鉄壁の魔人
阿・修羅が倒された。
矢が刺さった瀕死の修羅をつれて神楽が転移
してきた。
神楽が叫ぶ、
「テラ!修羅を助けて!」
テラが駆け寄る。
倒れている修羅を見てから、口元に手を当て息を
確認する。
「生きているけど、危ない」
テラが叫ぶ
「みんな来て」
遊星含め、妻達全員が集まってくる。
テラが遊星に、
「遊星、私が言ったら矢をゆっくり抜いていって」
テラがノアに
「矢は心臓から少し外れているけど、矢を抜くときに
止まるかもしれない。ノアは心臓を正常に動かし
続けて」
「他の皆は、私が言ったら修復を初めて、私は矢じり
が抜けて行った部分から修復します。特に血管とか
神経を。他の人は骨とか、筋肉とかの修復を矢が
抜けた後にお願いします」
そして、テラが
「遊星、矢を抜いて行って、ゆっくり出来るだけ血管
を傷つけないようにお願い」
修羅の顔が苦痛に歪む。
テラは、痛みを緩和しつつ矢じりが抜けた後の部位
から修復していった。
矢が抜けたところで、血管が破れたか、血が噴き
出すがテラが血管を修復する。そしてみんなが
傷ついた部分を元の状態に戻していく。
テラが、
「これで命は問題ないと思いますが、王都の病院
に入院させます。神楽!王都教会の病院まで
転移をお願い。遊星は後から来て」
神楽は、テラと修羅を連れて教会病院に転移して
行った。
遊星は、他の妻達には待機するように言って。
教会の病院に赤竜に乗って飛んで行った。
ー現世での戦闘についてー
教会病院から戻って来た遊星が言うには、
「修羅は取り合えず大丈夫、後はテラと新聖女が
面倒を見てくれる」
「自分の故郷である日本にこちらの魔人が現れた
そうだ」
「魔人達は、魔人達の周りにバリアを創って日本の
防衛隊の攻撃は防御され、物理攻撃も魔法攻撃も
受けつけなかった。ところが魔人達からは攻撃が
可能でバリアの中から弓を射ってきて、数多くの
防衛隊員が殺されたそうだ」
「修羅が高出力の炎で攻撃したが、バリアを包ん
だ相手には届かず、包んでいた火炎が切えた後、
修羅に向けて矢が放たれ、修羅の胸が射抜かれ
て倒れたそうだ。それを見て、神楽が駆け寄り
抱きかかえて、こちらの世界へ転移してきたと
の事だそうだ」
エレナが
「日本は大丈夫なの?」
遊星は、
「鉄壁の魔人達は消えたそうだ。どこかに転移した
と考えられる」
「暫くしたら、神楽が修羅を置いてこちらに転移
して来ると思われる。その後は、一度自分は現世
に戻るつもりだ」
「日本で何が起きたのか確認してくる」
ー現世に帰還してー
暫くして神楽が戻ってきたので、遊星は神楽と
一緒に現世に赴いた。
気が付くと、東京の防衛隊がある敷地内建屋の
司令室の前に転移した。。
2人は中に入ると、司令官の天台修、防衛隊隊長
の銀河流星、遊星の妻の銀河流星、参謀となった
夢見羽衣が待機していた。
遊星が聞いた。
「状況を教えて欲しい」
香織が遊星と駆け寄って、遊星に抱き着いて
きた。
遊星が香織に、
「今日は、一緒に泊まるからあとで話そう」
羽衣が、
「そちらの席について下さい。今回の状況と、
今後の未来視をお話しします」
一同はコの字状に席に着いた。遊星と羽衣の
対面には司令官の天大修と銀河流星が座り、
二組のサイドに夢見羽衣が座って話だした。
先ずは、状況について、
「防衛隊員が人とゴキブリのキマイラを討伐中に
20人位の魔人達が現れた。魔人達は防衛隊員
が攻撃しているキマイラの後ろに現れたので、
魔人達を攻撃している様な構図になりました」
「そこで魔人達は、自分達の周りにバリアを張り
反撃してきました。キマイラや防衛隊にバリア
の中から矢を放ってきました」
「我々防衛隊も反撃して、魔法を放ったり、バリア
に対して物理攻撃を加えたり、機関銃攻撃を加え
たり、瞬間転移スキルを持つものはバリア内に
入ろうとしたり、様々な攻撃を加えましたが、
全ての攻撃が通りませんでした」
「そこで、修羅が高火力魔法を放ったがのですが、
バリアを打ち破れずに、炎が消えた後に魔人達に
矢で胸を射抜かれてしまったのです」
ーバリアを使う魔人の情報ー
羽衣が言うには、
「バリアを使う魔人が異世界転移して支配して
いってるそうです。この情報を得た異世界に
遊星に転移して欲しいです」
「地球も侵略される可能性はありますが、日本
への進攻は後になるでしょう。こんな小さな
島国で、それも我々の攻撃も受けました」
「彼らは、手間がかかる割には旨味がないと
考えるでしょう。地球が進攻を受けるとしても、
先ずは大陸からだと考えます」
「日本は暫く大丈夫なはずです。遊星に行って
もらおうとしている異世界の情報では鉄壁の
魔人が異世界での侵略活動を行っているそう
です」
「それから、鉄壁の魔人達は、貴方の妻達がいる
マルシオン星の住人だそうですが、異世界転移
して侵略活動を行っているそうです」
「マルシオン星には、異世界転移できる魔人達が
多く存在していて、異世界侵略活動している
魔王達は多いそうです」
「尚、鉄壁の魔人の王は完璧の魔王と呼ばれている
そうです。守りに絶対的な自信を持っていて、
自分たちは敗ける事はないのだから最強と信じて
いるとの事です」
「それから、貴方に守って欲しい女性達がいます。
鉄壁の魔人に侵略された都市の一つで、魔人に
指示された暗殺ギルド員に殺された夫婦がいま
した。彼らは魔人のバリアを攻略できるスキル
を有していたらしいです。それを知った魔人が
暗殺ギルドを使って殺させたとの話です」
「その夫婦には双子の女の子がいて、親の敵として
鉄壁の魔人を狙っているらしいが、逆に両親と
同じ道を歩む可能性があります。助けて下さい。
場合によっては、彼女たちだけが鉄壁の魔人、
強いては完璧の魔人を攻略できる人間かもしれ
ません」
天台修が、
「遊星君、君には気の毒な立ち回りばかりを
お願いして申し訳ないがよろしく頼む」
「防衛隊の宿舎では落ち着かないだろうから、
隊員に命じてホテルを用意してあるので、
今日は、久しぶりに香織君とゆっくり
過ごしてください」
遊星と香織は、防衛隊隊員の運転する車でホテルに
向かった。
日本で問題が発生した時期に自分は異世界に転移して、
改めて今の日本を知らないと思った。
空は危険、海も危険で海外との交流は完全に立たれて
いるとの事。電波は機能しているので、TVやラジオ
等で海外の情報は知る事が出来る。
スキルを吸収或いは共有した者も含め、人として生きて
いる人間は日本では3割、大陸では1割程度に減って
しまったとの事。
自給自足がやむ得ない状況であり、人として生きている
人たちをある範囲に集めて、防衛隊、自衛隊、警察部隊
などで保護しながら自給自足の生活を確保しようとして
いるのが現状である。キメラ化して魔物化した生き物
から守るために、人の住む範囲を防護壁を延長しながら
建設を行っているとの話である。
遊星と香織はホテルのレストランで食事をしながら、
又、食後はカクテルバーに移動して、現世と異世界
に分かれてからのお互いについて話しをし合った。
入浴後、バスローブに包まった香織を遊星がお姫様
抱っこしてベットに運んでキスをして照明を消した。
【銀河香織】
年齢:21歳、身長:162cm、種族:人間
髪:金髪ミドルヘア、家族:両親、兄(銀河流星)、
夫は遊星
オリジナル能力:
ジャッジメントの剣・弓
遊星と共有能力:
言語理解能力、動物・魔物とのスキル共有。
気配隠ぺい、気配サーチ能力、力量サーチ、
毒感知、高位ヒール、瞬間移動、光魔法、
魔力強化、眠り付与、
火・水・雷・風・蔦・氷、岩、変化・
魅了、剣舞
(異世界)ライオン、タカ、猫
翌日、遊星は香織と指令室に入って行く。
その後、遊星、羽衣、神楽は異世界のサイタラス星にある
王都ムルムにある宿屋の一室に転移した。
羽衣の話では、この一室を長期で契約している事である。
この後、3人は宿屋の受付に降りていくと、ホテルの主人
の部屋へ案内された。
主人が
「良く来てくれました。こちらが羽衣さんが言ってた
遊星さんですね」
「遊星さん、是非この王都ムルムを助けて下さい」
主人の話では、
「自分は、遊星さんの妻達がいるマルシオン星の
森林の大陸にある森人族です」
「森人族は、慈愛の女神様の指示で異世界各地で
隠密活動をしている一族です。ホテルの主人と
受付嬢とかをやっている者が多いです」
「マルシオンは遊星さんの地球より何倍も大きな
星ですので、大陸も島々も数多くあります」
「マルシオンでは異世界転移できる能力を持つ
魔人は多いので、異世界進攻を考えている
魔王は結構多いのです」
「女神さまは、それを憂いで我々を各地に派遣し
隠密活動をさせて、遊星さんの様な異世界に
おいて救世主になれる人間が現れたら情報を
伝えて、活動する場所としてホテルや借家等
を提供しているのです」
遊星が
「魔人を狙っている兄弟がいると聞いたが」
主人は
「彼女たちは隠密行動をしながら魔人を狙って
いるので、我々も居場所は特定出来てません」
神楽が、
「手分けして捜した方が良いかもしれませんね、
今日はここに泊まりましょう」
ー復讐の姉妹ー
翌日、ホテルの主人が用意してくれた借家には
リハビリ中の修羅を除いたメンバーが集まった。
テラは修羅のリハビリを妹聖女に任せて参加した。
そして2人ずつに分かれて姉妹を探すことにした。
テラは
「私を遊星とペアにして」
と言ってきたが、セレナが
「遊星と一緒じゃテラは仕事どころじゃ」
遊星とノア、テラとエレナ、スイレンとミラ
ライアとフウカ、セレナと神楽で組んで活動
を開始した。
ホテルの主人の話では、火炎の魔王の様に殺略を
好む魔人もいるが、鉄壁の魔人は慮辱を好むとの事。
自分が最強。自分をかしずくものだけを周りに置く。
悪商人や暗殺ギルドが潤っているらしい。善人は
殺されたり美しい女たちは慮辱されたり、悪人達
が甘い汁をすう都市が出来上がる。
遊星と妻達は主人に渡された地図と指定場所に
向かって散らばった。
セレナと神楽は、王宮の近くに行き。王城を眺める。
王城を囲む城壁には四方の角塔が立っているが、
その1塔上に4人の影があるのをセレナがサーチした。
自鳥の女性が転移の窓を創り、もう一人が弓を構える。
神楽は探している姉妹だと考えたが、もう一人二人より
少し年上とみられる男性がいた。
姉アイナが王城の中を見られるようにして、ユイナが
弓を構える。魔人は王座に座っていた。近くには
暗殺ギルドのメンバーと悪そうな商人がかしずいている。
ユイナは転移の窓を直線上に弓の近くと王城内に
設ける。そして矢を射ろうとした瞬間、二人は
魔人がこちらを見ているのが分かった。ユイナは慌てて
矢を放ったが、魔人が身の回りにバリアを張って矢を
防いだ。
魔人は、暗殺ギルド員に命じて二人の後を追わせたが、
2人の側にいた男が二人を連れてどこかへ転移した。
暗殺ギルド員に見つかるとまずいのでセレナと神楽も
転移してそこを離れた。




