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ドルヲタ男子高生、アイドル運営はじめました!  作者: フミヅキ
第三章 二人のアイドルとあの軍団と僕
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二人のアイドルとあの軍団と僕⑧

 それまでダンスレッスン後や何も活動のない日の放課後は、柊木さんの補習の時間になっていたが、そこにも白樺さんは参加しなくなってしまった。


「わたし、今日は少し疲れたから先に帰るわ」

「みーたん……。うん、わかったー。ちゃんとお休みしてね」


 さっさと帰っていく白樺さんを柊木さんは泣きそうな顔で手を振って見送る。


 それまでは二人が一緒に授業内容を補習する隣で、僕は自分の勉強の復習をしていたのだが、こんな状態では僕が白樺さんの代役を務める必要があった。


 柊木さんの補習のベースは教科書や参考書の読み込みなのだが、要所要所で白樺さんは授業のポイントを解説して柊木さんの理解を助けていた。それを僕も試みるのだが……。


「え、えっとねぇ、メンデルの法則っていうのはエンドウ豆の実験から証明できてね、えっと、えーっと、シワのある豆とそうじゃない豆を掛け合わせると……」


 辿々しい僕の説明に、柊木さんは鼻にシャーペンを挟んだまま退屈そうにあくびをする。小学生時代からずっと柊木さんの補習を補助してきた白樺さんの要約能力、説明スキルは異常な高さで、僕なんかがおいそれと追い付けるものではなかった。


 そして、柊木さんが教材を読むのも白樺さんがいるからこそ捗っていたのだ。


「みーたんが隣にいるからルゥはがんばれるのにぃ……」


 彼女の勉強へのモチベーションは下がりまくり。メソメソと涙をこぼしながら教科書をやる気なくめくっている。僕も泣きたくなってくる。


 こんな状態で良いステージができるはずもない。


 フロア最前を独占するレッドくんたちは何も気にすることなく盛り上がっていたが、彼ら以外のファンの方々は何かを勘づいているようだった。ライブ中はいつものように盛り上がってくれていたが、その後のオタク同士の会話やSNS上で「どうも二人の間がギクシャクしているように見える」と語り合っていた。


(どうすればいいんだ……)


 僕は頭を抱えた。

 そして、極めつけの事件が発生する。

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