表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/66

内乱

 相田一佐がもはやこれまでと考えた時、突如200隻の軍艦がワープアウトして現れた。

「通信が入りました。チャマンカ正規軍の援軍です」

 喜びを隠しきれない声で、通信士が報告する。ブリッジに歓声があがった。クーデター派の艦隊は、正規軍の艦隊と地球人部隊に挟まれる形になり、大量のワープミサイルを撃たれて徐々に数を減らす。

 最終的にクーデター派の艦隊は、降伏する。地球人部隊は47隻から23隻まで減ったが、ともかく日本艦のフジヤマは無事だった。ワープミサイルを1発食らい、艦体に大きな穴が開いた状態を無事と呼べるならだが。

 現在球体に4本のマニピュレーターと制御ノズルのついた作業ロボット達が穴に集まり、損傷箇所を直している。

 


 やがて白衣のチャマンカ人のドクターがズワンカ市の病院の待合室にいる蒼介と夏映の元へ現れた。

「地球の病院へ、大翔君を転送したいと聞いたんだが」 

「そうなんです」

 夏映がすがるように伝える。

「クーデター騒ぎで、彼がどうなるか心配なんです」

「事情は重々承知してる。許可はすでに取ったので、地球のトーキョーの病院に送る。君らも一緒にワープするといい」

 さっきまで泣いていた夏映が、太陽のような笑顔を浮かべる。


 蒼介と夏映は病院内にある転送装置に案内された。そこには大翔が寝ているストレッチャーも運ばれた。

 運んでいるのは2体の医療ロボットである。1体ずつストレッチャーの頭側と足側の持ち手を持っていた。

 心配そうに大翔を見つめる夏映を観てると、蒼介は焼けるような嫉妬を感じる。彼女に特別な気持ちはなかったはずなのだが。年齢も10歳以上離れているし、つりあうとは思えない。


 

 蒼介達は軌道上に浮かぶ宇宙船内にマイクロワープした。地球とチャマンカを往復する定期観光船である。しかし、クーデターの推移によっては、これが最後の定期便になるかもしれない。

 一緒に来た医療ロボットは万が一を考えて、地球までついてくると決まった。やがて観光船がワープする。ワープアウトすると、眼前に青い地球が浮かんでいた。

 蒼介は、思わず落涙する。内乱のチャマンカを離れてホッとしたのだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ