第97話 残された子
ハイラムの店を出てからも、アリアはしばらく口数が少なかった。
来た時には、通りの両側に並ぶ店を見つけるたびに足を止め、あれは何、こっちは何、とエミールへ次々に尋ねていた。市場へ着けば魚屋へ駆け寄りそうになり、焼き菓子を見つければすぐに目を輝かせ、古い舟着き場では湖の向こうまで飽きることなく眺めていた。
けれど今は、白いポシェットの肩紐を片手で握りながら、皆と同じ速さで石畳の道を歩いている。
町は何も変わっていなかった。
市場の方からは相変わらず人々の声が聞こえ、荷車の車輪が石畳を鳴らしながら通りを横切っていく。少し離れた店からは焼いた魚の香ばしい匂いまで流れてきて、その匂いに気づいたマルルの長い耳が一度だけそちらへ向いたものの、今日はそのまま皆の足元を歩き続けた。
ハイラムの店で聞いた話が、まだ皆の間に残っていた。
村は消えてしまったのではなく、別の場所へ流されたのだと、それはもう女神様から聞いている。
けれど今日、何百年も前に本当に似たような出来事を経験し、知らない土地で暮らし続けた人たちがいたことを知ったことで、その言葉は以前よりずっと現実のものとして感じられるようになっていた。
そして、もう一つ。
村がそのまま別の場所へ流されたのなら、向こうから見れば、突然いなくなったのは自分たちの方なのかもしれない。
アリアは、そのことを何度も考えていた。
「アリア」
隣から名前を呼ばれ、顔を上げる。
「なあに?」
ルカが少し心配そうにこちらを見ていた。
「さっきから静かだけど、大丈夫?」
「うん」
アリアは一度頷いたものの、そのまま少し考えてから、握っていたポシェットの肩紐へ目を落とした。
「お父さんたちのこと考えてた」
「向こうでも探してるかもしれないって話?」
「うん」
ルカの猫耳が、ほんの少し動いた。
「わたしね、ずっと、わたしたちがお父さんとお母さんを探してるって思ってたの」
「僕も」
「でも、向こうから見たら、わたしたちが帰ってこなかったんだよね」
「そうだね」
森へ遊びに出た子どもたちが、夕方になっても帰ってこない。
いつもなら戻ってくるはずの道を、どれだけ待っても歩いてこない。
もし村が別の場所へ流されたあとも、お父さんやお母さんたちが無事だったのなら、あの日からずっと、同じように自分たちを探しているのかもしれなかった。
「お母さん、心配したかな」
アリアの声が小さくなる。
「したと思うよ」
「お父さんも?」
「絶対したと思う」
今度のルカの返事には、迷いがなかった。
すると足元からも、小さな声が重なる。
「マルルもそう思うなの」
アリアが下を見ると、マルルも歩きながらこちらを見上げていた。
「きっと、ずっと待ってるなの」
「……うん」
アリアは小さく頷いた。
胸の奥が少しだけ痛くなる。
けれど、これまで村のことを思い出した時に感じていた寂しさとは、少し違っていた。
お父さんも、お母さんも、自分に会いたいと思ってくれているかもしれない。
探しているのは、自分たちだけではないのかもしれない。
そう思えることが、今のアリアには少しだけ嬉しかった。
少し前を歩いていたエミールも、いつの間にか歩幅を緩めていた。
「アリア」
「なあに?」
「ごめん」
突然謝られ、アリアが目を丸くする。
「なんで?」
「どうして旅をしてるのかは聞いてたけど、今日までちゃんとは知らなかったから」
「何を?」
「家へ帰ったら、村そのものがなくなってたこと」
エミールは少しだけ言葉を探すように間を置いた。
鍵の欠片を探していることも、その先で家族を探していることも知っていた。
けれど、どうして六歳と八歳の子どもが家族を探す旅へ出ることになったのか、その始まりをこれほど詳しく聞いたのは今日が初めてだった。
「だから、ずっと歩いてきたんだね」
「うん!」
アリアの返事は、今度はいつもと同じだった。
「絶対、会うよ」
エミールは一度だけ瞬き、それから小さく笑った。
「そっか」
「うん」
アリアも笑い返して、また前を向く。
店を出た時より、足取りはほんの少し軽くなっていた。
◇
町の入口まで戻る頃には、別邸から迎えの馬車が来ていた。
アリアたちが順番に乗り込み、エミールも向かいの席へ座ると、馬車はゆっくり町を離れていった。
窓の外を家々が流れ、やがて視界が開けると、その向こうにミレア湖が見えてくる。
昼の日差しを受けた湖面は、細かな光を散らしながら静かに揺れていた。
今は何も起きていない。
船で湖心へ出た時に見たような不思議な光もなければ、水面に知らない山や町が映っているわけでもなく、ただ青い空と白い雲を映した湖が穏やかに広がっている。
「水は、道じゃなくて境……」
窓の外を見たまま、アリアがぽつりと言った。
「ハイラムさんのご先祖が残した言葉ですね」
ノルンが答える。
「うん」
アリアは湖面を眺めながら、少し考えた。
「道じゃないなら、どうやって向こうに行くのかな」
「それは、まだ分かりません」
「でも、水の向こうに故郷が見えたんだよね」
「そう書かれていました」
「行っても着かなかった」
「はい」
アリアは窓枠へ手を添えた。
今、水面へ映っているのは見慣れた空だけだった。
「次の満月にね」
「うん?」
ルカが顔を向ける。
「わたしも、何か見るのかな」
誰もすぐには答えなかった。
アリア自身も、答えてほしくて尋ねたわけではなかった。
これまで次の満月に探そうとしていたものは、鍵の欠片だった。けれど今日ハイラムから話を聞いたことで、その夜に確かめたいことが少し増えている。
赤くなる月と、水面に重なる二つの月。いくら進んでも辿り着くことのできない景色、そして何度も現れる「境」という言葉。
それらが本当に一つにつながっているのかは、まだ誰にも分からなかった。
「だから調べるんでしょ」
隣から聞こえたルカの声に、アリアは窓から顔を離す。
「うん」
「満月になる前に、分かることは調べておこう」
「うん!」
今度の返事は、少し大きかった。
◇
別邸へ戻ると、アリアたちはそのまま応接室へ向かった。
町へ出る前には、帰ってきたらテラスでお菓子を食べようと話していた。けれど今日は、アリアもマルルも真っ先にそちらへ向かおうとはしなかった。
窓辺の椅子では、セレフィナが届いた手紙を読んでいた。
扉が開く音に気づき、顔を上げる。
「おかえりなさい。町はいかがでした?」
「楽しかったよ!」
アリアは元気よく答え、それから思い出したように付け足した。
「でもね、すごい人に会ったの」
「すごい人?」
「昔のこと調べてる人!」
そのままセレフィナのそばまで行く。
「ハイラムさんっていうの」
名前を聞いたセレフィナの表情が、わずかに変わった。
「ハイラム?」
「知ってる?」
「名前は存じていますよ。湖周辺の古い記録を集めている方でしょう?」
「そう!」
アリアの声が弾んだ。
「ずっと調べてるんだって」
「以前、本邸に残る古い資料を見たいと申し出てきたこともありましたよ」
「見せた?」
「閲覧できるものは」
「じゃあ、本当にいっぱい調べてるんだ」
「そこを疑っていたのですか?」
「疑ってないよ?」
「ちょっと疑ってた顔してたよ」
ルカが横から言う。
「してないもん」
「してた」
「してない」
いつものやり取りが始まると、少し遅れて部屋へ入ってきたエミールが思わず笑った。
「そこは店でも同じだったよ」
「エミールまで!」
アリアが振り返る。
その間にノルンはセレフィナの前へ進み、静かに口を開いた。
「セレフィナ様。ハイラムさんが、とても興味深い記録を持っていました」
「どのようなものです?」
そこからは、ノルンが順番に説明した。
ハイラムが、何百年も前に突然知らない土地へ流れ着いた人々の子孫であること。
その先祖が残した手記が今も残っていること。
似たような出来事が、ほかの土地にも複数記録されていること。
さらに、その中には水辺と関係しているものが多く、確認できた例の中には月食の時期と重なっているものもあったこと。
セレフィナは途中で口を挟まず、最後まで静かに聞いていた。
「それからね!」
ノルンの説明が終わるのを待ちきれなかったアリアが、すぐに加わった。
「ご先祖が、水の向こうにお家を見たの!」
「故郷を、ですね」
ノルンが訂正する。
「そう。故郷!」
アリアは大きく頷いた。
「でも、行っても着かなかったの」
セレフィナの目がわずかに細くなる。
「求むる者は辿り着けず」
「同じでしょ!」
「確かに、よく似ていますね」
「それから、『水は道じゃなくて、境だった』って書いてあったの」
今度は、セレフィナもすぐには答えなかった。
応接室の窓からは、庭の向こうにミレア湖が見えている。
「ノルン」
「はい」
「あなたは、どう思います?」
「偶然として片づけるには、似た言葉が増えてきています」
ノルンは静かに答えた。
「赤い月、水面、辿り着けない場所、そして境。ただ、それらがすべて同じ現象を示していると断定できるほどの材料は、まだありません」
「うん」
ルカも頷く。
「ハイラムさんも、まだ仮説だって言ってた」
「ですから、関係がありそうな記録の写しを用意していただくことになりました」
「まあ」
セレフィナが少し驚いたように瞬く。
「そこまで話が進んだのですね」
「ノルンがいっぱい見たいって」
「必要ですから」
「何日でも読むって」
「必要なら、です」
「それ、同じじゃない?」
エミールが笑う。
「違います」
「どこが?」
「気持ちの問題です」
「分からないなぁ」
やり取りを聞いていたルカまで笑い、張りつめていた空気が少しだけ和らいだ。
セレフィナはそんな子どもたちを眺めてから、アリアへ目を向けた。
「アリア」
「なあに?」
「あなたは、今日のお話を聞いてどう思いました?」
「わたし?」
アリアはすぐには答えず、一度だけ窓の向こうに広がる湖へ目を向けた。
「お父さんとお母さん、ほんとにどこかにいるんだなって思った」
その声は、少しだけ静かだった。
「女神さまにも聞いてたよ。村はなくなったんじゃなくて、別のところに流されたって」
「ええ」
「でも、わたしね、村が流されるってどういうことなのか、よく分かってなかったの」
家も畑も、そこに暮らしていた人たちも一緒に別の場所へ移る。
言葉では聞いていても、それがどんな出来事なのかを、今までは想像することしかできなかった。
「今日、ハイラムさんのご先祖が、本当に集落ごと知らないところへ来たって聞いたの。それで、そこにずっと住んでたって」
「ええ」
「だったら」
アリアは胸の前で両手を重ねた。
「お父さんとお母さんたちも、どこかでちゃんと暮らしてるかもしれない」
「そうですね」
セレフィナは静かに頷いた。
「少なくとも、女神様がおっしゃったことを信じて探し続ける理由が、また一つ増えましたね」
「うん」
アリアもしっかり頷き、それから少しだけ口元を緩めた。
「それにね、お父さんたちも、わたしたち探してるかもしれないの」
「まあ」
「向こうから見たら、わたしたちが帰ってこなかったんだって」
セレフィナの表情が、ほんの少し柔らかくなる。
「そうですね」
「だから、早く会わないと」
そう言って笑ったアリアの顔には、これまで家族のことを話す時に見せていた焦りとは、少し違うものがあった。
自分たちが探しているだけではなく、向こうでもきっと探してくれている。
そう思えるようになったことで、まだ見つからない家族へ向かう道を、以前より少しだけ信じられるようになっていた。
◇
話が一段落した頃、エレノアも応接室へやって来た。
「ずいぶん長い町歩きだったようですね」
「エレノアおばあちゃん!」
アリアがすぐに振り返る。
「すごいの見つけたよ!」
「すごいもの?」
「昔の人!」
「本人ではありませんよね?」
「ご先祖のお話!」
「でしょうね」
エレノアは少し笑いながら、セレフィナの隣へ腰を下ろした。
同じ話をもう一度最初から説明するには長すぎるので、今度はセレフィナが要点だけを話した。
突然別の土地へ流れ着いた人々。
水辺に残る似た記録。
月食。
水の向こうへ見えた故郷。
そして、境という言葉。
聞き終えたエレノアは、少し考えるように指先を重ねた。
「流された土地、ですか」
「エレノアおばあちゃん、知らない?」
「伝承としてなら、似た話を聞いたことはあります」
「ほんと!?」
アリアがすぐに近づいた。
「どこ?」
「待ってください」
エレノアは笑いながら片手を上げる。
「わたしが聞いたものが、同じ出来事だとは限りませんよ」
「どんなお話?」
「昔、ある山村に、それまでなかった家が一軒だけ現れたという話です」
「家だけ?」
「そう聞いています」
「人は?」
「誰もいなかったそうです」
アリアはしばらく考えてから首を傾げた。
「家だけ流れたのかな」
「分かりません」
「調べた?」
「わたしは歴史家ではありませんから」
「ハイラムさんに教えなきゃ」
「おそらく、あの方ならすでにご存じではありませんか?」
「そっか」
アリアはあっさり納得する。
セレフィナがエレノアへ目を向けた。
「こうした話は、思っていたより各地に残っているのかもしれませんね」
「ええ。ただ、長い年月の中で昔話へ姿を変えたものも多いでしょうから、どこまでが事実なのかは慎重に見た方がよいでしょうね」
「そうですね」
二人の会話を聞きながら、ノルンはしばらく黙っていた。
「ノルン?」
アリアがそれに気づく。
「何考えてるの?」
「まだ、はっきりしたことではありません」
「うん」
「ですが、ハイラムさんの記録と、別邸に残っていた記録を一緒に見直す必要はありそうです」
「境のこと?」
「それもです」
ノルンは窓の向こうにある湖へ目を向けた。
「水辺で起きた出来事が、すべて同じものなのか。それとも、似ているだけなのか。月食が本当に関係しているのか。そして、ミレア湖に残る伝承が、それらとつながっているのか」
「いっぱいあるね」
「はい」
「二週間で終わる?」
「終わらせます」
返事は迷いなく返ってきた。
「ノルン、ちょっと嬉しそう」
ルカが言う。
「気のせいです」
「そうかなぁ」
「そうです」
アリアがくすくす笑った。
次の満月まで、あと二週間ほど。
それまでは待つしかないと思っていた時間が、いつの間にか調べたいことでいっぱいになっていた。
◇
夕方。
アリアは湖の見えるテラスへ出ていた。
一人で景色を眺めているように見えて、実際には一人ではない。椅子の下ではマルルが長い耳を畳むようにして丸くなり、少し離れたところではルカが本を読んでいる。ノルンは卓の上へ紙を広げ、今日ハイラムから聞いたことを忘れないように整理していた。
いつもと変わらない夕方だった。
湖から吹いてくる風も、傾き始めた陽の光も、庭の木々が揺れる音も昨日と同じなのに、アリアには水面が少し違って見えた。
知らない土地へ流された人たちが、水の向こうに故郷を見た。
帰りたいと願いながら、いくら進んでもそこへ辿り着くことはできなかった。
それでも、その人たちは知らない土地で新しい暮らしを始め、やがてその場所で長い時間を過ごしていった。
「ルカ」
「なに?」
本から顔が上がる。
「ルカも帰りたい?」
「村に?」
「うん」
ルカは少し考えてから、素直に頷いた。
「帰りたいよ」
「お父さんとお母さんに会いたい?」
「会いたい」
「わたしも」
「知ってる」
アリアは笑った。
それから、また湖へ目を向ける。
「でもね」
「うん?」
「ハイラムさんのご先祖は、帰れなかったけど、ここでずっと暮らしたんだよね」
「そうみたいだね」
「ここが、新しいお家になったんだよね」
「うん」
アリアは湖を眺めたまま、しばらく何も言わなかった。
「なんか、すごいね」
ルカもすぐには答えなかった。
帰りたい場所があることと、今いる場所で誰かと笑うことは、きっとどちらか一つしかできないわけではない。
まだ六歳のアリアには、それをそんなふうに言葉へまとめることはできなかった。
それでも、別邸で過ごす毎日は楽しい。
セレフィナがいて、エレノアがいる。リオネルやエミールも来るし、ミントにも会える。飛ぶ練習も、魔法の練習も、本を読むことも楽しい。
けれど、お父さんとお母さんには会いたい。
その二つは、アリアの中で少しも矛盾していなかった。
「満月、早く来ないかな」
アリアがぽつりと呟くと、ルカは読んでいた本を閉じた。
「前は長いって言ってたのにね」
「だって、あとちょっとだもん」
「二週間はちょっと?」
「前は一か月だったよ?」
「それと比べたらね」
「でしょ?」
アリアが少し得意そうに笑う。
椅子の下から、マルルも顔を上げた。
「満月になったら、お魚も見えるなの?」
「なんでお魚?」
「湖なの」
「そこは普通のお魚じゃないと思うよ」
「残念なの」
マルルの長い耳がしゅんと垂れ、その様子を見てルカが笑った。
すると、卓で紙を整理していたノルンが顔を上げる。
「アリア、ルカ」
「なあに?」
「うん?」
「明日から、少し調べ方を変えましょう」
アリアが椅子の上で身体をノルンへ向けた。
「何調べるの?」
「まず、今日ハイラムさんから聞いたことを、これまで集めた記録と一つずつ比べます」
「赤い月も?」
「はい」
「境も?」
「もちろんです」
「昔の人が見た森とか町も?」
「それは、写しをいただいてからですね」
ノルンは卓の上の紙を一枚持ち上げた。
「似ているから同じだと思うのではなく、同じところと違うところを分けて考えます」
ルカが頷く。
「ハイラムさんも、全部同じだとは限らないって言ってたもんね」
「はい」
アリアは少し考え、それから笑った。
「じゃあ、いっぱい比べる」
「アリアもですか?」
「うん!」
「読めないものもありますよ」
「読めるところ読む!」
「では、お願いします」
「まかせて!」
その返事に、ノルンの口元がほんの少しだけ緩んだ。
次の満月まで、あと二週間。
湖に何が現れるのかも、鍵の欠片がどこにあるのかも、ハイラムの話とミレア湖の古い言葉が本当に同じものへつながっているのかも、まだ分からない。
それでも今日、女神様から聞いていた「村は別の場所へ流された」という言葉とよく似た出来事が、昔この世界で本当に起きていたことを知った。
そして、もし向こうでも皆が無事に暮らしているのなら、お父さんとお母さんたちも、同じように自分たちを探しているのかもしれない。
アリアは夕日に染まり始めた湖を見つめながら、膝の上で両手を重ねた。
満月になれば、また一つ何かが分かるかもしれない。
それまでは、今日できることを一つずつやっていけばいい。
湖を渡ってきた風が、水色の髪と背中の小さな羽をやさしく揺らしていった。




