少し困った顔で言った。


「期待させて申し訳ないのじゃが、今回は鉱山の爆破じゃ。そんなに派手ではないからのぅ?」


シオンは中央坑道の爆破を伝えて、兵士達を下がらせた。


「ではやるかのぅ」


シオンは器用に頭ぐらいの大きさの炎の玉を30個ほど生み出した。


「さて、みておれ」


シオンの目の前には現代でいう所のモニターのような映像が現れた。


「これはいったい………」


驚くマーガレットにシオンは説明した。


「妾の神眼を、皆にも見える様にしたものじゃ」


側にいた者達は驚きの声を上げた。


「これがシオン姫殿下が見ている世界………」


セツナとマーガレットも呆然としてモニターを見ていた。炎の玉が坑道に入っていくと、順番に通路の何処かに炎の玉が止まっていった。


「これは?」

「この炎の玉は圧縮してあって、爆発する魔法でのぅ?坑道をバランスよく崩せるように一定の間隔で置いておるのじゃ。爆裂玉とでも呼ぼうかのぅ?」

「なるほど!これなら危険なく遠隔操作で爆破できると言う訳ですね!」


シオンは頷くと順番に爆裂玉を置いていった。


「さて、全部の設置が完了したのじゃ。マーガレットよ、魔法部隊に簡易結界を張って欲しいのじゃ。砂煙が立つと思うのでな。薄くていいので広範囲に頼むのじゃ」


「かしこまりました」


マーガレットすぐに部隊に命じた。魔法部隊の者もシオンの魔法に感銘を受けておりやる気に満ちていた。


「マーガレット様、結界の準備完了です!」

「了解です。シオン姫殿下、お願いします」


シオンは合図とともに設置した爆裂玉を一斉に爆破させた。

それがどんな結果を生み出すかも知らずに。










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