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ドルヲタ男子高生、アイドル運営はじめました!  作者: フミヅキ
第三章 二人のアイドルとあの軍団と僕
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二人のアイドルとあの軍団と僕③

 そんな感じで僕は多少の懸念や違和感を覚えてはいたが、アイドル活動自体は堅調にステップアップしていた。そして、ついに僕たちに一つのチャンスが巡ってくる。


 放課後の教室でのミーティングで、僕は鼻高々に二人に報告した。


「なんと真夜ドクがアイドルフェスに招待されました!」

「お~ぉぉ!」

「アイドルフェス? 椿くん、それってどういうものなの?」

「いつも出ているライブよりずっと大きなイベントなんだよ」


 今回お呼ばれされたのはさすがにアリーナクラスの会場やお台場の各会場を巡るような大規模フェスではないけれど、かなり大きなライブハウスの敷地内にメインステージの他にラウンジステージ、屋外ステージ、テントステージを用意して行われる大きなイベントだった。毎年恒例の催しで、僕も客として参加したことがある。


 出演アイドル数が多い分、お客さんの数も普段とは桁違い。オタクたちはライブのタイムテーブルと特典会の予定表と各会場の配置図を見比べながらフェスを楽しむ。


 さすがに僕たちは一番小さいステージで出順も早いけれども、それでも多くの人に見てもらえるチャンスだった。


「このフェスに声を掛けてもらえたってことは、真夜ドクが業界で認められつつあるって証拠でもあると思うんだ。二人のがんばりがいろんな人に伝わってるんだよ。よかった!」


 僕の言葉に柊木さんは「よっしゃあああ!」と叫びながら立ち上がり、ピョンピョン飛び跳ねる。でも、白樺さんはそんな柊木さんを見てわずかに眉を顰めたように見えた。


「白樺さん……? どうかした?」

「え? ううん。なんだか実感が湧かなかっただけなの。がんばるわ」

「大丈夫?」

「ええ。もう初回みたいな失敗はしないわ」


 そう言って、白樺さんは苦笑した。


 彼女の言うとおり、初回以降のミソラはミスらしいミスをまったくしていない。白樺さんは毎回セットリストや歌詞、振り付けを事前に何度も確認し、MCでの告知も練習していることを僕は知っている。彼女は本当に努力家なのだ。


(だからこそ……? なんだか最近の白樺さんには思いつめたような危うさがある気が……)


 僕はそこに踏み込んでいいのかどうか、まだ思い悩んでいた。

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