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次の人生も女神嫁と共に  作者: 八木杉 ケイシ
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出発

 スーの加護の追加も終わり腕輪を再配布する

 これで出発の準備は完了だ

 中庭で三人を前に福太郎が最後の確認をする


「忘れ物はないな?はい、確認」


 三人は素直に雑嚢の中を確認した後、シュンローがサッと手を上げ忘れ物の報告をする


「味噌を持ってくるの忘れました。取ってきていいですか」

「…台所に出てたのはソレか、取ってこい」


 するとそれに触発されたのかエイチカも自分の持って行きたい物を言い始めた


「旦那!俺はあの乾燥させた果実持って行きたいですぜ!」

「昨日お前が全部食べちゃったよ!……キー、ヒー、スー、悪いけど手早く作ってやってくれ。出来れば何種類か頼む」

(((は~い)))


 キーが果実を作り、ヒーが皮を剥き切り分け、スーが水分を抜く役目だ

 本来ならちゃんと天日干しするのが時間がないので仕方ない

 三人に任せておけば直ぐ出来るはずだ

 そしてそんな事を言っているとアウロラの手もちっちゃく、ゆっくりでは有るが上がってきた


「…私は……石鹸と…タオル……持って行きたいです」

「……洗面所にあるから好きなだけ持っていきなさい、場所が分からなかったらシュンローに聞きなさい」


 小走りで取りに向かうアウロラ

 大人しそうに見えても傭兵だ、自分の要望はハッキリと言わないとやってはいけない

 そうこうしている内に家の中からシュンローの声が飛んできた


「福太郎殿~!醤油はどこでしたっけーー!」

「シンクの下だーー!!」

「旦那、あの歯ブラシって奴も持っていっちゃだめですかい?」

「洗面所にあるから三人分持っていけ、アウロラと一緒に探してこい」

「へい、ありがとうございやす」

(おうさま、アウロラさんがしたぎもなんまいかほしいそうですけど…)

「……生やしてやってくれ」


 三人共この機会に持って行きたい物を好き放題言い始め収集が付かなくなってきた

 結局三人が準備完了したのはそれから30分以上後の事だ


「今度こそ忘れ物は無いな?」


 無いな、と言っているが最早あるとは言わせない雰囲気だ


「もし次があれば夜の内に言っておくように!」

「「「はい……」」」


 まるで遠足前の子供の様だった


「よし、では出発前に精霊達からありがたいお言葉だ。心して聞くように、特にシュンロー」

(おれはいろんなちょうみりょうがほしい)

(わたくしはほんがほしいですわ、ものがたりとかがいいですわね)

(あたしはゆうぎばん(ボードゲーム)がほしい、なんこかかってきて)

(ぼくはそうしょくひん、ちょうきんのさんこうにする)

(わたしはふくをおねがいします、わたしもデザインのさんこうにします)

「…と言う訳だ、分かったな」


 途中から何を言われているか気づいたシュンローは素早くメモを取った

 忘れたら何を言われ何をされるか分かったものではない


「…つまりお土産を買ってこいって事ですね」

「ワシはお茶と…出来れば鶏とか欲しいな。まぁ無理なら無理で良い、無事に帰って来るのが一番だ」

「まとめて了解です」


 蔵から代理人達を出し息を確認、全員生きていた

 宙に浮かし運搬の用意も完了だ

 福太郎の役目は代理人達を元の場所に運んだ後、シュンローを山の麓まで送る事だ

 この世界に来ておよそ半年、ついに山から降りる時が来た

 福太郎も内心ドキドキしているが気取られぬ様気を引き締める

 ばれた所で何も無いが少し恥ずかしかったのだ


「よーし、では出発!」


 シュンロー、アウロラ、エイチカも浮かし目指すは昨日シュンローが戦闘を行った地点だ

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