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12-3話




四方から冷たい熱帯魚が迫って来るが貭耶は顔色一つ変えなかった。

貭「お前にあいつの仇討ちが出来るなんて到底思えないけどなあ」

ボーン・コレクターが両手を翳した瞬間、向かって来ていた魚達の動きがその場で止まった。

貭「ボーン・コレクターは骨を操れる。体の内外を問わず骨という物質は俺の意のままだ。お前のアンノウンは魚という骨があって当然の見た目だな」

達「くそっ、全然動かねえ」

貭「お前の相棒、封駕のアンノウンならまともに対抗出来たかもしれないなあ。経験上ああいう見た目のアンノウンは骨格の無い体してっからな」

達「だまれ!」

達八は更に数十匹の魚を貭耶に向けさせた。しかし、これらもボーン・コレクターのひと仰ぎで全ての動きが封じられた。

達「ちっ」

貭「自らを突撃させなければ能力を発揮出来ないアンノウン。そんなアンノウンで俺に挑むなんて哀れというか不幸というか」

貭耶はボーン・コレクターの両腕を広げて周囲に構え、動きを止めている魚達に骨を撃ち放った。機関銃の様に次から次へと絶え間無く撃ち出される骨は魚達に命中していき、骨に触れた瞬間冷たい熱帯魚はそれぞれに爆発していった。

貭「爆発するものを相手に撃ちまくるのは初めての経験だ。爽快感があって楽しいな」

達「言ってろ」

達八は尚も冷たい熱帯魚の突撃を繰り返すが、ボーン・コレクターによってことごとく破壊されていった。

貭「無謀に突っ込んで撃ち落とされて派手に散って、儚いねお前のアンノウンは…………おっと?」

冷たい熱帯魚の迎撃を繰り返していた貭耶の周囲はいつの間にか魚達の爆発が起こした爆煙が充満していた。

貭「何も見えねえ。まさかあいつはこれを……」

その時、貭耶の背後から青色の冷たい熱帯魚の三匹が素早く貭耶に向かって来た。

貭「何!?」

突然の事にボーン・コレクターの能力で魚の動きを停止させる暇が無かった。貭耶は咄嗟にボーン・コレクターを盾にし身を守った。冷たい熱帯魚はボーン・コレクターに触れた瞬間爆発した。

貭「のわっ!」

三匹分の爆発を食らったボーン・コレクターは貭耶ごと立ちこめる爆煙の外に放り飛ばされた。

達「やっとお前に攻撃が通ったな」

煙の外では達八が立っていた。

達「お前が操れる骨はどうせお前自身が見えてる範囲の骨だけだろ?視界を塞ぐか見えない場所から攻撃を仕掛けりゃお前に攻撃を当てるのは難しくねえんだよ」

貭「よく喋るなあチンピラ。今のでいい気になってんのな」

貭耶は言い返す様に立ち上がった。

貭「確実な事を教えてやる。お前のアンノウンじゃ、俺を倒すのは不可能だ」

達「だったら試してやるよ。またお前の目をくらませてなあ」

達八は無数の冷たい熱帯魚を周囲に泳がせ脅し付けた。

貭「お好きにどうぞ」

達「舐めやがってこいつ」

達八は再度冷たい熱帯魚の特攻を繰り返した。例によって貭耶は再びボーン・コレクターの能力で魚達の動きを停止させた。

達「そら、またさっきみたいに撃ち落としてみろよ。視界が制限されても良いんならなあ」

貭「ボーン・コレクターは骨を操れるって言ったが、操るってのはただその場に固定させるだけじゃない。文字通り自由自在に動かせる。固定させるのと同様に」

貭耶の操るボーン・コレクターが指をパチンと鳴らした次の瞬間、ボーン・コレクターの周りにいた魚達の体が内側から破裂しだしたのだった。

達「何!?」

体内にある各骨が皮膚を突き破って外に広がる様にボーン・コレクターに骨を操作された冷たい熱帯魚達は爆発する事なく次々と体が崩れ去っていった。

達「ぐっ!?」

貭「身に纏う骨を飛ばす様に体内にある骨も自在に操れる。触れるだけで爆発を起こすお前のアンノウンも内側からの破壊には成す術も無いだろ?そしてこれだけの魚を朽ちさせればお前にも決して軽くないダメージが入る。言っただろ、俺を倒すのは不可能だと」

冷たい熱帯魚が破壊されたダメージが伝わった達八は痛みに体を押さえていた。

達「……いい気になんじゃねーぞ!」

それでも尚、達八は冷たい熱帯魚の特攻をやめなかった。が、当然それらもボーン・コレクターによって防がれてしまった。何匹も空中に固定した冷たい熱帯魚を眺め貭耶はあざけった。

貭「悲しいね。無駄と分かっていてもこんなやり方でしか抵抗出来ないなんて……」

貭耶が嘲笑したその時、貭耶の視界の端にゆらりと動く物体が映った。

貭「は?」

その正体は一匹の冷たい熱帯魚であった。どういう訳かボーン・コレクターによって骨を固定されていない一匹の魚が突然貭耶の目の前に現れたのだった。貭耶が動きを止めなければと思う間も与えず、その魚は動きを固定されている魚の一匹に向かって行った。

貭「まずい!」

咄嗟に貭耶はその場から身をひるがえす事で二匹の魚の爆発から逃れた。

貭「何が起きた!?」

達「随分面食らってくれてんな」

達八は逆に貭耶を嘲笑い返した。

達「冷たい熱帯魚は爆発した後どうなると思う?粉々に散って終わりと思ったか?そうじゃねえ。爆発した魚は何度でも再生する」

貭「再生だと?」

達「爆発で散った魚の体は俺の好きなタイミングで再生させられる。そして再生される場所はその魚が最後に爆発した場所だ」

貭「最後に爆発した場所……、てことはまさか」

達「お前は最初俺の飛ばした魚達のほとんどを爆発させたよな?そうだな、丁度お前が今いる場所とかなあ」

貭「こいつ……」

達「どうする?即座に生み出される何十匹もの魚共にお前のアンノウンで対処し切れるか?」

貭耶は自分の置かれている状況に冷や汗を流した。

達「これでも勝つのは不可能だって言えるか?」




続く


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