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君を好きになるのは、一週間だけのはずだった。  作者: 松茸の香料
萌ゆる心

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58/70

58,文化祭へ向けて

もうそろそろ夏休み編終わります。


現実を遂に追い越しました!やったぁ!

 夏休みも残り一週間ほどとなった午後。

 神崎は大きめのバッグを肩にかけ、学校へ向かっていた。

 補習ではない。

 今日は理系部の文化祭準備のため、部員が集まる日だった。

 校舎は静かだ。

 部活動をしている運動部の掛け声だけが、窓の外から聞こえてくる。

「失礼します。」

 理系部の部室のドアを開ける。

「部長、お疲れ!」

 先に来ていた一年生が立ち上がる。

「お疲れ。」

 神崎は軽く手を挙げて応えた。

 部室にはノートパソコンや工具箱、段ボール箱が並べられている。

 机の上には、前回の会議でまとめた企画書が広げられていた。

「みんな来たかな。」

 二年生の部員が周囲を見回す。

「あと一人。」

 そう言った直後、部室の扉が開いた。

「すみません、遅れました!」

 最後の部員も駆け込んできた。

「じゃあ始めよう。」

 神崎は立ち上がる。

 自然と全員の視線が集まった。

 以前なら、人前で話すのは少し苦手だった。

 それでも部長になってからは、少しずつ慣れてきた。

「今日は展示内容を決める。」

 神崎はホワイトボードへ企画を書き出していく。

「候補は三つ。」

「プログラミング体験。」

「電子工作。」

「確率ゲーム。」

 最後の一つを見て、一年生が首を傾げる。

「確率ゲームですか?」

「ああ。」

 神崎は頷く。

「文化祭って、見るだけより体験できる方が面白いと思う。」

「例えば?」

「箱の中から色付きの球を引いて、当たる確率を予想してもらう。」

「なるほど。」

「単純に運だけじゃなくて、『考えれば勝率が上がる』ゲームにしたい。」

 部員たちは興味深そうに頷く。

「面白そう。」

「理系部っぽいですね。」

 神崎は少し安心したように笑った。

「じゃあ、それを軸に考えよう。」

 会議は二時間ほど続いた。

 役割分担。

 必要な材料。

 予算。

 当日の流れ。

 細かいところまで、一つずつ決めていく。

 最後に神崎がまとめる。

「今日はここまで。」

「お疲れ様でした!」

 部員たちは片付けを始めた。

 一年生が神崎のところへやって来る。

「部長。」

「ん?」

「部長って、説明分かりやすいですね。」

「そうか?」

「はい。」

 神崎は少し照れくさそうに笑う。

「ありがとう。」

「文化祭、成功するといいですね。」

「ああ。」

 神崎は部室を見回した。

 まだ準備は始まったばかり。

 それでも、少しずつ形になっていくのが楽しかった。

 帰り支度を終え、校舎を出る。

 夕焼けが校庭を赤く染めていた。

 校門へ向かって歩いていると、ふと夏祭りの日のことを思い出す。

 夜空いっぱいに咲いた花火。

 人混み。

 そして。

(水色の浴衣……。)

 あれは本当に白石だったのだろうか。

 今となっては確かめようがない。

「……まあ。」

 神崎は小さく笑う。

「始業式で聞けばいいか。」

 それだけ言うと、自転車にまたがった。

 夏休みは、もうすぐ終わる。

 文化祭の準備も。

 二学期も。

 きっと忙しくなる。

 そんな予感を胸に、神崎は夕焼けの街へ自転車を走らせた。

描き始めた時期が遅かったからか、追いつくまでに時間がかかりましたね

しれっと確率のやつをまた入れやがった。ここは実話じゃないです。


本当はプログラミングできるスペースと、完成後のゲームを遊べるっていう展示でした。


毎日投稿と言っていたのですが、もしこの2人が付き合ったりしたら、そこからは2日に一回ぐらいになります。

僕の執筆技術が追いつきません。 「マツタケぱわぁ」がけつじょしてます。

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