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「なっ……」

 ロゼッタの顔色がみるみるうちに赤く染まっていった。怒っているのか、恥ずかしがっているのか雨竜には見当もつかなかった。

「私を差し置いてタッグを組もうだなんて、一体どこのどいつよ」

 けんか腰でロゼッタは雨竜に詰め寄った。本気で怒っているようだ。

 困惑したような、怒りに燃えているような赤い瞳で彼の目を睨む。

「オズだよ」

「オズ? オズってあの、ルイズ・オズワルトのこと」

 雨竜は小さくうなずく。

 ロゼッタは気の抜けたように空を仰ぐと、あきれ返った様子で片手で額を覆った。

「そうだよ、僕はオズとタッグを組むんだ」

「学校創設以来の底辺生徒のオズワルトと組むなんて、正気? いい、このウイッチズ×カマードの成績は全評価の七割を占めるのよ。あんた、去年のウイッチズ×カマード成績は?」

「E評価だけど」

「E評価! この学校には生ぬるい留年制度はないのは知ってるでしょ、つまり今度Eを取ったら退学なの、わかってる?」

「そんなこと、分かってるよ、でも、あいつと組んでやれるのは僕くらいだから……」

「なに、二人一緒に仲良く退学したいのかしら」

「ちがう、そうじゃない」

「……」

 ロゼッタは自らを落ち着かせるように一呼吸。

「オズワルトは学長の孫ってのは、ご存知?」

 雨竜はちいさくうなずいた。

「だから、オズワルトは退学にはならないの。それより、あんたが退学になる可能性の方が高いわ」

「どういうことだよ」

「学長は優秀な生徒をオズワルトのパートナーにするわ。だから、あんたは邪魔なの。つまり、あんたにはパートナーはいない。ウイッチズ×カマードには単独参加はできないから、あんたは失格ってワケ」

「あたしと手を組みなさい! 雨竜宗佑」

 びしっ、と人差し指を雨竜の眉間に向かって差す。

「パートナーがいる、オズに?」

 雨竜は戸惑った表情をロゼッタに向ける。

「まあ、当然の成り行きね」

 ふん、と鼻を鳴らすロゼッタを尻目に、雨竜の足は駆けだしていた。




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