始業式
二学期スタート!
最後にお知らせがあります
長かった夏休みも、今日で終わり。
朝から強い日差しが照りつけていたが、空にはどこか秋の気配が混じり始めていた。
制服に袖を通した白石は、鏡の前でリボンを整える。
「久しぶりの制服だ……。」
ぽつりと呟く。
夏祭りの日の浴衣とは違う、見慣れた姿。
それでも、二学期が始まると思うと少しだけ胸が高鳴った。
「行ってきます。」
「行ってらっしゃい。」
姉に見送られ、白石は家を出る。
校門へ近づくにつれて、同じ制服の生徒が増えていく。
「宿題終わった?」
「昨日徹夜。」
「マジ?」
そんな会話があちこちから聞こえてきた。
昇降口で上履きに履き替え、教室へ入る。
「美月!」
真っ先に手を振ったのは生田だった。
「おはよう!」
「おはよう。」
朝比奈も席から振り返る。
「久しぶり!」
「二人とも元気そう。」
「もちろん!」
三人は自然と笑顔になる。
「夏休み、一瞬だったね。」
「ほんと。」
「宿題終わった?」
「昨日の夜!」
「やっぱり!」
三人は顔を見合わせて笑った。
教室には夏休みの思い出話が飛び交っていた。
旅行へ行った人。
部活漬けだった人。
毎日ゲームばかりしていた人。
それぞれの夏休みが、教室のあちこちで語られている。
チャイムが鳴る少し前。
教室の扉が開いた。
「おはよう。」
神崎だった。
教室へ入ると、数人が「おはよう」と声をかける。
神崎も軽く手を挙げて応え、自分の席へ向かった。
その途中。
白石と目が合う。
「あ、おはよう。」
白石が先に笑顔で声をかけた。
「おはよう。」
神崎も自然に返す。
「宿題終わった?」
神崎が小さく笑う。
「昨日。」
「一緒だ。」
白石も思わず笑った。
「結局ギリギリだった。」
「俺も。」
ほんの数秒の会話。
それだけなのに、夏休み前より少しだけ自然だった。
「ホームルーム始めるぞー。」
担任の声で、それぞれ席へ戻る。
体育館では始業式が行われた。
校長先生の話。
夏休み中の大会成績の報告。
二学期の予定。
「二学期は文化祭や体育大会など、大きな学校行事があります。」
文化祭。
その言葉に、あちこちから小さなどよめきが起こる。
「各クラス、早めに準備へ取りかかるように。」
神崎は静かに聞いていた。
理系部も、これから忙しくなる。
一方、白石も文化祭という言葉に少し胸が躍る。
(楽しみだな。)
まだ、この文化祭が自分たちにとって特別なものになるとは知らずに。
教室へ戻ると、担任がプリントを配り始めた。
「来週から文化祭準備の時間も入る。」
「あと、文化祭実行委員は明日決めるから考えとけ。」
教室が少しざわつく。
「やりたい人いる?」
「絶対やらん。」
「俺も。」
あちこちで笑い声が上がった。
担任も苦笑しながら出席確認を進める。
放課後。
「じゃあ部活行こ!」
生田が立ち上がる。
「うん。」
白石も弓道場へ向かう支度をする。
一方、神崎は理系部へ向かうためバッグを肩に掛けた。
教室を出ようとしたところで、廊下で二人がすれ違う。
「あ。」
「お。」
一瞬立ち止まる。
「また明日。」
神崎が言う。
「うん。また明日。」
白石は柔らかく微笑んだ。
たったそれだけのやり取り。
それでも、二人にとっては当たり前になりつつある挨拶だった。
夏休みは終わった。
そして、新しい季節が静かに動き始める。
苦戦していた文化祭。もうそろそろその頑張りを見せる時が来たか…
すみませんが、この先検証期間に入ろうと思っています。
作品を更新しない状態で放置した時、どれくらいの閲覧数になるのかを測ってみます。
松茸自身も予想はついておりません。
閲覧数がこの時期に250まで行くか、2週間がたったら投稿を再開しようと思います。
ご迷惑をおかけしますが、どうぞ宜しくお願いいたします。
※その他作品の更新は進めていくつもりです




