あと4日 Perfect dancing?
今日最後!
放課後。
体育館には音楽が流れ、文化祭前最後のダンスリハーサルが始まろうとしていた。
「一年一組、位置について!」
担当の先生の声が響く。
神崎は自分の立ち位置へ向かった。
この一週間、昼休みや放課後に何度も練習してきた。
最初は振り付けを覚えるだけでも大変だったが、ようやく体が自然に動くようになってきた。
「神崎。」
桐生が隣で笑う。
「明日、本番だぞ。」
「ああ。」
「緊張してる?」
「失敗しない程度には。」
「それ緊張してるじゃん。」
桐生が笑う。
神崎も小さく笑い返した。
◇
「じゃあ、音楽流します!」
イントロが体育館に響く。
一斉に体が動き出した。
(右、左……。)
頭の中で振り付けを確認しながら、一つひとつの動きを合わせていく。
周りを見る余裕はまだない。
自分の動きを間違えないことで精一杯だった。
それでも。
以前よりは確実に踊れている。
途中で先生の声が飛ぶ。
「そこ、一拍早い!」
「もう一回!」
音楽が止まり、最初からやり直す。
「神崎。」
桐生が肩で息をしながら苦笑する。
「ダンスって意外と疲れるな。」
「ああ。」
卓球とは使う筋肉が違う。
思った以上に体力を使う。
◇
二回目。
三回目。
繰り返すたびに、少しずつ全員の動きが揃っていく。
先生も頷いた。
「いいね、その調子!」
「本番もそのままいこう!」
体育館に拍手が起こる。
クラスメイトたちの表情にも笑顔が広がっていた。
◇
休憩時間。
神崎はタオルで汗を拭きながら水筒に手を伸ばす。
「神崎くん。」
声を掛けられて振り向く。
白石だった。
「昨日より、すごく上手になってたよ。」
「そうか?」
「うん。」
白石は嬉しそうに頷く。
「練習した成果、ちゃんと出てた。」
神崎は少しだけ考えてから答えた。
「ありがとう。」
それは素直な言葉だった。
最初は苦手だったダンスも、ここまで踊れるようになった。
少しだけ、自信になった気がする。
「明日も頑張ろう。」
「ああ。」
短いやり取りを終え、それぞれの場所へ戻る。
先生が手を叩いた。
「休憩終わり! 最後に一回通すよ!」
神崎は再び列へ並ぶ。
文化祭まで、あと一日。
あとは、本番を迎えるだけだった。
次の投稿は17日です。みんな見てね~




