↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
次の人生も女神嫁と共に  作者: 八木杉 ケイシ
PR
18/42

来訪者

ついに登場人物が増えました

「芽…出ないなぁ」


日課にしている花代の木参りだが未だに変化はない


「やっぱ季節が問題なのかなぁ」

(しかしこの世界に来てからずっと過ごしやすい気候じゃ、季節とか無いんじゃろうか)


そんな福太郎とは別の場所、福太郎に聞こえないように離れた場所で精霊達の会議が開かれていた


(だめだったかぁ)

(どうします?)

(そのまま?たすける?)

(ぼくはたすけたい)

(でもおうさまのしれんだぜ?)

(かるくみられるのはこまるわね)

(それはだめ!よくない!)

(でもここまで来たんだし…)


福太郎に名付けられ共に暮らし約2ヶ月、精霊達の性格・口調に個性が出始めた

元気なヒー

クールなスー

気ままなフー

優しいツー

そして話し合いを黙って聞いていたまとめ役のキーが決断を下した


(たすけましょう)

(…いいんですの?)

(まえにおうさまがいってたじゃない、だれかにあたえたいって。わたしたちはまだうけとれない、ならほかのひとにうけとってもらいましょう)

(そうだね!そうだね!!)

(でもすこししっとしてしまいますね)

(うらやましいよなぁ…)

(ぼくらはもう少しかかっちゃうからね)

(そっちはゆっくりまちましょう、とりあえずおうさまにほうこくしなきゃ)

(じゃあはやくいこ!)


そして話し合いの内容を伝える為に精霊達は福太郎の元へ向かった。


(おうさま~!)

「どうした?みんな?」

(おうさまにほうこくがありますわ)

「…? 改まってどうした?」

(ひ(・)と(・)が(・)き(・)ま(・)し(・)た(・))

「なに!?」

(でもそいつもうたおれちゃってこのままだとしんじゃう)

(たすけたいんだけどいいかな?)

「おっおう!助けなさい、助けなさい!」

(このいえにつれてきてもいーい?)

「連れてきなさい、連れてきなさい!すぐ連れてこれるのか?何か必要な物はあるか?倒れてるって病気か?ワシはなにすればいい!?」


いきなりの人、更に死にかけと聞いて焦る福太郎、当然と言えば当然である

ここは救急車のある世界ではない

病人を見つけて通報、後に治療、というプロセスは踏めない

自分が何とかしなければいけないと意気込む福太郎

だがその必要は無いことをキーが伝えた


(おうさま、おちついて。たいりょくがなくなってたおれただけだから。)

「命の危険はないと?」

(ここにつれてくれば)

「……ふぅ、安心したわ。フーが連れてくるのかい?」

(フーならもういってますわ)

「さすがに速いね、どれくらいで着くかな?」

(たぶん10分かからないとおもうよ)

「じゃ水布団と飲み物、食べ物の用意をしようか」



「………こ…こ……は?…」

「気付きましたか、まずはこれを飲んでのどを潤して下さい」


まだ起き上がれない来訪者の為に寝かしていたウォーターベッドの背もたれを上げ上体を起こす

まさか自分がしてもらっていた事をやる側に回るとは思っていなかった

コップの中は水にレモン(のような柑橘類)の果汁と塩を混ぜた物で、農作業中の熱中症対策で得た知識だ

熱中症で倒れた訳では無いだろうがそれでも無駄ではないはずだ


「…あ…りが…とう」

「ゆっくりお飲み下さい、お腹は空いておられますか?のどを通る様でしたら食べ物もお持ちしましょう」


この丁寧な対応に精霊達は裏で文句たらたらだ

(おうさまがあそこまでなさるひつようなど…)

(だよなぁ!しれんもとっぱできなかったのに!)

(ずるいよね!ずるいよ!あたしもされたい!)

(はなしがずれてるよ、フー)

(みんなおちつきなさい、おうさまに聞こえますよ)

「聞こえてるよ」


腹が減っていると言う来訪者の為に台所に食べ物を採りに来た所、精霊達の声が聞こえたのだ


「たとえ自分が何者であろうと初対面の人には礼節をもって当たるべきだ、とワシは考えとる。対応を変えるのはその人の人となりを知ってからでも遅くはない。更に相手は病傷人、気を使って当然じゃないか?」

(((((………)))))

「出来れば皆にもそうあって欲しいと思ってるよ。っと!客人を待たせてるんだった。キー、柔らかくて栄養のある果物出せるかい?」

(これなんてどうでしょう?)


柱からニョキっといつか食べたバナナの様な果物が生えてきた


「いいね、ありがとう」


それをもぎ来訪者の元に持っていく。何やら感動しながら食べており、よほどお腹がすいていたのだろう


「命を救ってもらい更にこの様に貴重な食べ物まで、本当にありがとうございます」


その男は見た目30歳程度、短髪で無精ひげを生やしていたが中々整った顔立ちをしていた

細身ではあるが要所に筋肉がついており貧弱などというイメージは無い

動きやすそうな旅装に身を包み、助けた際に着ていたフード付きの外套は横に置いてある

そして特出する点として耳(・)が(・)尖(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)


「私はシュンローと申します」


それは福太郎がこの世界に来て初めて出合った人、そして初めての家臣となるエルフのシュンローだった


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。