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撃墜

次の瞬間、蒼介と夏映はオーニソプターから落下していた。その時は知らなかったが、クーデター派はワープ・ミサイルを使用したのだ。

 高価なのでチャマンカ軍も余程の時しか使わないが、これを使うとミサイルがシールドの内側にマイクロ・ワープして入れるので、目標を確実に破壊できる。蒼介と夏映の落下は、いつまでも続かなかった。

 背中にしょったバックパックの下部についたノズルからジェットの逆噴射が下に出て、落下スピードを緩めたのだ。

 感情抑制剤を飲んでなければ大慌てだったかもしれないが、まだ薬の効果はあるようで、蒼介は状況を冷静に受けとめていた。

 まるでアメリカのSFドラマ「スター・トレック」に出てくるミスター・スポックのように、感情抜きで思考している。


 元ショードファ宇宙軍のザースコ少佐は3人の部下達と、ズロッシャイがインタビューを受けたのとは別の放送局で取材を受けていた。

 ショードファ人でありながら、苦渋の判断でチャマンカに味方したザースコ達を、好意的にとらえる趣旨のインタビューだ。

 現在ザースコは、チャマンカ帝国宇宙軍少佐の肩書を授与され、階級章を身につけている。

 記者には悪いがザースコはズロッシャイ同様会見の途中で突然取り出したレイガンを相手に突きつけ、放送局を占拠した。やがてクーデター派のチャマンカ兵達が現れた。

「よくやってくれた」

 チャマンカ兵の1人で陸軍中尉の階級章をつけた男が笑顔で近づいてきた。

「この場は部下達に任せるので、君達4人には別室に来てもらおう。今後の話を相談したい」

 ザースコ達4人は後をついていく。陸軍中尉の階級章をつけた男が4人を別室に案内した。そこには5人のチャマンカ兵がいる。

 中尉と4人のショードファ人が中に入ると5人のチャマンカ兵達は、一斉に自分のレイガンを抜き、銃口をショードファ人達に突きつけた。

 中尉はすぐに仲間のチャマンカ兵達に駆けよった後くるりとふりむき、ザースコ達の方を見る。

「一体これは、どういうつもりだ!?」

 信じがたい展開に、ザースコ少佐が詰めよった。怒りのあまり、顔が噴火した火山のように熱くなるのがわかった。

「今回の我々の蜂起の目的は、2つある」

 チャマンカ人の中尉が話す。

「1つは腐敗した議員の抹殺と、堕落した民主制の停止。それからこの銀河からチャマンカ人以外の種族は全て抹殺する事だ」

「おれ達は体よく使われたってわけか。ま、貴様らを信じたおれが馬鹿だったよ」

 ザースコは、自嘲気味に回答する。

「所詮貴様ら劣等種族が、我々偉大なるチャマンカ人に勝てるはずがないんだよ」

 中尉は嬉しくてしかたなさそうな、笑みを浮かべた。



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