15 「初めて」
*(お知らせ:今回の話には、性的に刺激的なシーンが含まれる描写がございます。ご了承ください)*
「今日はみんな好きなだけ食べてくれよ、俺たちの祝勝会だ!」
タイラー先輩が全員の歓声が収まったところで言った。今回の食事はなんだか特別な感じがした。あんな出来事を乗り越えてきたんだから当然だ。僕はそんなことを思いながら、ビウの隣で先輩たちが注いでくれたお酒を飲んでいた。ビウはまだ何も食べておらず、先輩たちがくれた飲み物を飲んでいるだけだったが、ずっと僕のそばから離れなかった。こうして近くにいて、あんなことがあった後では、今朝ショッピングモールに一緒に行ったときとはまるで別の空気だった。
「うえっ!に、苦い!!」
ビウが飲み物を口にした瞬間そう叫んだので、僕はビウの方を向いた。
先輩たちがくれた飲み物の香り——それはお酒だ。この香りだけでも、この世界のものではないとわかった。並行世界の花の香りがする。値段もただものじゃないだろう。でもなぜこの世界に存在しているんだろう。シーリン先輩のサモンのせいだろうな。
「ねえクス、苦くないの?味がひどくて言葉にならないんだけど」
「僕は苦くないよ。むしろいい香りがするくらい。でもしんどいなら無理して飲まなくていいよ、酔っ払うよ……」
「クスがいい香りって言うなら頑張って飲む」
「ちょっと待って、ビウそんなペースで飲んだら酔うよ」
「ごくっ!」
そう言っている間に、ビウはあの並行世界のお酒を一口で飲み干してしまった。そんなに一気に飲んで大丈夫なのか。普通なら即酔いそうなのに!
「もう飲んじゃった」
ビウが飲み干してから数分もしないうちに、ビウの顔がほんのり赤くなり始め、今にも眠り落ちそうな様子になってきた。当然だ。初めて飲むのに、並行世界で名の知れたやつをいきなり一口で空けたんだから。強いに決まってる。今のビウはもう酔っているだろう。
「ビウ、一気に飲み干したのか。すごいな」
「ちょっと待ってください先輩、今褒めてる場合じゃなくて。ビウって飲んだことないんじゃないですかね、酔うかもしれないので水ありますか!」
「ビウにとって初めてのお酒だったのか。やるじゃないか~」
先輩が水差しを一つ持ってきてくれた。僕は急いでビウにコップ一杯注いだ。これで少しはマシになればいいが、もう遅いかもしれない。顔が赤くなって目が落ちそうになっているビウを見ると、もう酔っているのは明らかだった。
「ビウ、大丈夫?」
「僕……あんまり大丈夫じゃないかも……なんか体が熱くて眠くて……」
ずるっ
ビウはコップを持ったまま、僕の肩にもたれかかってきた。コップを先に置いてあげようとした瞬間——視界に入ってきたのは、ビウが着ている僕のゆったりとした首元の広いシャツで、緩くてビウの胸元が見えていた。着けていないのか。その言葉が頭に浮かんだ。今朝ビウは下着を買いに行っていたはずなのに。着けていないとしたらなぜだ。窮屈だったのか、着けにくかったのか、着け方がわからなかったのか。ビウのシャツは胸の膨らみに沿ってずり落ちていき、胸元がはっきりと見えてしまっていた。大きくはないが、普通くらいで……
「パンッ!」
僕は自分の頬を叩いて正気を取り戻した。コップを取ろうとしただけなのに、なんでビウの胸を見ていたんだ。しっかりしろクス。その後、ビウの手からコップを受け取って置いてから、自分のグラスのお酒を飲み干した。ちょうどそのとき、次を飲もうとした瞬間にビウが耳元でこっそり囁いた。
「ねえクス……部屋まで連れてってよ~」
僕はビウの頼みをすぐに聞いた。グラスを置いて立ち上がり、ビウをおんぶした。
「おっ、風使いの坊主どこ行くんだ、そいつと」
「ビウを部屋に送ろうかと思って。酔ってそうなので。部屋を借りますね、すみません」
「好きにしな」
「あの子、テーブルのもの全然食べてないのにもう酔ったのか」
「いいじゃないシーリン。あなたも飲みすぎないようにね、明日授業があるでしょ」
先輩たちが話しているのを背に、僕はビウを背負って部屋へと向かった。その途中で、ビウが僕に少しだけぎゅっとしがみついてくるのを感じた。
「ごめん……こんな面倒かけて」
「全然大丈夫だよ、これくらい楽なもんだ」
「でも……本当に申し訳ないと思ってるんだよ」
ビウを部屋まで連れて行き、僕はビウをソファにそっと下ろした。そして枕と毛布を整え、ベッドをきちんと用意した。すべてが整ったら、ソファで横になっているビウを抱き上げてベッドへ運ぼうとしたその時——ベッドから立ち上がろうとした僕の手を、ビウが突然掴んだ。
「…クス、僕が眠るまで一緒にいてくれないかな…」
「だ、もちろんいいよ」
僕はビウの隣に腰を下ろした。前に僕が気を失っていた時も、ビウはこうしてそばで看病してくれていたんだろうな。ちゃんと感謝しなきゃ。
そんなことを考えていると、ビウが体を起こして僕に近づきながら、はっきりと言った。
「僕、クスが好きだよ。大好きで、めちゃくちゃ好き。…抱きしめてもいい?」
「うん、いいよ…」
ビウがベッドの上で僕を抱きしめてきた。そして再び顔を近づけてくる。ビウの頰がほんのり赤く染まり、桜色の柔らかい唇と、わずかに残るお酒の匂い。
「ん……」
僕たちの唇が重なった。これは僕にとって初めてのキスだった。なんて不思議で、言葉にできないくらい素敵な感覚なんだろう……
「クス…」
「どうしたの…?」
「…服、脱がせてくれないかな…」
「服? 僕にビウの服を脱がせろってこと?」
「うん…」
ビウの上半身が何も着ていない状態になった。華奢で折れそうなくらい細い肩、くびれた美しいウエスト、そして程よい大きさの胸。僕の手は震えてしまった。ビウの服を脱がせた後、僕は何もできずにただ驚きと怖さで固まっていた。
「どうしたの…クス?」
「僕…女の子の裸の体をこんな間近で見たことないから…ちょっとびっくりしちゃって…」
「そうなんだ…」
「今度は僕がクスの服を脱がせてあげるね」
そう言うとビウは自分のズボンも脱ぎ、僕のシャツも脱がせてしまった。僕は上半身裸で、下はズボンだけという状態になった。顔が真っ赤になって何もできなくなっていた。これはもう完全にエロすぎる。まさか本当にビウとこういうことになるなんて、全く想像していなかった。
「ビウ…僕、こういうこと初めてなんだ。下手かもしれないし、気持ちよくないかもしれないけど…」
「そんなの全然大丈夫だよ…」
僕たちの顔がまた近づく。ほんのり赤い頰、柔らかくて桜色の唇。今回は僕の方からビウにキスをした。お酒の匂いがまだ残っていたけれど、それに混じる甘い何かの香りがして、止まらなくなった。
「んっ…あぁ…」
ビウの甘い声が漏れ、腰が僕の腰に擦りつけられるように動いた。僕たちの腰が自然と擦れ合う。頭の中でいろんな考えが渦巻いていた。今やっていることは普通のことなんだろうか。酔っているビウはいつもと少し違うけど、それでも可愛くて…もっと触れたい。
僕の手が思わずビウの胸に触れてしまった。ビウがびっくりしたように声を上げた。
「ひゃっ…!」
「ご、ごめん! わざとじゃないよ」
「大丈夫だよ…クスが触りたいなら、触っていいよ」
その瞬間、僕の股間のものが反応して硬くなり始めていた。まるで「俺の季節が来たぞ」と言っているみたいだった。僕はゆっくりとビウの首筋から胸へ、唇を這わせていった。優しくしたらビウは声を上げてしまうかな…
「ひゃあっ!!」
本当に声を上げた。ビウの体がびくんと震えた。僕はさらに下へ、ビウの最も秘められた部分へと手を伸ばした。そこはつるつるで、淡い桜色をしていて、とても純粋に見えた。初めて本物を見た僕は、ただただ驚くばかりだった。僕はそこに触れ、優しく触れ始めようとした。
「ちょっと待って…!」
「どうしたの、ビウ…?」
「ちょっと…恥ずかしいんだ…」
「ごめん!」
「ううん、大丈夫…続けて…」
そしてこの夜、僕はついにビウと最後まで結ばれた。本当に、とても淫らで甘い夜だった。
第15話が終わりました。
そしてついに、クスとビューが結ばれましたね…
ああ、なんて甘い展開なんでしょう。この先いったい何が起きるのか、ぜひ引き続き見守っていただければ嬉しいです!




