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二人のアイドルとあの軍団と僕⑲
そして、ミソラ復帰ライブの日がやって来た。懇意にしてもらっているイベンターさん主催のイベントで、今回、真夜中のドールズクローゼットはトリを任されていた。
「はぁ……」
溜め息をつきながら、既にステージ衣装に着替えた白樺さんがスタンドミラーを覗き込んで何度も髪やメイクを直している。初ライブの時以上にナーバスになっている様子だった。
「白樺さん、緊張してる?」
「ええ」
素直に頷く彼女に、僕はポットに入れてきた暖かい紅茶を差し出す。
「リラックスしていこう。大丈夫だから」
「ありがとう、椿くん」
白樺さんは温もりを得ようとするように、両手でプラスチックカップを包み込んで持ちながら中身を啜った。
「みーたん……」
椅子に腰掛ける白樺さんの後ろから、柊木さんが遠慮がちにそっと抱きつく。白樺さんはカップをテーブルに置くと、柊木さんの腕をぽんぽんと優しく叩いて振り返る。
「ありがとう、ルゥちゃん。あなたがいるから、わたしはがんばれるのよね」
「みーたん!」
柊木さんが白樺さんを抱き締める腕に力を込めると、白樺さんは柊木さんに寄り掛かかりながら微笑んだ。




