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ドルヲタ男子高生、アイドル運営はじめました!  作者: フミヅキ
第三章 二人のアイドルとあの軍団と僕
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二人のアイドルとあの軍団と僕⑮

 レッドくんとの話し合いに当たり、僕は媛子姉さんに紹介してもらったオブザーバーに入ってもらうことにした。


「その筋ではそこそこ有名な人よ」


 そう言った姉に、どの筋なのかは怖くて聞けなかった。報酬と紹介料は媛子姉さんへの返済額に上乗せされる。出費は痛いが、アイドルを守るのが先決だ。


 オブザーバーさんはまずはレッドくんについて調べてくれた。どうやら彼は軍団の仲間たちと一緒にネットワークビジネスとかというものをしたり、情報商材とかいうものの販売や転売行為をしたりして儲けているらしい。それらがどういうものなのか説明を聞いたけど、僕としては胡散臭いという感想しかなくて、それで儲けたお金の一部が僕たちに入ってきていたことには居心地の悪さも感じた。そして、彼らがお金を持っていた理由や軍団でつるんでいる理由も合点がいった。


 僕はオブザーバーさんの情報を元に、うちの常連のお客さんたちに聞き込みを始める。すると、ある男性ファンが重い口を開いてくれた。その人は活動初期からうちに通ってくださっていた人で、最近は現場に来ていなかったのだけど、ミソラが休んでレッドくんが来なくなった頃にまた顔を出してくれるようになった人だった。


 レッドくんは当初はフレンドリーにその方に接していたそうだ。でも、顔馴染みになって現場で軽い会話を交わすようになった頃、ライブ後に誘われた飲み会でネットワークビジネスの勧誘を受けたらしい。


「一緒にビジネスをやらないかって……誘われて。製品自体がいいものだから、損はないって。がんばればそこらのサラリーマンよりずっと稼げるとか言われて……」


 本当は断りたかったけれど断りきれず、その方は適当に少額の商品をいくつか購入した。それでお茶を濁してレッドくんたちと距離を取ろうとしたが、彼はそれを許さなかった。


「なんか……アイツ、いかつい男を連れてきて……。お前は自分らの仲間になったんだから仲間のために活動しろって……脅されて……」


 それでその方はレッドくんとの通信手段を削除し、真夜ドクの現場からも遠ざかった。レッドくんが来なくなったと知って、また来てくださるようになったのだ。


「みーたんが戻ってきたら……奴らも戻ってくるかな?」

「安心してください。そんなトラブルを起こす人たちは出入り禁止にしますから」

「本当? よかった。みーたん、早く戻ってこれるといいな」


 僕はオブザーバーさんと話し合って、このネタを元にレッドくん軍団の実質的な出入り禁止措置をとることにした。


 レッドくんたちはうちの現場でお客さんをネズミ講まがいのネットワークビジネスに勧誘した上、トラブルを起こした。あなたたちの活動について公に非難することを控える代わりに、二度とうちの現場には来ないでほしい。ミソラの写真を炎上目的で流したら、こちらもあなたたちのトラブルを公にする。彼らも自分たちのあれこれを名指しで言われれば活動しにくくなって嫌だろうから効果はあるはずだ。


 彼らとの話し合いはとあるファミリーレストランで行われることになった。その場にはまずは僕一人で参加することにした。もし途中で駄目そうになったら近場で待機しているオブザーバーさんを呼ぶ段取りだ。


 でも、そこまで行かずに話し合いだけで解決できることを僕は願った。

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