第26話 終結宣言
すでに全部隊が新潟県沿岸部に到達しつつあった。
2,3日前から敵は明らかに弱まり、戦闘することも叶わなかった。
さらに2,3日後、嶋田史郎総理は官邸で会見を開き、国内外の記者団に向けて発表した。
「近日中に海中を調査し、より精度を高めたいと思いますが、敵対勢力はここ3日間、新たに現れず、全滅したとみております」
この報告に日本は、世界中は狂喜した。
人類に敵対する勢力を排除したのだ。
しかし、手放しには喜べなかった。
新潟県は全滅し、それ以外にも多くの犠牲が出た。
人々は静かに哀悼の意をささげた。
「結局、なんだったのでしょう」
SF作家の津島一臣は呟いた。SF作家、科学者たちはその問いかけに容易に答えられない。
「わかりません」
若き国立大学准教授、金城香苗が言った。
「しかし、わかっていることがあります。また奴らが出現した時、どうするかを検討することです」
「うむ」
と老練な国立大学教授、今立。
「どこに現れるか、全く予想もつかない。もちろん、また現れるかも、だが」
「しかし、警戒は必要でしょう」
中堅SF作家の後藤信二がいう。
「一たび現れれば、一つの県が崩壊してしまう。さらに一国では対処不能の事案です。国際的に共同して対策する必要があります」
新人SF作家の武田は
「予兆は全く把握できませんでした。難しいかもしれませんが、より調査し、精査して、対策する必要があります」
と言った。
官僚の手塚は彼らの言葉の一つ一つに頷いた。
そして、こう言った。
「皆さんにはもう少し、今後について詳細に議論していただく必要があるように思います、どうか、ご協力をお願いします」
全員は頷いた。




